一向に冬の気配を感じない異常な「秋」ではあるが、それでも必ず凍つく冬ゴルフのシーズンはやってくる。そこで今回は「冬用のゴルフクラブ」を持つべきか? ということについて考えてみたい。
冬場は重ね着をするし、夏場のようにクラブを振り回せない。だから、シャフトを短めにする・軽くする・重たくする・フレックスを落とすなどなど、様々な冬対策がメディアで特集されたりするのも恒例である。面白いのはだいたい冬対策が必要になるのは「ドライバー」であること。冬用のアイアンという提案記事をあまり見かけないのは、不思議でもあるし、意味深でもある。
さて、実際のところどうなの?
「冬用」は必要? ということだが、個人的には「冬用」はまったくいらないと考えている。それは、そもそも半袖・半ズボンでないと振り切りにくい「夏用」ドライバーを使っていないからである。
最大飛距離ではなく、必要な距離を考えてドライバーを打つ。
フェアウェイに吹き流しがあればそこにニアピンを狙うかの如く打っていく。そういうゴルフを目指し、狙い打ちがしやすいティショットギア(ドライバー)を普段から使用していると、「冬」だからといって何かを変える必要性を感じない。なぜなら、狙い打ちしやすいティショットギアの基本が、43.5インチ程度の短め、重ため仕様であるからだ。メディアが冬対策に挙げる冬用スペックでオールシーズンやっているわけである。
2023年、2度のスコットランドゴルフ旅を敢行したマーク金井も、普段赤羽GCで使用しているビバ!短尺スチールドライバーが初秋の体感気温、激風のリンクスコースでもしっかり通用したばかりか、むしろ過酷な条件下ほど短尺スチールの優位性が高まることを実感したという。そこで、マーク金井にも「冬用」として考えられる基本スペックを聞いてみたところ、
①短め ②重ため ③カウンターバランス(65gのミッドウェイトグリップを活用)という答えが返ってきた。結局、いつものスペックということである(汗)
◎「夏用」ドライバーでぶっ飛ばし、「冬」はどうしよう?と考えるのか。
◎夏でも使える「冬用」ドライバーをシーズン関係なく使うのか。
これも結局は個人の選択である。個人的には、「冬用」ドライバーを考えるよりも先に「冬用」のコースマネージメントを考えた方がよいと思う。誰でも、気温が下がれば飛距離は落ちる。夏場みたいな飛距離を望むこと自体がかなりの無理筋であり、それを叶えてくれるクラブやチューンナップ術は、たぶん「ない」からである。
(書き手/高梨祥明)
2度目のスコットランド紀行の方が過酷なスコティッシュウエザーを体験できたそう。マーク金井のYoutubeチャンネル「オルタナゴルフ」 スコットランドで確信した素人のゴルフ編 もぜひご覧ください。