マーク金井blog

2005年10月11日赤マナ73VS赤マナ63!!

11月に発売が予定されている三菱レーヨンのシャフトといえばこれっ!!

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ディアマナの新バージョンのMシリーズで、ロゴ背景色の色をもじって「赤マナ」と呼ばれてますが、種類は全部で3週類。

M63(60グラム台前半)
M73(70グラム台前半)
M83(80グラム前後)

発売間近ということもあって、ゴルフ雑誌でも試打インプレされる機会が増えてきましたが、先週、ボクも一番軽いM63(試打用)を1本何とか入手しました。

早速、組み上げて見たら‥‥何、何、何と~重さを除いたスペックは、M73とまったく同じ!! 吃驚仰天、同じシャフトでも個体差があるというのに、この2本ときたら、

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振動数は264cpm
センターフレックスは4.8kg

ヘッドはどちらもXドライブ405でヘッド重量はほとんど同じ。長さはM73の方が44.75インチで、M63の方は45インチ。軽い方を少し長くしたのは、振った時のフィーリングを同じにしたかったから。この手法はクラブメーカーもよくやる手法。メーカー側もこうセッティングされることを予想していたのか? それとも偶然の一致なのか? いずれにしても、ボクの手元にあるM63は、M73がちょっと辛い人に人向けとしては理想的な仕上がり。

しかし、スペックだけでは語れないのがシャフト!!(計測項目が少なすぎるともいえますが‥‥汗)

ワッグルしてみると、何回比較してもM63の方がシャフトの振れ幅が大きいし、手に伝わる感触もM63の方がクニャッとしている。同じSでも、M63の方はSRというシールを貼りたくなりました。

実際に打ってみても、

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フィーリングは変わりません。ボクは切り返した時にシャフトの硬さをジャッジしますが、明らかにM73よりもM63の方がしなり量が多めだし、軟らかい。当然シャフトのしなり戻りも、M63の方が少しスローな感じがします。ここまでフィーリングが違うということは、結論はひとつ。恐らく、M63の方が先端剛性を意図的に下げているのでしょう。シャフトの先端側がムチのように大きくしなるってくれるから、M73と同じ振動数なのに軟らかく感じているみたいです。

ここからはボクの推察ですが、赤マナM63は女子プロたちのヘッドスピードに合わせているような‥‥感じがします。ストライクゾーンはSでヘッドスピードが42~45m/sぐらい。M73同様、捕まりがいいので、捕まったフェードを打つのにすごく適していますし、シャフトで球を捕まえたい人にも相性が良さそう。反面、インからあおって引っかかる人にはつかまり過ぎる怖さも。青マナが「左に絶対行かせないぞ」とすれば、赤マナは3シリーズとも「つかまり重視」のシャフトというのが今のところのボクの結論っす。ご参考にして下され。

ちなみに、今日のスコアは39、37(千葉・大多喜城GC フルバック 4バーディ、OB1発)

んじゃ、


2005年10月10日早めのリリースが決め手!!!

前回、紹介した「ひざ立ちスイング」←クリック。アドレス時のシャフトの角度(シャフトプレーン)がかなりフラットになるので、、ダウンでシャフトが寝ているかどうか正確にチェックできますし、シャフトを寝かせない(プレーンに沿って下ろす)動きを身に付けるドリルにもなります。

ところが、このドリルは非常に残酷で‥‥

フックやチーピンに悩んでいる人の場合、ダフらんように打とうとするほどダフります。このタイプのゴルファーは左手で引っ張り下ろす癖がついているからで(リリースが遅いので)、ダフりを怖がるほど左で引っ張り下ろす度合いが強くなり(結果、インからあおる度合いがひどくなり)、余計にヘッドが下がってしまうからです。

じゃ、どうやって打てばシャフトを立てられるのか?

「寝ているんだったら、立てればいいんじゃない」と考えたくなりますが、これはかな~り危険な考え方。シャフトを立てようとすると、こんな感じで

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肩を突っ込ませて、体の開きでアウトサイド・イン軌道を作ることに。結果、ダフらなくはなりますが、手とヘッドの関係から言うとシャフトが寝た状態は解消されていません。これでは、シャフトに負荷がかかったままなので、左にひっかかるミスが出やすくなるからです。

んじゃ、どうすれば良いのか?

ポイントは左手と右手の役割を理解し、ダウンの開始とともにリリースを意識し、グリップエンドを素早く体の中に向けること。練習法としては、こんな感じで両手を離してグリップしてのドリルがお勧め。

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ダウンで下(地面)を向いたグリップエンドを、右腕を伸ばし(そして、左手は体に引きつけ)自分の方向に素早く向けていく。ダウンの開始とともにリリースするぐらいで全然OK。ポイントはボールめがけて振り下ろすのではなく、ヘッドを真下に落とすぐらいの感じ。リリースの感じがつかめない人は、こちらのドリルもお勧め。

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(シャフトで箱を前に倒しながら、ヘッドをボール方向に振り出す)

右腕を伸ばしながらヘッドを体の前に振り出す感じがつかめると、シャフトは絶対に寝ません。ヘッドがプレーン上を動くようになってきます。山本信弘プロ、永井延宏プロによるとアマチュアの多くはダウンでリリースが遅れているとのこと。ボクはリリースの重要性を教わってから、ひざ立ちがちゃんと打てるようになりましたし、ダフった時も「おっ~と、今のリリースが遅いぞ~」と反省、反省、また反省。リリースを意識すれば、すぐにちゃんと当たります。

ラブパパさん、コニちゃんさん、kyonさん、ぜひとも試してみて下され。リリースする感じがつかめてくると右肩が下がらないのも体感できるはずです。ちなみに前回の写真で使ったクラブは5番ですが、普段は7番で練習します。


2005年10月08日ひざ立ち打ちのススメ!!

いきなりですが、こんな練習やったことがありますか?

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ボクは、学生時代(30年ぐらい前)、プロから「これができんとシングルになれんぞ!!」なんて言われました。昔のプロですから、理由なんか教えてくれません。手本は見せてくれますが、後は自分で考えろ、と。とにかくこれで打てと言われました。当時は「ほんまかいな~」と思ってましたけど、今ボクは、シングルをめざしているゴルフ仲間には、必ずと言っていいほど、「これ打てる?」ってやってます。

これをやると何が分かるのかというと‥‥

ダウンでシャフトに強い負荷をかけてしまう人、いわゆるシャフトが寝てしまう人はボールにヘッドが届きません。素振りもせずにいきなり打ったら、十中八九は手前30センチ以上をダフってしまいます。こんな感じで‥‥

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上の写真のグリップエンドの向きを見て下さい。ボールのはるか上側を指していますよね。こうなるほど、ダウンでヘッドが下がり(プレーンの下に回り込み)、ヘッドは自分が思ったよりも下を通過し、「何でやねん」というぐらいかなり手前をダフることに。チーピンやフックに悩まされている人ならば、ダフった反動でヘッドが跳ねて空振りすることも珍しくありません。

ひざに負担がかかるし、練習場だと「変なやっちゃな~」と冷たい視線を浴びせられるかも知れませんが、これをやると普通に打った時では分かりづらい、シャフト(クラブ)の軌道が正確にチェックできます。

ひざ立ちは「ちょっと勘弁」という人には、こんなドリルもおすすめ。

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やり方は簡単。ドライバーの高さにティアップしたボールをショートアイアンで打つだけ。ヘッドを浮かせてアドレスしたらフルショット。ダウンでシャフトが寝てしまうと、ヘッドが思ったよりも下を通過し、ボールではなくティを叩いちゃいます。フックや引っかけに悩まされていて、これでティを叩きやすい人は、シャフトにかなり強い負荷をかけていると思って間違いありません。この場合、長めの重心距離(かつ、重心アングルが大き過ぎない)のクラブを使った方が、ヘッドの挙動が安定し、左へのミスを減らせます。

意味が分かりづらいところがあったらコメント下さい。できるだけ迅速にカキコしまっす。

んじゃ


2005年10月06日シャフトに負荷をかけるスイングとは!?

重心距離は長い方がいいのか?
それとも短い方がいいのか?

前回、「適正重心距離」←(前回ブログ)を知るには、トップのフェースの向きをチェックしていただきたいとカキコしました。理由は、トップのフェースの向きがダウンスイングに多大な影響を及ぼすからです。で、ここからが本題。もし、あなたがトップでフェースが空を向いている、いわゆるシャットになっているのであれば(藍ちゃんのようなトップ)、重心距離は長めのクラブと相性がいいでしょう。

その理由はこれっ!!

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シャットフェースになっているほど、ダウンでヘッドはシャフトプレーンよりも下に回り込みやすく(いわゆるシャフトが寝た状態)、シャフトに強い負荷をかけることになります。理由を簡単に説明すると、シャットフェースだと(左に飛ぶのを本能的に嫌がって)、ダウンでヘッドを遅らせたくなるから。そして、その度合いが強くなるほどグリップはプレーンの上に外れ、ヘッドはプレーンの下に落ちる。野球で言うとヘッドが下がった状態になりやすい。

こうなると、ダウンスイングではシャフトにはフェースが開く方向に負荷がかかると同時に、シャフトは負荷が強くかかるほど、元に戻ろうとする力も強く発生します。バネ性というみたいですが、要するに、フェースを開く方向にシャフトをねじるほど、その反動でシャフト自体がフェースを閉じる方向に動きたがるんです(ホンマでっせ~)。

もう、お分かりですよね。

そうです、シャフトに負荷をかけるほど、ダウンの途中かシャフトが元に戻ろうとする力でヘッドはフェースが閉じる方向に回転します(トルクが少ないシャフトほどそれが強くなる)。結果、重心距離が短い(なおかつ重心アングルが大きい)クラブほど、ヘッドが急激に回転し、インパクト前にフェースが被ってしまうのです。他方、重心距離が長い(かつ、重心アングルが小さい)クラブならば、ヘッドは急激に回転しません。ネック軸回りの慣性モーメントが大きいので、シャフトに負荷を強くかけてもインパクト前にフェースが被りづらくなるんです。

フックラや引っかけ、そしてチーピンで悩んでいる人の場合、その多くは上の写真のようにダウンでシャフトに負荷を強くかけていると思って間違いありません。

こんな風にプレーンに沿ってヘッドが下りていれば‥‥

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シャフトに強い負荷はかからず、重心距離は短くても引っかけ、チーピンは出ません。

ダウンスイングは時間にしてコンマ数秒。デジカメだとヘッドがブレてしまうので正確にヘッド位置を確認するのが難しいです。

次回はシャフトに負荷(シャフトが寝ているのか)をかけているのどうかをチェックする方法についてカキコしまっす。

ふーっ、何とか今日中に更新できました。

んじゃ、


2005年10月05日表示ロフトとリアルロフトの違いについて

足跡から写真家・加納典明さんのブログを読んでみたら‥‥

ウェッジに関しては今迄も随分買い試したが、何故か殆んどのロフトが表示より寝ている。表示通りのロフトだったクラブは過って無い。
天現時のゴルフショップ「メッセ」の川上さんに計ってもらうと、あにはからんや 52は53度56は58度あった、何時ものように多少グースになるけど表示ロフトに曲げてと川上さんに言うと、この塗装は若しかするとヒビが入った様な割れたカンジに接げるかも知れないと言う。それにしても マーク金井さんどうして市販のアイアンが正確なロフトじゃないのは知っているけど、ウェッジはみながみな表示より寝ているんですか。

で、その理由ですが‥‥

直接メーカーの人から聞いてませんが、ボクが推察するに「ウエッジは上がってなんぼ」というクラブ。立っているよりは寝ている方がユーザービリティーがいい。それを考えると(金型誤差も考えて)、ロフトが多めになる金型を作っている可能性が高い。もうひとつ考えられるのが、ヘッドの穴明け誤差。例えば、シャフトが左から入るように穴が開いていると(テーラーに多いのですが‥‥汗)、ヘッドのロフトは正確であっても、アッセンブルするとリアルロフトは寝てきます。リアルロフトはシャフトを地面と垂直にして計測するからです。

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(ライ、ロフト計測器)

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(シャフトを垂直にして計測)

の2つが考えられます。

ちなみに、私は購入するときはそれを考慮し、例えばジープのように同じスペックのクラブがたくさんあるお店にいき、クラブを全部ずらっと並べます。そして、自分がほしいスペック(ロフト、フェースの向き、シャフトの向き)を探します。メーカーの肩を持つわけじゃありませんが、バラつきがあるおかげで「自分に合ったスペック」を手に入れられるわけです。

もちろん、そのためには52度はどれぐらいなのか? シャフトの向きがどうなっているのかを知っておくことが不可欠。「何でも鑑定団」ではありませんが、現状のクラブ作りではユーザー側の目利きが求められますねぇ。

もし、ボクがゴルフショップの店長だったら、市販ウエッジのリアルロフトを計測して表示するでしょうね。

加納さん、ご納得いただけました?