今年、iPhoneの最新機種が発売された。15代目である。我がiPhoneは未だ11代目。とくに不都合を感じないから、最新モデル発売のニュースにもことさら関心を抱かぬまま今に至る。しかし、デジタル機器の進化は目覚ましい。この4代の間には驚くようなパフォーマンスの違いがあるはずだ。
ゴルフの道具ではダンロップの『ゼクシオ』の13代目が発売される。すでに女子ツアーでは、この最新ドライバーにスイッチして優勝するプレーヤーが続々。13代目への期待値はグングン昂まっているようだ。ゼクシオの場合、2年周期でモデルチェンジが行われる。
ブランド誕生は2000年だから今モデルで四半世紀もの間、トップブランドとして支持されてきたことになる。同時期にゴルフクラブ界に参入したナイキがすでに事業から手を引いていることを考えても、ゼクシオのロングランは異例といえるだろう。
さて、問題はゴルフクラブのニューモデルに、デジタル機器のような圧倒的なパフォーマンスの違いを感じられるのか? ということである。iPhone15は誰がシャッターを切ても高精細な写真が撮れるだろう。誰が使ってもバッテリーの持ちがよくなっているはずだ。使い手を選ばない進化がiPhoneにはある。
ではゼクシオ13は? 誰が使っても明らかな進化が感じられるのだろうか?
答えはたぶんNoである。
改めて踏まえておかなければならないことは、そもそもゼクシオがすべてのゴルファーのパフォーマンスアップのために開発されているモデルではない、ということ。ターゲットゴルファーを限定し、総重量や長さ、構えやすさ、音、そしてインパクトでのつかまりをチューニングしている。ターゲットが明確ということは、合わない人も当然出てくる、ということである。
ゴルフクラブは、ターゲットゴルファーが評価してナンボ。自分が打ってみていいか、悪いかがすべてである。他人の評価などまったく気にしなくてよい。チッパーなどもそうである。PINGのチッパーが欠品になるほどブレイクしたのは昨年の話だが、今はもうなんの話題にもなっていない。転がしに特化した道具であり、もともと誰が使っても結果が出る道具ではないのだから当たり前だ。
アナライズのR25もそう。
誰が使ってもカップに寄せられる魔法のクラブではない。大事なことは、転がして寄せるイメージを持つこと、そして自分が打ってみてどうかである。
ゴルフクラブはゴルフをするための「道具」である。
自分のラウンドで活きる道具を選びたい。我々は決してPGAツアーで戦うわけではないのだ。いつものゴルフ場で、どうしたらスコアがまとまるのか? そこを考えることから道具選びを始めたい。転がして寄せたい!のであれば、R25チッパーをぜひご検討ください。
(書き手/高梨祥明)
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