マーク金井blog

2023年11月08日ゴルフの上達に欠かせない「道具」の話 第30回「冬用のゴルフクラブ」

 

一向に冬の気配を感じない異常な「秋」ではあるが、それでも必ず凍つく冬ゴルフのシーズンはやってくる。そこで今回は「冬用のゴルフクラブ」を持つべきか? ということについて考えてみたい。

 

 

 

冬場は重ね着をするし、夏場のようにクラブを振り回せない。だから、シャフトを短めにする・軽くする・重たくする・フレックスを落とすなどなど、様々な冬対策がメディアで特集されたりするのも恒例である。面白いのはだいたい冬対策が必要になるのは「ドライバー」であること。冬用のアイアンという提案記事をあまり見かけないのは、不思議でもあるし、意味深でもある。

 

 

 

さて、実際のところどうなの?

 

 

 

「冬用」は必要? ということだが、個人的には「冬用」はまったくいらないと考えている。それは、そもそも半袖・半ズボンでないと振り切りにくい「夏用」ドライバーを使っていないからである。

 

 

最大飛距離ではなく、必要な距離を考えてドライバーを打つ。

 

 

 

フェアウェイに吹き流しがあればそこにニアピンを狙うかの如く打っていく。そういうゴルフを目指し、狙い打ちがしやすいティショットギア(ドライバー)を普段から使用していると、「冬」だからといって何かを変える必要性を感じない。なぜなら、狙い打ちしやすいティショットギアの基本が、43.5インチ程度の短め、重ため仕様であるからだ。メディアが冬対策に挙げる冬用スペックでオールシーズンやっているわけである。

 

 

 

2023年、2度のスコットランドゴルフ旅を敢行したマーク金井も、普段赤羽GCで使用しているビバ!短尺スチールドライバーが初秋の体感気温、激風のリンクスコースでもしっかり通用したばかりか、むしろ過酷な条件下ほど短尺スチールの優位性が高まることを実感したという。そこで、マーク金井にも「冬用」として考えられる基本スペックを聞いてみたところ、

 

 

 

①短め ②重ため ③カウンターバランス(65gのミッドウェイトグリップを活用)という答えが返ってきた。結局、いつものスペックということである(汗)

 

 

 

◎「夏用」ドライバーでぶっ飛ばし、「冬」はどうしよう?と考えるのか。
◎夏でも使える「冬用」ドライバーをシーズン関係なく使うのか。

 

 

 

これも結局は個人の選択である。個人的には、「冬用」ドライバーを考えるよりも先に「冬用」のコースマネージメントを考えた方がよいと思う。誰でも、気温が下がれば飛距離は落ちる。夏場みたいな飛距離を望むこと自体がかなりの無理筋であり、それを叶えてくれるクラブやチューンナップ術は、たぶん「ない」からである。

(書き手/高梨祥明)

 

 

 

2度目のスコットランド紀行の方が過酷なスコティッシュウエザーを体験できたそう。マーク金井のYoutubeチャンネル「オルタナゴルフ」 スコットランドで確信した素人のゴルフ編 もぜひご覧ください。

 


2023年11月01日ゴルフの上達に欠かせない「道具」の話 第30回「環境に必要とされる道具」

素人のゴルフとツアープロフェッショナルのゴルフ。どこが大きく違うのかと言えば、それはプレーする「環境」ではないだろうか。トーナメントでは1ホールの当たりの距離設定が長い。そしてフェアウェイが狭く、ラフが長い。グリーン面が硬く、芝生も短く刈られているために転がりが非常にいい。

 

 

だからこそ、ティショット(ドライバー、3w)ではなるべく遠くに飛ばしたい。セカンドでは硬いグリーンでも止まる高さが出せるハイボールが打てるロングアイアン(UT)が欲しい。そして、硬いグリーンでもスピンがギュギュっと入るボールやウェッジが欲しくなるわけである。環境が必要な道具を生み出している、といえる。

 

 

かつて(今も!?)、上記の願いを叶える道具は、アマチュア(素人)の欲しがるモノだった。僕らはプロみたいに遠くへ飛ばせないし、ロングアイアンで高い球を打つことができない。アプローチで強烈なバックスピンをかけられる技術も持っていなかった。だからこそ、“飛んで止まる”を叶える道具を欲し、その願いを叶えるべく主に日本のメーカーがその分野をリードしていった。日本のゴルフブランドはプロモデルとアマモデルの2本だてでクラブやボールを開発したのである。

 

 

しかし、90年代中盤以降、プロゴルフのコースセッティングがどんどんシビアになるにれて、プロがアマのような道具を望むようになった。もっと飛び、もっと止まるモノが欲しい。その結果、ゴルフ道具開発の方向性に、プロ・アマの区別がなくなってしまったわけである。米国メーカーも日本ブランドのアマチュア向けクラブみたいなものを作るようになったのだ。

 

 

今のプロは、昔のアマチュア向けとされていたゴルフクラブで大きな飛距離とミスに対する寛容性を手に入れているといっても言い過ぎではないと思う。飛ばすプレーヤーが増えるほど、イタチごっこのようにシビアに設定されていったプレーする「環境」が、プロの使用道具をどんどんアマチュアチックにしていったのである。

 

 

では、我々アマチュアのプレー環境はどうか。

 

 

総ヤーデージが7000ヤードを超えるほど長大なゴルフコースでプレーするだろうか?捕まれば出すだけとなる長いラフのコースでプレーするだろうか? 触っただけでグリーン外に出ていってしまうような高速グリーンでパッティングをするだろうか?

 

 

「環境」が必要道具を育むならば、実はアマチュア向けクラブはそこまで飛んだり、高く上がったり、スピンがかかったりしなくてもいいのではないか? そんなふうに最近は思うようになった。僕らはツアーで戦うわけではないのだから。

 

 

では、本当にアマチュアのゴルフに必要な道具とはなんだろうか?

 

 

それは……狙った方向に打ち出せるクラブなのではないか? 最近はそんなふうに思っている。我々のプレーをラクにしてくれるのは過度な飛びよりも、まずまずの方向性ではないだろうか。

(書き手/高梨祥明)

 

プレーする環境が必要とされるゴルフ道具を育む。マーク金井のYoutubeチャンネル「オルタナゴルフ」五島列島リンクス編 もぜひご覧ください。


2023年10月29日超私的な提案  ラフが深いコースでプレーするとドライバーの選び方が分かる!?

 

先々週は五島列島(九州)、先週は水曜日から金曜日にかけて関西(兵庫県)で過ごしてきました。今回も空路で羽田から神戸へに向かい、木曜日は日本のゴルフ発祥地である神戸ゴルフ倶楽部にてラウンド。

 

 

 

 

 

翌、金曜日はYouTube「しだるTV」のコンペでABCゴルフ倶楽部にてラウンド。

 

 

 

 

これでもかってぐらい趣が異なるコースでのプレーでしたが、両者に共通していることがありました。

 

 

 

 

それはラフがとてつもなく深く、脱出が困難だったのです。

 

 

とくにABCは今週から男子ツアーが開催されることもあって意図的にラフが深く、ラフに打ち込むとボールを探すのに一苦労。特に、フェアウェイからほんの少し曲がった所は芝が密集しており真上から見ないとボールを確認できませんでした。

 

 

 

 

男子ツアーの厳しいセッティングを経験できて良かったですが、ラフに打ち込むとまずグリーンを狙えません。フェアウェイを30センチ外しただけでとんでもないトラブルになるのです。

 

 

 

 

 

SWでフェアウェイに戻すことを余儀なくされますし、無理にグリーンを狙うようなクラブを選択すると手痛いしっぺ返しをくらいます。

 

 

 

 

今更ながらですが、この2つのコースをプレーして痛感したのがフェアウェイキープの重要性。フェアウェイから打つのとラフから打つのとでは確実にゲームプランが変わり、ティショットはフェアウェイキープすることが求められます。250ヤード飛んでラフに打ち込むよりも200ヤードでもいいからフェアウェイキープしておいた方が、スコアメイクしやすいし、打たなくていいミスも減らせるのです。

 

 

 

 

超私的なことを言わせていただくならば、アマチュアゴルファーはこういうラフが手強いゴルフ場でプレーする機会が増えれば、、、、、

 

 

 

 

ドライバーは飛距離よりも方向性だと思うようになり、飛距離よりも確実にフェアウェイキープできるドライバーを選ぶようになってくるでしょう。

 

 

 

ゴルフは確率のゲームです。

 

 

 

それを痛感するためにはラフは深い方がいいのかも知れません。超私的には、バンカーや池より深いラフがあった方が、フェアウェイキープの重要性を嫌と言うほど思い知らされますし、ドライバー(ティショット)は飛距離よりも方向性(フェアウェイキープ)が良いことがスコアメイクにつながることを思い知ることができます。

 

 

 

 

五島列島の小値賀島に作られた手作りのゴルフ場、浜崎鼻ゴルフのラウンド動画はこちらからご覧いただけます。

 

 

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2023年10月24日ゴルフの上達に欠かせない「道具」の話 第29回「フェアウェイの吹き流し」

 

 

先日、とあるゴルフ場をプレーしている時にふと気がついたことがあるので、今日はそれについて書いてみたい。テーマはフェアウェイの「吹き流し」あり・なしである。

 

 

 

結論から言うと、普段よくプレーしているゴルフ場には、フェアウェイに「吹き流し」が設置されており、先日初めて行ったゴルフ場には「吹き流し」が無かったので戸惑ってしまった、という話だ。

 

 

 

「吹き流し」というのは主にセルフプレー主体のコースに導入されているもので、ティショットをこの近辺に打てばセカンドショットが打ちやすいですよ!という目印となる。

 

 

 

 

最近、ティショットのイメージを飛ばす!ではなく、狙う!に切り替えてゴルフをしている身にとっては、そのターゲットとなる「吹き流し」の存在は極めて重要。普段、あそこに打てばいいのね、と自然に狙いをつけられていたのに、「吹き流し」がないだけで急に狙って打つ意識が散漫になってしまった。それどころか、以前のようにできるだけ遠くに飛ばしてやろう!というティショットになってしまったのだ。

 

 

 

実際、途中まで「吹き流し」がないことに気づいていなかった。

 

 

 

パー4とパー5を何ホールかやってみて、ようやく「吹き流し」がない…と気づいたのである。ここ最近は調子がよかったドライバーショットも、この日のそこまではお久しぶりの大乱調。縦距離も方向性も、結果はボールに聞いてくれ状態であった。

 

 

 

振り過ぎていることに気づき、チカラをセーブしてフェアウェイセンターを捉えようとしてもダメだった。結局、復調したのは「吹き流し」がない!と気づいてから。自分でフェアウェイ上に仮想の「吹き流し」をイメージし、それに向かって(狙って)ボールを打つようにしてからだったのだ。

 

 

 

「吹き流し」はだいたいレギュラーティから230ヤード付近に置かれることが多いらしいが、その付近にボールを集めるならばティショットは200ヤード〜210ヤードでよいとうことになる。ドライバーショットはランが結構出るからだ。ドライバーがキャリー200ヤードでいいならば、誰しも精神的にはかなりラクになるのではないだろうか?

 

 

 

ここからは個人的な感覚の話になるが、「吹き流し」があるとキャリー200ヤードの出力でスイングできる気がする。軽く打つのではなく、しっかり振って200ヤードを打つイメージが持てるのだ。一方、「吹き流し」がない、あるいは狙いが散漫だと振りを抑えて200ヤードを打とうとしてしまう。飛ばさないようにしようとしてしまうのだ。

 

 

 

感覚的に、前者は攻めていくイメージの200ヤードだが、後者は「置きに行く」イメージであり、消極的な200ヤードといえる。どちらが狙い通りフェアウェイの幅に200ヤー+
ランさせることができるのかといえば、当然、狙っていった方である。

 

 

 

「吹き流し」がなければ、ティショットが定まらないようではダメだろう、というご意見
もあろうが、最初はなんでも訓練・経験である。ティショットからターゲットを狙う意識
、ニアピンを獲るつもりで、横幅だけでなく縦の距離もコントロールして打っていく。し
かも、チカラを抜いて短く打つのではなく、飛ぶクラブで200ヤードをチカラを入れて打
つ感覚を磨くのである。そのために「吹き流し」という目標があると非常に都合がいいの
だ。

 

 

 

マーク金井がパー3でドライバーを使って打ってみたりしているが、これもおそらく15ヤードぶんのチカラでボールを飛ばすための訓練・経験なのだと思う。遊び感覚でそういう
ことをやっていれば、チカラを抜くのではなく、チカラを加えて狙った距離を打てるよう
になる。まずは練習場で、「チカラを入れて」200ヤード打ってみていただきたい。

(書き手/高梨祥明)

 

 

 

今回の内容を踏まえ、マーク金井のYoutubeチャンネル「オルタナゴルフ」素人のゴルフ安全策を勘違いしていませんか? もぜひご覧ください。

 

 


2023年10月23日極めて超私的なゴルフ場探索・小値賀島 浜崎鼻ゴルフ場(HAMAYU CLUB)

 

 

先週は月曜日から金曜日にかけて九州北端に位置する五島列島で過ごしてました。
月曜日の午後、空路で羽田から福岡へ。博多の新三浦で水炊きをいただいた後、夜行フェリーで向かった先は五島列島の小値賀島に向かいました。

 

 

 

 

博多港から小値賀までフェリーでて約5時間。九州本土から西へ約50キロメートル離れた五島列島の北部に位置してますが、佐世保からでもフェリーで約3時間かかります。正直、アクセスは良くありません。高速船も運航されてますが、こちらにはキャディバッグを持ち込めないので、ゴルフをする場合はフェリー利用となります。

 

 

 

島の面積は約12km2で人口は約2000人。非常に小さな島ですが、ここになんと島民の方々が手作りしたゴルフ場、浜崎鼻ゴルフ場(HAMAYU CLUB)があるのです。

 

 

 

 

元々は牧場で実際に牛が放牧されていたそうです。コースは海岸沿いに5ホールが配されています。砂丘ではありませんが。スコットランドのリンクスと同じく牧草地がゴルフ場になっているのです。

 

 

 

観光協会にお願いしてメンバーさんとツーサムでラウンドしました。5ホールのコースを3度回りましたが、浜崎鼻はまさにスコットランドのリンクスさながらでした。

 

 

 

メンバーさんは凸凹したグリーンの状態を気にされてましたが、ゴルフの起源を遡ればグリーンがフラットで綺麗ことは必須の条件ではありません。芝が短く刈られていて、ホール(穴)があれば、それで十分。ゴルフの起源は羊飼いが棒で石ころを穴に入れていたことを考えれば、まさにゴルフの原点を忠実にトレースしているのです。

 

 

2番ホールのグリーン周り、そして5番ホールのティグラウンドからの景観はまさにスコットランドのリンクスそのものです。島民の方々が設計されたとのことですが、地形を生かしたレイアウトはお見事としか言いようがありません。スコットランドのゴルファーがここに来たら、きっと驚くこと間違いなしです。

 

 

 

手入れが行き届いたゴルフ場でプレーすることを否定するつもりは毛頭ありませんが、超私的には浜崎鼻ゴルフ場は数百年前にタイムスリップしたかのように、ゴルフの起源に遡れます。

 

 

 

今週木曜日にYouTubeにてラウンド動画を上げますので、ご視聴いただけますと幸いです。

 

 

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今日は今なお革新的なユーティリティー、PRGRのZOOMiをアップしてます。