クラブが変ればスイング理論は変る‥‥
昨日のブログでも書きましたが今どきのクラブは重心距離が長いのが特徴です。ドライバーもアイアンも重心距離が40ミリを超えるのが当たり前になってきました。もちろん例外もあって、昔ながらのマッスルバックは重心距離が長くありません。32~35ミリぐらいと短くなっています。FWもヘッドが小ぶりなタイプは重心距離が短め(34ミリ以下)です。
さて、この重心距離。
重心距離が長くなるほどフェースを返すのに大きな力が求められます。そして、クラブ設計家の竹林隆光氏も言っているように、重心距離の違いによっても適したスイングが変ってきます。マーク金井はゴルフ雑誌でもクラブとスイングの関係についてしょっちゅう語っていますが、重心距離が長いクラブはフェースをシャットに使うことが基本であり鉄則です。具体的に言うと、藤田寛之、宮里藍、そして昨日、女子ツアー「保険の窓口レディース」で初優勝したO.サタヤのように、トップでフェースが空を向くトップが長重心距離のクラブと相性が良いのです。
長重心距離のクラブはテークバックでいったんフェースを開いてしまうとダウンスイングでフェースがスクエアに戻りづらくなり、インパクトでフェースが開いたままになりやすいからです。他方、テークバック、そしてトップでフェースをシャットに使えば、ダウンスイングでフェースが開きづらくなり、インパクトでフェースをスクエアに戻しやすくなります。フェースをシャットに使うのは、かつては「悪い動き」「セオリーに反する動き」というのが常識でしたが、クラブの重心距離が長くなったことで、この常識はまったくもって通用しなくなりました。
では、どうすればシャットフェースのトップを作れるのか?
ここでも役立つのはXLアイアンとゴルフの竪琴です。フェースをシャットに使うコツはズバリ‥‥テークバックの始動部分で‥‥
ロフトを減らすこと
例えば、7番アイアンを手にしているとしましょう。テークバックの始動とともに7番のロフトを6番、そして5番という風にロフトが減るようにクラブを動かしていきます。そのために左手の甲が地面を向くような感で手首をコックしていくことがポイントです。
飛球線後方から見た場合だと、バックフェースがこんな感じで空を向くような感じでテークバックするとフェースをシャットに使ったことになります。
シャットに使う感じがつかめない人ならば、シャフトが地面と平行の位置でフェース面が真下を向くぐらいを意識しましょう。バックフェースにボールが乗っかっているとすれば、そのボールがバックフェースから落ちないように心がけるのがポイント。フェースを開いて上げてる人にとってはかなりの違和感が発生すると思いますが、これぐらい極端なことをやらないとシャットに上げていく感じはつかめないのです。
ゴルフの竪琴でテークバックする場合は、始動とともに取っ手が左手手首の内側にくっつけていく。取っ手が左手首にくっつけばシャットに上がったことになり、テークバックで取っ手が左手首にくっつかない場合はフェースが開いて上がった感じになります。シャットに上げているつもりでも‥‥取っ手が左手首にくっつかない人は、シャットに上がっていません。
当たり前といえば当たり前ですがテークバック前半でフェースが開いたら、シャットフェースのトップを作ることがはできません。テークバックでフェースをシャットに使っている人だけが、藤田寛之、宮里藍ちゃんのようにトップでフェースが空を向くシャットをフェースを作れるようになるのです。
明日は、テークバック後半からトップの作り方について説明しましょう。
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PS.ゴルフの竪琴は練習器具ですがヘッドが付いているので重心距離がちゃんとあります。フェースは表裏とも付いているので、右利きだけでなく左利きの人にも使えるようになっています~。