前回のブログ(4月1日)で、手首のコックの重要性について説明しました。プロの中には「コックは自然にできる」「コック意識しなくていい」と教える人もいます。確かに意識しなくてもできる人はいますが、アマチュアのスイングを分析すると、そんな人はほんの一握りです。アマチュアゴルファー全体の2割以下でしょう。8割近くの人は誤ったコックをしているか、もしくは手首のコックが不完全なままでテークバックしています。
ツアープロのスイングを見ていると、ほとんどのプレーヤーはハーフバック付近で手首をコックが入っています。手首をコックすることでヘッドをプレーンに沿って上げています。逆に言うと、手首をコックした方がプレーンに沿ってヘッドを上げていきやすいのです。
では、正しい手首のコックはどんな動きなのか?
前回のブログ(4月1日)で、こんなドリルを紹介しました。ボールの入ったカゴ等の取っ手部分にクラブヘッドを引っかけたら、クラブでカゴを持ち上げていきましょう。
持ち上げる前の画像
これで、左手も右手も持ち上げることでヘッドを持ち上げている人は‥‥
悪い持ち上げの画像
ゴルフスイングでも手首のコックでヘッドを上げる感覚が乏しく、そして手首のコックを間違えている可能性が大きい。こういう風に両手を引き上げることでカゴを持ち上げている人は、作用と反作用を使う感覚が乏しいからです。
では、どんな風に持ち上げるのが正しいのか? 正解は‥‥
正しい持ち上げの画像
こんな風に、左手を下げ、その反動でヘッドを持ち上げることです。両手の間に支点をイメージしたら、左手を下げて、右手を引き上げる。左右の手を逆方向に使うことで手首をコックし、そしてヘッドを持ち上げていく。左手を下げた反動でヘッドを持ち上げる感じになると、作用と反作用の力でヘッドを持ち上げることができます。
実際のテークバックでも、こういう風に左手と右手が逆方向に動かすのが好ましい動きです。これがちゃんとできると手首を正しくコックできますし、クラブヘッドをプレーンに沿って上げやすくなるのです。
手首を上手くコックできない人、ノーコックでクラブを上げようとしている人の場合、手元に対してヘッドが低い状態になっている時間が長くなります。実はこれは‥‥ヘッドをインサイドに引き過ぎることにもつながってくるのです。
左手を下げて(グリップエンドを下げて)ヘッドを持ち上げることができると、左肩の入りが良くなりますし、背中の筋肉を効率良く使うこともできます。テークバックで左手が下がってくれば、それにつられて左肩が下がり、左の肩胛骨もダイナミックに動きます。肩は横に回すものだと思って入る人が少なくありませんが、実は、左肩は下がる感じで動いた方が肩の入りが良くなるのです。
右サイドの動きについても、手首のコックで右手が引き上るのに連動して、右肩も上げていきましょう。これができると右肩の動きもスムーズになってきます。肩は両肩を一体にして動かそうとするよりも、左右の肩をそれぞれ独立させて動かした方が、動きがスムーズになるだけでなく関節の可動域も大きくなってくるのです。
手首のコックというと手首だけを意識しがちですが、実は肩の動きにも連動してくるのです。支点となるのは両手の間。左手(グリップエンド)を下げて、その反動で右手とヘッドを引き上げていく。まずはボールの入ったカゴで練習して下さい。左手を浮かせて持ち上げるのではなく、左手を下げた反動でカゴをヒョイと持ち上げる。マーク金井はゴルフの竪琴でこの練習をしています。竪琴だと、クラブを持った時よりも両手の間隔が広がります。より明確に右手と左手の役割が分かるからです。手首のコックについてはボールを打つよりも、今回紹介したドリルをやった方が、はるかに短時間で正しい動きをマスターできます。
んじゃ(▼▼)b
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