カテゴリー: スイング、ゴルフ練習法
2013年05月12日手打ちとハンドアクションは似て異なるもの‥‥
昨日のブログで良い素振りと悪い素振りの違いについて書きました。繰り返しますが、素振りだから何をやってもいいわけではありません。構えた位置にヘッドが戻ってこないリハーサル(素振り)をやってしまうと、本番(ボールを打つ時)に悪影響が出ます。素振りシングルと呼ばれる人がいますが、こういう人の素振りを観察すると、ほとんどの場合が構えた位置にヘッドが戻っていません。
さて、今日のテーマも素振りについてです。
マーク金井はゴルフの竪琴を使って素振りしていますが。これは両手を離して持って素振る練習器具。アドレス時に両手が離れているだけでなく、左手の上に右手が位置しています。結果、ダウンスイングからフォローにけかけて‥‥
左手が下、右手が上
という両手の正しい位置関係を自分の目で、身体で確認できます。これがちゃんとできていると、ダウンスイングの軌道が良くなり、プレーンに沿ってクラブを下ろしてこれます。他方、ダウンでシャフトが寝てしまう人、シャンクが出やすい人、ここ一番でチーピンが出やすい人というのは‥‥
ダウンスイングで‥‥左手が上、右手が下
になっています。両手の位置関係を間違っているためにクラブがプレーンから外れ、インサイドからあおって打ったり、左手が浮いてチョロしたり、左手がボール方向に外れてシャンクを打つべくして打ってしまうのです。
ゴルフスイングは手打ちは悪者扱いされています。確かに手先や腕の力だけでボールを打とうとすると軌道が不安定になりますし、パワーも出ません。手打ちをしないでスイングした方が良いのですが、両手の位置関係を間違っている人の場合は、手先の動きをまったく考えないでいると‥‥いつまでたってもダウンスイングで「左手が上、右手が下」の状態が抜け出せません。両手の位置関係が間違っている人の場合は、手先の使い方、即ち、正しいハンドアクションを意識することが必要不可欠です。
では、どんな練習をすればよいのか?
スイング中の動きを説明する時、極端な方法でチェックするのが良いでしょう。両手の位置関係に関して言えば、左手はいつも通り、右手はこんな感じでヘッドのネック部分を持って下さい。これでヘッドをヒザの高さぐらいに持ち上げてゆっくり素振りしてみる。最初は旗を左右に振るような感じでハーフスイングクラブを振ってみましょう。
ハーフスイングだと右手がずっと左手の外側にありますよね。両手の位置関係が変らないのでやりやすいはずです。ところが、フルスイングをしてみるとどうでしょう。手首をコックしないままだと‥‥
こんな感じでクラブが上がりません。突っかかった感じになります。そうです。クラブをトップまで持って行くには手首のコックが不可欠。そして、手首をコックするとこんな感じで両手の位置関係が逆転します。
アドレスでは右手は左手よりも外側でしたが、トップでは右手は左手よりも内側に位置しますよね。これが正しいトップです。そして、ダウンからインパクトにかけては両手の位置関係をまた逆転させて元に戻していかなくてはなりません。こんな感じで‥‥
この右手を前に振り出すというハンドアクション。ゴルフにはこの動きが必要不可欠なんでです。プロとアマチュアの違い、ゴルフの上手下手の違い、自転車に乗れている人と乗れていない人の違い‥‥これらは、この右手を前に振り出す(右手を上に)という動作が出来るか出来ないかによって決まるのです。アナライズでは2000人以上のアマチュアのスイングを分析しましたが、これが正しくできているアマチュアは1割りにも満たないのです!!!!!
アマチュアの多くはダウンスイングで右手が前に振り出せないから、ダウンで左手浮いて、右手が下がるのです。自転車に例えるならば、「自転車に乗れているようで、乗れていない」状態に陥るのです。
ハンドアクションと手打ちは似ているようでまったく違います。この正しいハンドアクションが出来ていないと、余計に手打ちになるのです。対して、正しいハンドアクションが出来ていれば、手先が余計な動きをしなくても構え対置にヘッドを戻せます。結果、体の大きな筋肉を使ってスイングしやすくなるのです。
右手が上という感覚を養うには、今のところ、このゴルフの竪琴が最善の練習器具でしょう。マーク金井はこれでこまめに練習するようになってから、インサイドからあおる癖が解消され、試打マシーンとしての精度を高めています~(笑)
んじゃ(▼▼)b
参考過去記事
2013年05月11日スタート前の素振りを見るとゴルファーの腕前が分かる!!
昨日は朝早くからbayFM「パワーベイモーニング」の電話出演、プロアマ大会の下見で藤ヶ谷カントリークラブに行って参りました。プレーじゃなかったので、もちろん電車利用。常磐線に乗ってしまえば、上野から最寄りの柏駅まで30分ちょっとです。そこからタクシーで15分ほどで藤ヶ谷のクラブハウスに着きました。
コースではクラブハウス内のレイアウト、1番、10番、そして18番ホールのティグランドの向き、太陽の位置をチェックしてきました。もちろん、これからプレーを始めるアマチュアのショットもチラッと見てきたのですが、ちょっと気になったのがスタート前の素振りです。
ほとんどのアマチュアは儀式のように素振りを何度も繰り返します。スタート前にボールを打たない人だけでなく、スタート前に入念に練習場でボールを打っている人も、2~3度素振りしてからショットに臨んでいます。恐らく、皆さんもその1人でしょう。そしてそして、ほとんどのゴルファーは素振りよりも、実際にボールを打った時の方がスイングのバランスが崩れています。
ボールを前にすると、なぜ素振りのように打てないのか?
ボールを前にするとプレッシャーがかかるから、真っ直ぐ飛ばしたい、遠くに飛ばしたいと欲が出てしまうから‥‥これらがスイングを崩してしまう原因だと思われがちですが、実は、それだけではないのです。素振りと本番(実際にボールを打つ時)でスイングが大きくことなるアマチュアのほとんどは、メンタル面が弱いだけではなく、煩悩に負けてしまうだけでなく、素振りそのものに大きな問題を抱えています。間違った素振りをしているから、素振りと本番が一致せず、本番の時はインパクトで左ひじが引けたり、アウトサイド・インの軌道が強くなってしまい、チョロや引っかけ、コスリ球が出やすくなってしまうのです。
では、素振りのどこに問題があるのか?
一番の問題点は素振りの時、「ボールを打つ」という意識(イメージ)がまったくないことです。ただクラブを気持ち良く振ろうとしたり、ただ体を気持ち良く動かそうしています。その結果、アドレスの位置にヘッドが戻らないような素振りを無意識の内にしでかしています。構えた位置にヘッドが戻らない素振りを何度も繰り返し、ボールを前にしたら構え対置にヘッドを戻そうとしてスイングしている‥‥もう説明の必要はないでしょう。そうです、ボールに当たらないような素振りを繰り返すから、間違ったリハーサルを何度も繰り返すから、素振りと本番とでスイングがガラッと替わってしまうのです。
素振りの時はボールは打てませんが、構えた位置にヘッドが戻っているかどうかの確認は可能です。少し毛羽立った芝をボールに見立ててもいいし、ティを刺してボールに見立てもいい。とにかく構えた位置にヘッドを戻すことを意識して素振りして下さい。これで本番を想定したリハーサルになり、素振りと本番との間のギャップを埋めることができます。
そして、スタート前にお勧めしたいのが両手を離した素振りです。素振りは本番のためのリハーサルだということを考えると、リハーサルでチェックしたいのがスイング中における両手の位置関係。ダウンスイング、インパクト、そしてフォローでは‥‥
こんな感じで右手が左手の上にあることを意識して素振りして下さい。このように右手が上にあるイメージで素振りすると、ボールを正しく捕まえることができますし、狙った方向にボールを飛ばせます。フォローで左ひじが引ける悪癖も直せるのです。もちろん、この素振りでも構えた位置にヘッドを戻すことを強く意識して下さい。「インパクトはアドレスの再現」というセオリーがありますが、これの意味は、ヘッドを構えた位置(アドレスの位置)に戻すことです。
マーク金井は普段の練習でゴルフの竪琴を使っていますが、これは両手を離して持って素振る練習器具。両手の位置関係を簡単にチェックできます。初心者と一緒にラウンドする時は、この竪琴をコースに持ち込み、スタート前に何度か振ってもらっています。竪琴で素振りすることで右手を上にキープする感覚を養い、そのイメージが体に残っている時にクラブに持ち替えて、実際にボールを打たせています。たったこれだけのことですが、両手の位置関係を意識して素振りするだけでも、スイングはガラッと良くなるのです。
ツアープロも両手を離して素振りする選手は少なからずいます。有名どころではショットメーカーの谷口徹プロ。彼は昔も今も、ショットの前には両手を離してクラブを持って素振りし、それからショットに臨んでいます。
たかが素振り、されど素振り。
素振りを見ればゴルファーの腕前が分かります。ゴルフが上手い人ほど構え対置にヘッドが戻り、ゴルフが上手くない人、何年やっても上達しない人ほど構えた位置にヘッドが戻っていません。
んじゃ(▼▼)b
2013年05月06日アイアン上手になるためのコツとは!?
昨日のブログの続きです。アイアンを上手く打つためににはインパクトでは手元先行が基本であり鉄則です。昨日、中日クラウンズで優勝した松村道央、1打差の2位に終わった松山秀樹ともアイアンではしっかりターフを取っていますが、そうなるのはインパクトがハンドファーストだからです。アイアンは「ボールの先のターフを取る」ようにと言われてますが、そのためにはハンドファーストに球を捕らえることが必要不可欠です。
では、どうすれば手元先行のインパクト、ハンドファーストなインパクトで球を捕らえることができるのか?
ボクは14歳からゴルフを始めましたが、その教わったことは「上から打ち込め」だけでした(笑)その頃、アイアンをすくい打ってしまう癖があったのですが、すくって打つと「もっと打ち込め」とアドバイスされるだけです。それではと打ち込むことを強く意識してみると‥‥今度はカット打ちになってしまいます。打ち込んだらカット打ち、インサイドからヘッドを入れようとしたら(プレーンに沿って下ろそうとしたら)、こんどはすくい打ち。これの繰り返しで、結局はジュニア時代は正しいハンドファーストなインパクトな形を自分のモノにできなかったのです。
では、なぜ「打ち込む意識」を持ってもダウンブローに打てなかったのか?
その理由はダウンの左右の手の位置関係にあったのです。ボクもそうですが、アイアンが下手な人、すくい打つ癖が抜けない人、アイアンが飛ばない人、打ち込んでもボールの先のターフが取れない人‥‥これらの悩みを抱えている人の大半はダウンスイングがこんな感じになっているのです。
ダウン後半からインパクトにかけて右手が下がり、いわゆるシャフトが寝てしまっているのです。この形のままでは打ち込むことを意識しても打ち込めません。打ち込むことを意識しても右手が下がる動きが解消されないからです。右手がこんな感じで下がっていてもアウトサイド・イン軌道で振れば多少は打ち込めるようになりますが、これは本末転倒。右手が下がった状態でアウトサイド・イン軌道で振ってしまうと、コスリ球になったり、引っかけやすくなるからです。
では、どうすれば正しい手元先行のインパクト、ハンドファーストなインパクトを迎えることができるのか?
ポイントは右手と左手の位置関係です。ダウン前半では右手は左手よりも背中側にあります。こんな感じで‥‥
そこから‥‥
こんな感じでダウン後半にかけては右手を前に振り出していきます。これがハンドファーストに打つ、ダウンブローに打つための最重要なポイント!!!!左手の上に右手を持って行くと言ってもいいでしょう。マーク金井はこれをゴルフの竪琴で説明しますが、両手が離れていると、右手と左手の位置関係を意識しやすいからです。加えてゴルフの竪琴はアドレスで右手が左手の上にある。このため、ダウン後半からインパクトにかけて右手が上に持って行く感覚をダイレクトに養うことができるのです。
この右手を上に持っていく感覚。これが正しできればハンドファーストに打つことも出来ますし、打ち込もうとことさら意識しなくても打ち込めます。ボールの先のターフも勝手に取れてしまうようになるのです。
昨日紹介したツアーストライカーはダウンブローに打たないとボールがちゃんと飛びません。ちゃんと飛ばすためにはダウンブローに打つことを求めてきますが、ダウンブローの打ち方までは教えてくれません。運動神経が良い人ならば「はは~ん、こうすればいいんだ」と自分で正しい動きを導けますが、そうでない人は、どうすればダウンブローに打てるのかのメカニズムを理解することが必要でしょう。その方が余計な回り道をしなくてすみますし、アウトサイド・イン軌道が体に染みつくのも防止できます。
ゴルフは両手をくっつけて握ります。このためスイング中、左右の手の位置関係を把握するのが非常に難しい。でも、正しいスイングを身に付けるには左右の手の位置関係を正しく把握することが必要不可欠なんです。
んじゃ(▼▼)b
2013年05月05日アイアン上手な人と下手な人の決定的な違いとは‥‥
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アナライズオリジナル「MI72」や「MI65」を装着すると、さらに性能を発揮します。
2013年05月02日手打ちになりやすい人、なりづらい人の判別法とは‥‥
正しいフォームは4つある。血液型がA、B、O、ABと4つに分けられるのと同じく、ゴルファーも4つのタイプに分けられると言うのが4スタンス理論です。
この本の前書きには、
ヒトには生まれつきの異なる血液型があるように、身体の動かし方にも異なる4つのタイプがあるのです。血液型A型のヒトはB型のヒトの血液を分け合えないのと同じく、この「4スタンス」タイプの違う人同士は、立って歩くだけでも分け合えない部分があります。
(ゴルフ4スタンス理論の前書きから抜粋引用)
正しいフォームが4つあると筆者の廣戸聡一さんは述べておられます。4つのタイプはA1、A2、B1、B2とがあって、マーク金井は専属のトレーナーにチェックしてもらった所、「B2」と判定されました。B2はエルスのようなスイングだと廣戸さんはコメントされています。B2について説明を加えると、このタイプはクロスに身体を使うこと、そしてグリップは太めが良いとアドバイスをされています。
この4スタンス理論では正しいフォームは4つあると説いてあります。確かに、プロのスイングを観察しても、タイガー・ウッズとジム・フューリックとでは全然違います。プロによって身体の使い方が違うのは一目瞭然なので、4つのタイプに分けて考えた方が合理的なんだろうと思います。
そして合理的なスイング作りという意味では、4スタンス理論の前に、チェックしたいことがあります。アナライズでMCB(クラブ&スイング診断)をする時、いくつかのチェック項目がありますが、まずやってもらうのがこれっ。
ボールが50~60個入ったバッグを利き手で持ってもらい、30~40センチぐらい引き上げてもらいます。ゴルフスイングとまったく関係なさそうな動作なんですが、実は、これをやると‥‥そのゴルファーが手打ちになりやすい(手打ちになっている)のか、手打ちになりづらいのがかなり正確にチェックできます。
手打ちになりやすい人(手打ちになっている人)の場合、こんな感じでひじを曲げることで重いモノを持ち上げています。察しのいい人はもうお分かりですよね。そうです、ひじが曲がっているということは、手や腕の筋肉だけで動作している何よりもの証拠。ひじが大きく曲がる人は、ゴルフスイングでも手打ちになっている確率が非常に高い。そして、フォローで左ひじが引けたり、フォローで左ひじが曲がっています。手打ちになっている人に、これをやってもらうと95%以上の確率で持ち上げた時にひじが曲がっています。
対して、手打ちになりづらい人(体幹を上手く使える人)の場合、ひじがピンと伸びたまま重いモノを持ち上げています。このタイプの人は、手先や腕の力をほとんど使っていません。下半身、背筋、腹筋、という大きい筋肉を使って持ち上げているのです。腕がピンと伸びるのは、腕に余計な力が入っていないからです。
ゴルフ雑誌のレッスン企画やレッスン書では、手打ちが悪者扱いされています。そして、「身体の大きな筋肉を使え」とか「ボディターン」「体幹を大きく使え」などという言葉が頻繁に使われていますが、具体的に、手打ちを解消するための方法論についての説明が少ない感じがします。なのでアナライズでは、まずは「身体の大きな筋肉を使って動作するとはどういうことなのか?」を知ってもらうためにバッグを持ち上げてもらっているのです。
たかが重たいバッグを持ち上げる動作ですが、日常生活で大きな筋肉を使うことに慣れていない人は、無意識に持ち上げようとすると手先や腕の力に頼ることになって、ひじが無意識に曲がります。言い換えると、手打ちの人が手打ちを解消するためには、かなり意識的に身体を使うことが求められるのです。マーク金井は「不自然な動きをした方が、動きが自然に見える」などと、禅問答みたいなことをしょっちゅう言いますが、このバッグを持つ動作をやると、それがあながち言葉遊びでないことを身をもって体感できます。
アナライズには2000人以上のアマチュアゴルファーが診断に訪れていますが、スライサー、フォローで左ひじが引ける人のほとんどは、重たいバッグを持ち上げる時に、ひじが曲がってしまいます。そして、スイングをビデオで撮ってみても身体の大きな筋肉よりも、手先でスイングする癖がついてます。この癖を取り除くには、まずは身体の大きな筋肉を使う感覚、そして手先や腕を使わないで動作する感覚を養うことが必要不可欠です。
鏡やガラスの前で、重たいバッグや重たいモノを片手で持ち上げてみて下さい。持ち上げた時にひじが曲がってしまうようならば、練習場でたくさんボールを打ってもスライス矯正は難しいし、左ひじが曲がるのも治りづらいです。練習場でたくさんボールを打つことで得られるのはボールを打つことで得られる高揚感、爽快感だけしょう。
昨日のブログで、ゴルフの竪琴を使うドリルを紹介しました。ものすごく地味な練習法ですが、これをやると確実に身体の大きな筋肉を使ってスイングする感覚を養えます。
んじゃ(▼▼)b