昨日はゴルフ雑誌の取材で塩原カントリークラブでラウンドしてきました。那須エリアにある歴史のある林間コースです。近隣にはホウライ、西那須野といったアメリカンスタイルのゴルフ場がありますが、
こちらは純和風なレイアウト。松の木でセパレートされていて、フェアウェイにも松が点在。グリーンは2グリーンで砲台形状。日光CC同様、身体で感じられない傾斜がゴルファーの距離感を惑わせます。加えて、ベントグリーンは小さくて傾斜が強く、おまけに芝目も強い。
パットは上りが妙に早かったり、下りが「なんだこりゃ」ってぐらい遅かったりしました。コースについては後日ブログで詳しくレポートしますが、栃木を代表する素晴らしいコースです。近くには那須アウトレットがあって、衝動買いも存分にできます(笑)
さて、さて今日のエントリーもクラブの重さ、グリップの重さについてです。
昨日のブログでも書きましたが、プロや上級者向けのドライバーには軽量グリップは装着されません。昔も今もグリップは50g前後です。対して、ゼクシオに代表されるようにアマチュア向けドライバーの多くは軽いグリップが装着される傾向があります。ゼクシオは……
では、なぜアマチュア向けのドライバーは軽いグリップを装着するのか?
クラブ重量(総重量)を軽くできるからです。
例えば、300gのドライバーがあったとします。このクラブを10g軽くする方法は……
ヘッドを10g軽くする
シャフトを10g軽くする
グリップを10g軽くする
ヘッドを5g軽く、グリップを5g軽くする
シャフトを5g軽く、グリップを5g軽くする
ヘッドを5g軽く、シャフトを5g軽くする
この6通りの方法がありますが、最近は……
グリップを10g軽くする
シャフトを5g軽く、グリップを5g軽くする
この2つを採用するドライバーが目立ちます。最近は重いヘッドが「飛ぶ」というのがキーワードとして採用するクラブが多いので、ヘッドを軽くしづらいからです。もちろん例外もあって、PRGRのeggドライバーは超軽量ヘッドをアピールしています。が、これはかなりレアケースです。
多くのドライバーは
ヘッドを軽くしません。ヘッドが軽くなるとインパクトの衝突エネルギーがダウンするからです。なので、前作よりも軽いドライバーを設計する場合、シャフトかグリップを軽くすることを選んでしまうのです。ここからはマーク金井の推測ですが、ゼクシオの場合、モデルチェンジの大命題としてクラブの軽量化があったのでしょう。結果、モデルチェンジによってグリップ重量が27gにせざるを得ないようになったと思います。
ゼクシオの場合、手元側の重量が軽くなり過ぎないようにするためシャフトのバランスポイントが手元側に移動していますが、それでも実際に手にするとかなり手元側が軽く感じます。逆さまにしてクラブを持って素振りすると分かります。ヘッドのネック側をグリップし、グリップエンドをヘッドに見立ててパターのように素振りしてみて下さい。手元側の軽さをダイレクトに感じ取れるはずです。
そして、この逆持ち状態で素振りすると分かりますが、グリップが軽くなると操作性が高くなる反面、安定性が下がります。手元側の慣性モーメントの数値が下がるからです。対して、グリップが重くなると操作性が低くなる反面、安定性が増してきます。手元側の慣性モーメントの数値が上がるからです。アナライズでは手元側の重量を増すための器具としてシャフトスタビライザー、そして、60gと70gのヘビーグリップを販売していますが、これは手元側の慣性モーメントの数値を上げたいからです。重いヘッドに対してはグリップも重くしてあげた方が釣り合いが取れ、クラブ全体のバランスが良くなるのです。また、ダウンスイングの軌道が不安定な人の場合(ダウンでシャフトが寝やすい人の場合)、グリップ側(手元側)の重量を増やした方が、確実に手の軌道が安定してきて、チーピンのミスを確実に減らせるのです。ちなみに、シャフトスタビライザーのドライバー用だと40gぐらい手元側に入れて使う場合もありますが、これが重さに直結しません。ヘッドが重くならないからです。
クラブは軽い方が振りやすいという思い込みが強いからでしょう。
クラブメーカー、そしてゴルフショップでは「軽い=進化」というベクトルが今でも根強く残っています。確かに、ドライバーの重量が350g以上の頃ならば、軽さを追求することでアマチュアに扱いやすいクラブになりました。しかし、ドライバー(長さ45インチ前後)の場合、300gぐらいがちょうど良い重さだとマーク金井は考えています。感覚的な要素もありますが、300gぐらいだと……
ヘッド200g
シャフト50g
グリップ50g
と非常にバランスが良い重量配分になるのです。ヘッドを軽くした場合ならば、それに応じてグリップも軽くしていくとバランスが良い状態が維持できます。しかし、ヘッドを軽くしないでグリップだけを著しく軽くした場合、ヘッドの重みを感じ取りやすい(バランスが出やすい)反面、「打ちやすく感じる人と、打ちづらく感じる人」とにハッキリ分かれてくるような気がします。
たかがグリップ、されどグリップ。
グリップは手元と身体をつなぐ唯一の接点であると同時に、重たいヘッドの反対側にあるパーツです。
マーク金井はドライバーを1000本以上テストしていますが、重たいヘッドには軽いグリップよりも軽くないグリップ(少し重いグリップ)の方が振りやすく、スイングも安定し、飛距離と方向性を料率させやすいと感じています~。
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