
カテゴリー: ゴルフクラブ分析
2013年11月15日長尺ドライバーは飛距離を伸ばす魔法の杖なのか!?

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一瞬で売り切れたあの商品もマーク金井自ら集めてきました。 よろしくお願いします!! 早い者勝ちです!
昨日は久しぶりに赤羽ゴルフ倶楽部に行ってきました。もちろんプレーは薄暮のハーフ(9ホール)。今回の試打はリシャフトしたフォーティーンのCT112。片山晋呉プロがずっと使っているドライバーです。これにスピーダーの569(硬さS)を装着し、47インチで組み上げました。アナライズではヒールエンド法で計測しているので、60度測定法だと約47.5~47.75インチ。ルールで規制されている48インチにギリギリの長さです。マーク金井のエースドライバーは初代グローレと2代目のVG3。どちらとも45.5インチなので、今回は1.5インチ伸ばしたことになります。
今週発売の週刊ゴルフダイジェストでも長尺ドライバーは巻頭カラー16ページで大特集していました。「2インチで+18y伸びる」なんてリードで書いてあり、井戸木鴻樹プロも47インチで飛距離が伸びたとコメントし、東聡プロは1.5インチ伸ばして(47インチ)、15yくらい伸びたとコメントしています。CT112を使っている片山プロは46.5インチだそうです。
さて、この長尺ドライバー。
理論値的にはシャフトを1インチ伸ばすとヘッドスピードが約1m/s上がり、ボール初速が約1.5m/s上がると言われています。2インチ伸ばせばボール初速が約3m/s上がって、キャリーが約12~15ヤード伸びると言われています。ただし長尺にした場合、ヘッド重量を軽くしないといけません。ヘッドが重いと振りづらくなってしまうからです。クラブ設計家の山代谷さんが解説されるように1インチ伸ばしたら5グラム軽くするのが目安です。
45インチ ヘッド重量200g前後
46インチ ヘッド重量195g前後
47インチ ヘッド重量190g前後
CT112の場合、長尺仕様なのでヘッド重量は190g前後。47インチで組み上げるのを最初から考慮されています。初代グローレもヘッド重量は193g前後。46.5インチぐらいで組み上げることが可能です。
シャフトについては1インチ以上伸ばす場合、同じ重さか5~10g軽くした方が振り心地の違和感がなくなります。硬さについては同じか、少し硬くするした方がいいでしょう。しなり方については、タイミングが取りやすいシャフトをお勧めします。マーク金井は普段、手元のしなりを感じやすいシャフトを使っているので、長尺の時も手元側のしなりを感じ取れるシャフトを装着します。新しいスピーダーは先中調子ですが、初代に比べると手元側のしなりを感じ取ることができます。
長尺化で大事なのがグリップ重量です。グリップの重さについては2つの考え方があります。ひとつは軽いグリップを装着することで総重量を軽くする方法。新しいゼクシオもその考え方で、グリップ重量は28gと超軽量(通常のグリップ重量は約50g)。超軽量グリップを装着すると、それだけでクラブ重量を軽量化できます。ただし、グリップを軽量化するとヘッドが効いた感じになって振り遅れやすくなるリスクが発生します。そして、ダウンスイングで手元が浮きやすくなります。チーピンが出やすい人の場合、超軽量グリップを装着するとインから煽る度合いが強くなるリスクが増します。
対して、グリップ重量を少し重くする考え方。今回、マーク金井が作った47インチのCT112には60gの重いグリップを装着しました。重いグリップを装着すると総重量が重くなりますが、カウンターバランスになってヘッドが軽く感じます。結果、長くしてもヘッドの重さを感じない分だけ振り切りやすくなります。加えて、手元が重いとダウンスイングで手元が浮きづらくなり、手の軌道が安定します。チーピンが出やすい人の場合、重いグリップや、シャフトスタビライザー(グリップ内にウエートを入れる)を装着するとインから煽る度合いが解消されるメリットがあります。
週刊ゴルフダイジェストでも軽量グリップと手元側を重くすることの両方が紹介されていました。マーク金井はすでにシャフトスタビライザーを使っているので、重いグリップの方が振りやすいですし、実際、ショットが安定します。
今日も組み上げて1発も打たず、10番ホールで1発目を打ったらフェアウェイのど真ん中にナイスショット。ブッシュネルで計測したら実測280yを記録しました。ランが15yほどだったので、キャリーで265ヤード。普段がキャリー250~255ヤードなので10ヤードは確実に伸びています。ちなみにCT112は3ホールで使いましたが、いずれもフェアウェイキープできました。
長尺ドライバーが魔法の杖になるのかどうかは、クラブのセッティングが鍵を握っています。そしてゴルファーには正確なミート率が求められます。セッティングにおいては長さにマッチしたヘッド重量、ゴルファーと相性の良いシャフトをセレクトすること。そして、グリップ重量がセッティングの肝になるでしょう。スイングにおいては振り遅れないスイングを身に付けることと、オンプレーンに振り下ろすことが求められます。
片山晋呉プロは40過ぎても飛距離が伸びているそうですが、マーク金井の場合は55歳になっても飛距離が伸びています。筋トレのたぐいは一切していません(笑)。道具(クラブ)を味方につけ、クラブの進化を最大限に生かすスイングを身に付ければ、60歳を過ぎても飛距離を伸ばすことは十分可能でしょう~。
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2013年11月12日ゴルフは重心距離を制する者がスイングを制する!!

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毎年、毎年、この時期には新しいクラブが次々と登場します。12月のボーナス商戦を狙っているのだと思いますが、今年も数えるのが大変なくらい新作クラブが登場し、すでに数えるのが大変なくらい新作クラブを試打しました。新作クラブの試打はゴルフ雑誌とっても目玉企画。この時期はマーク金井もいろんな雑誌で人間試打マシーンになってお手伝いをしています(笑)
そして試打の仕事をしていると必ず聞かれるのが‥‥この一言。
そんなにたくさんのクラブを打ったら、
スイングがおかしくなりませんか?
確かに、クラブが変われば打ち方も変わってきます。ゼクシオとタイトリストのマッスルバックとでは、同じ打ち方にはなりません。職業病と言ってしまえばそれまですが、クラブを手にしたら、無意識の内にクラブが求める打ち方になります。具体的に言うと、マーク金井はクラブの重心距離(つかまり具合)に合わせてスイングを微調整しています。例えば、マッスルバックと今どきの大型ヘッドキャビティを比較した場合、
マッスルバックの重心距離 32~36ミリ
大型キャビティの重心距離 38~44ミリ
マッスルバックと大型キャビティの重心距離は10ミリ以上異なる場合があるのです。ここまで重心距離が変わればヘッドの挙動も全然違ってきます。マッスルバックを打った直後に大型キャビティを打てば捕まりづらく感じますし、大型キャビティを打った直後にマッスルバックを打てば捕まり過ぎて引っかかりやすくなるのです。もちろん、1発打てば重心距離の違いを感じ取れるので、すぐにクラブに適した打ち方になります。
さて、この重心距離。
ゴルファーによって心地良い重心距離は異なります。そして重心距離が短いアイアンに慣れている人は、重心距離が長いアイアンは打ちづらいと感じます。
逆はあまりありません。重心距離が長いアイアンに慣れている人は、重心距離が短いアイアンを使ってもあまり違和感を感じません。重心距離の長いクラブに慣れると、重心距離に対するキャパシティが広がるからです。
マーク金井はいろんなクラブを試打した後は、オーバーホールの意味を兼ねて、神田のスタジオでスーパーシャット君でボールを打ちます。昨日のブログでも書きましたが、スーパーシャット君の重心距離は‥‥
約50ミリ。
これは大型キャビティ、460CCのデカヘッドよりも重心距離が長いです。
すべてのクラブを調べたわけではありませんが、恐らくもっとも重心距離が長いゴルフクラブでしょう。スーパーシャット君でストレートボールを打つ練習、インパクトでフェースをスクエアに戻す練習をすれば、フェースをシャットに使う感覚を養えます。加えて、どんなに重心距離が長いクラブを試打しても違和感なく対応できるからです。
スーパーシャット君は重心距離が長いだけでなく、重ヘッド、重グリップが装着された短尺クラブです。手先でヒョイと振れません。体をしっかり使ってスイングする感覚も取り戻せます。ロフトは7番アイアンと同じですが、ヘッドは通常の7番よりも約100g重く、グリップは通常のグリップよりも約20g重くなっています。アマチュア向けの軽いクラブをたくさん試打すると知らず知らずの内に手打ちになってくるのですが、それを払拭するのにもスーパーシャット君は役立ってくれます。
ゴルフスイングはクラブの影響を少なからず受けます。マーク金井はFBにも定期的に自分のスイングをアップしていますが、その時に手にしているのはいつも短尺アイアン。かつて雑誌の記者時代、ジャンボ尾崎プロが短いクラブを使ってスイング作りしているのをヒントに、マーク金井もスイング作りで短尺アイアンを使うようになったのです~。
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2013年11月08日長尺ドライバーの適正なクラブ重量、ヘッド重量とは!?

昨日のエントリーではドライバーは二極化傾向にあると書きました。ダンロップのゼクシオは今年のモデルチェンジで8代目となりましたが、モデルチェンジでクラブ重量が10g軽くなり、総重量が272g。この重さは少し前の女性用ドライバーとほぼ同じぐらいです。クラブ重量から推察するに、ゼクシオは昔も今も団塊世代がメインターゲットでしょう。対して、ブリヂストンのXドライブGRは総重量が303g。こちらはゼクシオよりも30g重くなっています。メインターゲットはゼクシオよりも若く、40~50歳台ぐらいでしょう。同じドライバーでも重量がここまで違ってくれば、対象年齢も異なってきます。
さて、今日のテーマはクラブの重さと長さの関係について。今どきのドライバーは長さが一定でありません。一昨日、新作ドライバーを30本ほど試打しましたが、一番長いのはPRGRのニューEGGバードで47.75インチ。一番短いのはつるやゴルフのワンサイダーで44.75インチ。同じドライバーでも最長と最短では3インチも長さが違いました。ここまで長さが違うと、振り心地もかなり変わってきます。同じ重さだと、長くなるほどに振り遅れやすくなりますし、長くなるほどにクラブ(ヘッド)を重く感じます。
例えば、クラブ重量が300gのドライバーの場合(ヘッド重量200g、シャフト重量50g、グリップ重量50g)、同一重量で45インチと47インチを振り比べると、ほとんどの人は47インチで振った時、「重くて振りづらい」と感じるでしょう。
なぜ、クラブが長くなると重く感じるのか?
ヘッド重量が同じ場合、長くなるほどヘッドは手元から遠ざかります。その分だけヘッドが効いてくるからです。スイングウエートで示すと、クラブヘッドの重さやグリップの重さを変えないで長さを0.5インチ伸ばしていくと、ドライバーの場合はスイングウエート(バランス)が‥‥
約3ポイント増えてきます。
例えば、45インチでバランスがD0のドライバーの場合、ヘッド、シャフト、グリップの重さを変えないで伸ばしていくと‥‥
45インチ D0
45.5インチ D3
46インチ D6
46.5インチ D9
単純にクラブを長くしてしまうと、数値的にもヘッドが効きすぎてしまいます。結果、ワッグルしただけでもヘッドが重く感じますし、スイングした時にも重さを感じてしまいます。言い換えると、クラブを長くしても振り心地を変えないためには、長さに応じてヘッドを軽くすること、そしてクラブ全体の重量も少しづつ軽くしていく必要があるのです。実際、47.75インチのニューeggバードの場合、ヘッド重量は超軽量。ロフトによってヘッドの重さが異なり‥‥
9.5度 ヘッド重量180g
10.5度 ヘッド重量175g
11.5度 ヘッド重量170g
と非常に軽くなっています。ロフトが多くなるほどヘッドを軽くしているのは、「非力な人はロフトが多いのを選ぶ」という風にメーカー側は想定しているのでしょう。
ちなみに、スイングウエート(バランス)に関しては、長さ以外にも変化する要素があります。同じ長さ、同じヘッド重量でもグリップ重量を軽くすると、バランスが重くなります。対して、グリップ重量を重くするとバランスが軽くなってきます。ただし、これはバランスの数値が変わるだけです。ヘッド重量は同じままなので、インパクトの衝突エネルギーには影響を与えません。
例えば、同じバランスD0でも
ヘッド重量が200gと190gのドライバーを比較した場合、200gのヘッドで打った時の方が衝突エネルギーが大きく、ボール初速が出ます。実際、人間が打った場合でもグリップを軽くすることでバランスが出ているドライバーの場合、ボール初速は思ったほど上がりません。グリップを軽くすることでヘッドを重く感じさせている(バランスが出ている)ドライバーは、ヘッドが重くはないのでボール初速は出ないのです。
重さと長さの関係は切っても切れません。現在、マーク金井は長尺ドライバーにわざと重いグリップ(60~70g)を装着してテストしています。長尺は総重量を軽くするというのがセオリーにもかかわらず、総重量が重くなるようなドライバーを作ってテストしています。その理由は日を改めて説明しましょう~。
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2013年11月07日新作ドライバー30モデルを一気に試打してみて分かったこと‥‥

一昨日、そして昨日は千葉県のゴルフ場で新作クラブをこれでもかってぐらい試打してきました。これから発売される雑誌の企画で試打したので1本1本についてはレポートできませんが、いろんな発見がありました。
まずはモデルチェンジのサイクル。クラブメーカーによってサイクルは異なりますが、多いのは1年サイクル。少ないのは2年サイクルです。代表的なモデルで言うと、ダンロップのゼクシオは2年に1度のモデルチェンジですが、ライバルモデルとなるグローブライドのオノフやヤマハのインプレスは1年サイクルでドライバーを登場させてきます(アイアンは2年に1度のサイクルです)。そして、ホンマは昨年全面的にモデル構成を変えたこともあり、現時点では新製品がリリースされていません。
このため、ゴルフ雑誌の新作クラブ試打特集とかになると、今年のホンマはエントリーが0になってしまいます。モデルチェンジは1年に1度が良いのか、2年に1度が良いかのは意見が分かれますが、ことメディア対策を考えると、1年に1度、モデルチェンジした方が雑誌での露出が増えて販売に有利に働きます。もちろん、1年に1度にもデメリットがあります。開発期間が短いために、前作を上回るクラブを作るのが時間的に短くなります。
さて、このクラブのモデルチェンジ。2014年モデルのドライバーを見ると見事なぐらい二極化しています。アスリート向けは昔も今も大きく変わりませんが、アマチュア向け(アベレージ向け)に関しては、団塊世代を強く意識したドライバーと、若い世代も考慮したドライバーとに分けることができます。ただし、クラブメーカーのカタログやインターネットでのサイトでは、その線引きが曖昧です。そこで今日は、マーク金井流のドライバーの目利き(対象ユーザーの見極め方)について書きます。
まず、団塊世代向けドライバーについては‥‥
クラブ重量が非常に軽い(290g以下)
クラブヘッドも軽め(190g未満)
グリップが軽い(40g以下)
シャフトが軟らかい
高級感がある仕上げ
価格が高め(定価7万円以上)
対して、若い世代も考慮したドライバーは‥‥
クラブ重量がそれほど軽くない(300g以上)
クラブヘッドは重め(198g以上)
グリップが軽くない(45g以上)
カジュアルでシンプルなデザイン
価格がリーズナブル(定価5万円以下)
これまでクラブはヘッドスピードでジャンル分けされることが多かったですが、2014年モデルを見ると、ヘッドスピードが遅め(40m/s前後)でも、60歳以上の人向けのモデルと、30~50歳の人向けモデルとに分けることができます。言い換えると、これからドライバーを購入する時は、自分の年齢にマッチしたモデルを購入することが大事です。団塊世代で体力にある程度自身があれば若い人向けのドライバーを使っても大丈夫ですが、若い人が団塊世代向けのドライバーに手を出すのは避けて下さい。必要以上に軽いクラブを使ってしまうと、手打ちを助長したり、体をしっかり使ったスイングを身に付けづらくなります。飛ぶと評判のドライバーでも軽過ぎるクラブは、万人向けではないのです。
クラブ重量、ヘッド重量、グリップ重量の目安としては、
(長さ45インチの場合)
20~35歳 305g以上 198g以上 50g前後
35~45歳 300g以上 195g以上 45g以上
45~55歳 295g以上 193g以上 40g以上
55~65歳 290g以上 190g以上 40g以上
65歳以上 290g以下 190g以下 40g前後
これぐらいを基準にしてドライバーを選ぶと、自分の年齢にちょうど良いドライバーを見つけることができます。もちろん体力に自信があれば自分の世代よりも一つ上でも全然構いません。体力に自信がない人の場合は、自分の世代よりも一つ下でも大丈夫です。
ドライバーに限りませんが、クラブの重さ、ヘッドの重さ、グリップの重さ、そしてシャフトの重さはスイングに少なからず影響を与えます。ドライバーは飛ばしたいクラブの代表格ですが、軽過ぎるクラブは安易に手を出さない方がいいでしょう。次回は、ドライバーの重さと長さと振り心地の関係について書きます~。
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2013年11月05日クラブメーカーがドライバーのリアルロフトを増やす理由とは!?

今日、火曜日は週刊ゴルフダイジェスト、週刊パーゴルフの発売日。ダイジェストでは、女子プロの菊地絵理香のクラブセッティングが出てました。ドライバーとアイアンはマーク金井もエースクラブとして使っているVG3です。ドライバーのシャフトは50g台のモトーレスピーダー5.2で、アイアンのシャフトは70g台の超軽量スチール、GS75。重量マッチングはややアイアンが軽めです。そして本人もコメントしてますが、9番、PWとAWのロフト差はあまり好ましくありません。
9番(VG3) 39度
PW(VG3) 45.5度(1.5度寝かせている)
AW(ボーケイ) 52度
ロフトピッチが6.5度と開いています。ストロングロフトの今どきアイアンとティアドロップ型のAWを組合わせているために、ロフトピッチがいびつになり、この3本の番手間の飛距離差も約20ヤードと大きめです。ちなみに、マーク金井の場合は、
9番(VG3) 39度
PW(VG3) 44度
AW(VG3) 49度
SW(VG3) 54度
SW(MK58) 58度
純正でSWまで入れているので、番手間のロフトピッチが5度でキープされています。VG3に限りませんがストロングロフトのアイアンの場合、セット物のウエッジを入れた方が飛距離の階段を一定に保ちやすくなります。そして、ボールを上げたいならば58~60度のウエッジを追加する。ウエッジを1本追加してクラブが15本になるならば、5番アイアンを抜くという選択肢をお勧めしたい
です。実際、マーク金井は普段のプレーでは5番アイアンを入れてません。アイアンは6番からです。
さて、今日はウッドのロフト(リアルロフト)設定についてです。大半のクラブメーカーは、アイアンのロフトを立ててきていますが、ことウッドに関してはロフトを寝かせる傾向にあります。表示されているロフトは昔も今も変わりませんが、リアルロフト(シャフトを垂直にセットし、フェースをスクエアにした状態でのロフト)は昔よりも増えています。例えば、10.5度表示のアベレージ向けドライバーの場合、リアルロフトは‥‥
11~13度
ぐらいのモデルが多いです。特に、ボールの上がりやすさを強くアピールしているドライバーの場合、「リアルロフト≠リアルロフト」です。表示ロフトよりも1.5度以上多くなっています。
では、なぜドライバーはロフトを増やすのか?
アマチュアのヘッドスピード(40m/s)だと、ロフトが少ないとボールが上がり切らず、キャリー不足に陥るからです。打ち方、スピン量によっても異なりますが、ヘッドスピードが40m/s前後の人の場合、飛ばしに最適な打ち出し確度は14度前後。この打ち出し確度を確保するために、多くのドライバーは10.5度表示でリアルロフトが11度以上になるように設計しているのです。言
い換えると、ヘッドスピードが40m/s前後の人の場合、リアルロフトが10度以下だと最大キャリーを出しづらくなるのです。メーカーもそれが分かっているから、ドライバーではアイアンと反対のことをやっているわけです。
では、ドライバーの次に飛距離を出したい3Wはどうなのか?
3Wはアイアン同様、ティアップしないで地面から打つのが主たる目的のクラブです。ティアップして打つこともありますが、長いパー4やパー5での2打目で使うクラブです。
3Wもドライバー同様、ロフトを少し増やした方がキャリーが出ます。しかし、昔も今も3Wのロフトは15度がほとんど。そして、3Wに関して言えば、表示ロフトよりもリアルロフトが多いクラブはほとんどありません。15度表示でリアルロフトも15度前後が非常に多いです。このため、ドライバーのヘッドスピードが40m/sの人の場合、3Wよりも5Wの方がキャリーが出る人が結構多
いです。5Wのロフトは18度前後あるので、ボールが上がりやすいからです。
では、なぜクラブメーカーはロフトが多めの3Wを作らないのか?
メーカー側も3Wは15度よりも少しロフトを増やした方がキャリーが出るのを分かっていますが、何故か16度とか17度とかの3Wは作りません。そして、作らない理由も今ひとつ分かりません。ドライバーやアイアンのロフトを変える事に対しては柔軟なのに、なぜか3Wだけはかたくなに15度にこだわるメーカーがほとんど。正確に言うと、国内メーカーほど「3W=15度」にこだわっています。対して、米国メーカーは3Wのロフト設定に柔軟です。
例えば、大ヒットしたテーラーメイドのロケットボールズの場合、15度の3Wだけでなく、17度の3W(3HL)といのを市販してます(日本未発売)。また、コブラは最初から3Wのロフトを16度に設定したモデルも出しています。
米国人の方がヘッドスピードが速いはずなのに、米国ではボールがあがりやすい(ロフトが多い)3Wを市販しています。アナライズでは開店セールでコブラの3W(バフラー T-RAIL+)を出品してますが、これをセレクトしたのはロフトが多めだからです。個体差もありますが、この3Wのリアルロフトは16~16.5度。15度の3Wよりもボールが上がりやすくなっているのです。
たかがロフト、されどロフト。
3Wのロフトが15度でなければならない理由は、マーク金井には思い浮かびません。3Wの適正ロフトはドライバーのロフト(リアルロフト)よりも5度ぐらい多いぐらいがちょうどいい。3Wが苦手な人もロフトが多めの3Wを手にすれば、3Wでしっかり距離を稼げるだけでなく、ミスも減らせます~。
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