数あるゴルフ雑誌の中でもファッショナブルな雑誌として注目を集めているのが月刊誌のEVEN~。
今週5日に10月号が発売されますが、マーク金井は「スライスが出ないドライバー」の企画を手伝っています。クラブ選びで上手にスライスと向き合う事で、やがてスライスは矯正できるというのがテーマです。詳しくは雑誌を読んで頂きたいですが、市販クラブの中でダントツにスライスを矯正してくれるのはマルマンの‥‥
シャトルi4000AR 430ドライバー。超フックフェースで、重心アングルが大きい。重心距離も37ミリ台と長くありません。見た目はかなり個性的ですが、スライサーに対するお助け度は現行モデルでは図抜けています。
さて、今日もスイングに良い影響を与えてくれるクラブをご紹介しましょう。
マーク金井の場合、調子が悪くなるとダウンスイングの軌道が鋭角になってきます。ジュニアの頃に「シャフトを立てて下ろせ」と言われたのがトラウマになっているようで、ショットが不安定になると無意識の内にシャフトを立て過ぎてしまいます。その結果、トップからダウンの切り返しでは上半身が先に動き、それが原因でクラブを鋭角に下ろし過ぎたり、クラブ(ヘッド)の軌道がアウトサイド・インになってしまい、ショートアイアンでは引っかけが出やすくなってしまいます。
そんな時にマーク金井が欠かさず使っているのがこれっ!!
テンポマスターという練習クラブです。これはシャフトがムチのようにグニャグニャ。加えてトルクも滅茶苦茶大きい。シャフト重量は80g以上と重く、総重量が350g以上あるドライバーです。
これで何が変わるかというと、ダウンスイングの軌道が劇的に変わってきます。シャフトがムチのように軟らかいと、切り返しで力もうと思っても力めません。力むとその瞬間にシャフトが反応してヘッドが暴れてしまうからです。シャフトがしなり過ぎないように振り下ろそうとするので、上半身が突っ込みません。トップからダウンの切り返しがゆっくりになりますし、ヘッドが遅れた感じになるので、タメを自然にキープできます。結果、普通のシャフトでスイングするよりもダウンの軌道がフラットになってくれるのです。
これはアマチュアの人にも当てはまり、普通のドライバーだとアウトサイド・イン軌道になっている人もテンポマスターでボールを打つと、上半身の開きが抑えられインサイドから振り下ろせるようになるのです。
アウトサイド・インが良くないことは誰しも分かっていますが、多くのゴルファーは自分の意志でアウトサイド・インを矯正しようと思っています。確かにそれも良いかと思いますが、道具(クラブ)に助けてもらった方が短時間で動き(フォーム)を矯正できます。
テンポマスターは極端なぐらいシャフトが軟らかいですが、通常のシャフトの場合でも硬さが異なるとダウンスイングの軌道が変わります。SとSRぐらいだと変化はほとんどありませんが、例えば、XとRとを打ち比べると、ほとんどの人はRを振った時の方が上半身の開きが少なく、そしてインサイドから振り下ろせるようになるのです。逆に言うと、アマチュアの場合、自分のパワーよりも硬いシャフト、いわゆるオーバースペックのシャフトを使うほど、アウトサイド・インの軌道が助長されるリスクが高まるのです。
シャフトの硬さというと‥‥
ヘッドスピードが速い人=硬いシャフト
ヘッドスピードが遅い人=軟らかいシャフト
というのがマッチングが良いと言われてますが、マーク金井はそれだけでは適正フレックスをジャッジしません。ヘッドスピードが速くてもアウトサイド・イン軌道の度合いが強い人に対しては、軟らかいシャフト、特に手元側が軟らかくしなるシャフトを勧めています。例えば、ドライバーで250ヤード以上飛ぶ人でも、アウトサイド・イン軌道が強いならば、迷わずRシャフトを勧めています。その方がスイングが良くなるからです。そして、スイングが良くなってきたら硬いシャフトにチェンジすることをアドバイスしています。
たかがシャフト、されどシャフト。
アウトサイド・インの軌道を本気で修整したいならば、自分にピッタリの硬さではなく、少し頼りないぐらいの軟らかいシャフトを使って下さい。自分が振りやすいと感じるシャフトを使わない方が、短時間でダウンスイングの軌道が良くなってくるのです。
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