今年もメーカー各社から新製品が続々と登場しますが、積極的な広告展開をしているのがテーラーメイドのSLDR。発売中のアルバ(9月26日号)では表紙に窓を開けてSLDRが紹介されています。SLDRに対するメーカー側の力の入れようはかなりのものです。
マーク金井は国内仕様も購入予定ですが、それに先駆けて並行輸入米国仕様を衝動買い。3万3500円という破格なバーゲンプライス(米国価格は399ドル)につられて気がついたらレジに持ち込んでしまいました(笑)
さて、このSLDR。ソールに配されたウエートを移動させることで重心距離が約6ミリ調整できます。ドローポジションにすれば重心距離は約32ミリになって、フェードポジションにすれば重心距離は約38ミリ。フェードポジションでも体積(460CC)を考えると重心距離は決して長くはありません。ですが、実際にスイングしてみると「なにこれっ!!」っていうぐらいフェースが返ってくれません。捕まりづらさが手に伝わり、フッカースペシャルなドライバーになります。
では、なぜ重心距離が38ミリでも捕まりづらいのか? その答えは重心の深さにあります。例えば、テーラーメイドのグローレは捕まりやすいと評判のドライバーですが、SLDRと比較すると重心距離はやや長めです。
SLDR 重心距離32~38ミリ
重心深度33.5ミリ
重心アングル17.5度
グローレ 重心距離41.2ミリ
重心深度38.5ミリ
重心アングル24.7度
SLDRの場合、重心深度が浅めで、重心アングルが非常に小さい。これが原因で捕まりづらい(フェースが返りづらい)のです。対してグローレは重心距離が長めですが、重心深度も深い。重心アングルもやや大きめ。なのでフェースが返りやすく捕まりやすくなっているのです。「重心距離=捕まり指数」というのが常識だと思っている人が少なからずいますが、重心距離だけを見てしまうと本当の捕まり具合は見えてきません。マーク金井は重心距離と重心深度のバランス、そして重心アングルの大きさをチェックして、捕まり具合を判断しています。
前置きが少々長くなりましたが、今日のテーマはヘッドの重さとスイングの相性についてです。重いヘッドは飛びに有利な要素ですが、ゴルファーがその重さを持て余すとナイスショットの確率がダウンします。重いヘッドが苦手なゴルファーが200g以上のヘッドを使うと、ダフったり、引っかけたり、チーピンが出やすくなります。
では、スイングのどこをチェックすれば、重いヘッドとの相性の善し悪しをチェックできるのか?
ポイントはダウンスイングです。
ダウンでヘッドを軽く扱えるようになっていれば重いヘッド(重いクラブ)と相性が良いです。対して、ダウンでヘッドを重く扱うようになっていると重いヘッド(重いクラブ)と相性がよろしくないです。別な言い方をすれば、ヘッド重量が同じでも、ダウンの形が異なると‥‥ヘッドが重くなったり軽くなったりするのです。
具体的に言うと‥‥
こんな感じでダウンで手首のコックがキープされててヘッドが高い位置にあるとヘッドは実際の重さよりも軽く感じます。左肩が低い位置をキープしていることも重いヘッドと相性が良くなります。
たいして、ダウンで手首のコックが早くほどけヘッドが高い位置をキープできていないとヘッドは実際の重さよりも重く感じます。左肩が浮いてしまうと重いヘッドを持て余すことになります。
後方から見た場合、ダウン後半でヘッドがプレーン、もしくはプレーンよりも高い位置にある場合、重いヘッドと相性が良いです。
対して、ダウン後半でヘッドがプレーンよりも下がっていると、いわゆるシャフトが寝ていたり、下からあおった感じになっていると、重いヘッドと相性がよろしくないです。重いヘッドだと重さに負けて手前をダフりやすくなりますし、シャフトが寝る度合いが増すからです。
ヘッド重量に限らず、クラブはスイングに少なからず影響を与えます。重いヘッドを使うとダフりやすい人の場合、選ぶ道はふたつ。
スイングと相性が良い軽めのヘッドを使う。
重いヘッドを扱えるようなスイングを身につける。
さて、アナタはどちらを選びますか?
(▼▼)b
PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身の動き、そして正しいハンドアクションを会得できるからです~。
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