カテゴリー: スイング、ゴルフ練習法
2014年02月21日イメージと現実のギャップを埋める方法とは!?
ソチオリンピックもいよいよ大詰めになってきました。女子フィギアは残念ながらメダルを逃しましたが、オリンピックで番狂わせというのは珍しくありません。スノボのショーン・ホワイト、男子フィギアのパトリック・チャンも金メダルを逃しましたし、世界ランク1位が金メダルを取れなかった競技も多々ありました。オリンピックは4年に1度しかありません。テレビ画面からも勝負の厳しさ、勝負の残酷さがひしひしと伝わってきます。オリンピックと無縁なマーク金井からしてみれば、オリンピック選手になるだけでも並外れてすごいことだと思います。
さて、今日のエントリーもスイング解析システムの上手な利用法についてです。ポータブルなスイング解析システムは医療機器に例えるならばCTスキャンとかMRIのようなモノ。スイング中のヘッドの軌道、インパクトゾーンのフェースの向きをかなり細かく分析できます。そして、自分のスイングを客観的に知ることは、上達の道しるべになります。一般的に、アマチュアの多くはスイング解析システムで自分のスイングを丸裸にすると‥‥
ダウンでタメ(手首のコック)が早くほどける
クラブがアウトサイド・イン軌道になっている
ハンドファーストではなくすくい打ちになっている
これらの悪い動きが「あからさま」になります。欠点が嫌というほど露呈することになりますが、この欠点を修正することは用意でありません。何故かというと、ゴルフに限らず、道具を使うスポーツの場合、イメージと現実との間に大きなギャップがあるからです。自分でこんなイメージでスイングしているのに、実際のスイングはイメージと正反対なんてことが多々あり、それが上達を阻んでいる原因にもなっているのです。
では、どうすればイメージと現実のギャップを埋めることができるのか?
ボールを打つ度にスイングを解析することも大事ですが、それ以上に大事なことは、修正イメージの作り方です。例えば、トップの位置がイメージよりも10センチ高いとしましょう。こういう場合、大抵の人は10センチ低いトップを作ろうと練習します。10センチ手の位置が下がれば、理想的なトップになるからです。
しかし、この方法ではイメージと現実のギャップを埋めることはできません。大抵の人は10センチ低いトップを作ろうとしてスイングし、それをスイング解析システムで測定してもトップの位置はほとんど変わらないでしょう。マーク金井はアナライズでアマチュアのスイングを1000人以上観察していますが、アマチュアの8割以上はスイングを変えたくても変えられないでいます。大抵の人は、変えたつもりになっているだけで、ほとんどスイングが変わりません。何故かというと、多くのゴルファーは普段慣れたスイングと違うスイングをすることに対して強い違和感があるからです。この違和感がくせ者で、違和感がスイングを変えることを阻み、それがイメージと現実のギャップを広げてしまっているのです。
では、どうすればこの違和感を克服できるのか?
動きを変えるためには、自分がイメージするよりも10倍ぐらい極端動くことがポイントになります。例えば、トップの位置を10センチ下げたいならば、1メートル(100センチ)下げるぐらいのつもりでスイングする。そんな極端なことをしたらスイングが成立しないと思うかも知れませんが、これぐらい極端な動きをするぐらいで、実際は10センチぐらいしかトップの位置は下がらないのです。人間の体は結構頑固にできていて、「嘘でしょ」ってぐらい違和感があることをやらないと、目に見えて動きはかわらないのです。
素振りと現実のスイングのギャップを埋めるのもしかり。素振りの時よりも実際の時の方がテークバックでヘッドがインサイドに上がるならば、インサイドに上がった10倍分ぐらいヘッドを外に上げる練習をする。10センチインに引いているならば、1メートルぐらいヘッドを外に上げる練習をするのです。これぐらい極端な練習を重ねる。もちろん、この時は素振りではダメです。ボールを打ちながら10倍ぐらい極端に動きを変えるのです。もちろん、10倍も動きを変えればナイスショットなんか望めません。チョロが出るのは当たり前だし、空振りも出るでしょう。当たらないショットが続けばかなり凹みますが、その時にゴルファーのモチベーションを維持してくれるのがスイング解析システム。チョロや空振りになったとしても、スイング解析システムでクラブのポジション、クラブの軌道が良くなっていれば、ゴルファーは自己評価を間違えません。いい動きをしてミスショットをしているのであれば、その練習を続けることができます。
ゴルフの練習をする目的はいくつかありますが、ボールに当たるか当たらないかが判断基準になっていると、悪い癖を修正したり、スイング改造することは極めて難しいのです。対して、ボールを打ちながら、スイングがどう変わっているのかを客観的にチェックしながら練習すれば、悪癖修正、スイング改造がしやすくなるのです。
スイング解析システムはスイング分析に役立つだけでなく、イメージと現実のギャップをあからさまにしてくれる装置にもなってくれます。本気で上達を望むのならば、積極的にスイング解析システムを導入することを強くお勧めしたいです〜。
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2014年02月20日スイング解析システムを上手に使いこなすコツとは!?
先週のゴルフフェアではゴルフクラブだけでなく、様々なゴルフ関連ギアが展示されていました。今年、目立ったのはピンの隣のブースのアストンマーチン。イギリスの高級車メーカーがゴルフグッズをラインアップ。ゴルフグッズもさることながら、新車で2000万円以上するクルマが展示されていたのに驚かされました。ゴルフギアに関してマーク金井が注目したのは、ブッシュネルとスイング解析システム。レーザー式距離測定器のブッシュネルは新しいモデルが登場したのですが、ピンにレーザーがちゃんと当たると、本体が「ブルブルッ」と振動します。視覚ではなく体感で距離測定が瞬時に行えるようになりました。
スイング解析システムについては、昨年登場したフルミエル、ユピテルのゴルフスイングトレーナー、そしてEPSONのMトレーサー。この3つの解析システムがゴルフフェアで出展され、それぞれのブースでは実機展示、プロによるデモンストレーションがなされてました。いずれもゴルフクラブのシャフト部分に小型センサーを取り付け、Bluetoothでデータを転送。フルミエルとEPSONはスマホやタブレット単発でスイングデータを見ることができ、ユピテルはコンパクトな弾道計測器でスイングデータを見ることができるようになっています。10年前ならば1000万円くらいかかる高度なシステムが、簡易的になったとはいえドライバー1本くらいの値段で買えるようになっているのです。
さて、このスイング解析システム。医療機器に例えるならばCTスキャンとかMRIのようなモノ。スイング中のヘッドの軌道、インパクトゾーンのフェースの向きをかなり細かく分析できます。モーションセンサーはクラブに取り付けるので、体の動きをチェックすることはできませんが、クラブの動きはかなり正確に解析してくれます。
例えば、ダウンでタメがどれくらいできているのかどうか
例えば、クラブの軌道がアウトサイド・インなのかどうか
例えば、ダウンスイングでシャフトが寝ているのかどうか
ゴルフスイングを動画に撮るよりも、より正確にクラブの動きやフェースの動きをビビジュアルだけでなく数値でも測定できたります。
では、どんな風に使えばスイング解析システムを有効活用できるのか?
いくつかポイントはありますが、まず試して欲しいのが素振りの軌道と実際にボールを打った時の軌道の比較です。「素振りシングル」なんて言葉がありますが、まさにそうなっているかどうかチェックして下さい。ちなみにマーク金井の場合は素振りの時と、実際に打つ時とではトップの高さが異なります。素振りはほぼ理想的な高さにトップが収まりますが、実際にボールを打つとなると素振りの時よりも握りコブシ1個分くらいトップが高くなります。言い換えると、普段の練習では素振りと実際にボールを打つ時のスイングが「同じ」になるように練習しています。
素振りでできたことが、実際にボールを打つときにはできない。このギャップを如何に埋めるかが練習ですし、ボールを打つ時のスイングが素振りに近づくほどに、スイングの完成度がアップしてくるからです。
素振りはいいのに、実際にボールを打つとイメージ通りスイングできない。イメージとは全然違う打ち方になってしまっている。練習してもスコアがなかなか良くならない人ほど、この悪循環に陥っています。そして、そういう人ほどボールを前にした時も素振りの時のようにスイングしていると思っています。
多くのアマチュアは素振りと実際のスイングとの間に大きなギャップがあることを自覚してません。そして、コースに出た時はスイングにギャップがあるためにミスショットを打っているにもかかわらず、「メンタルが弱い」だとか、自分に都合のいい言い訳を考えていたりしています。気持ちは分からなくもありませんが、こんな風にミスの原因を分析してしまうと上達しづらくなってしまいます。
アマチュアの場合、素振りと実際のスイングとの間でギャップが多いのは、
ダウンでタメ(手首のコック)が早くほどけてしまう
トップからダウンの切り返しで上半身が先に動いてしまう
インパクトゾーンでアーリーリリースになってしまう
インパクトで左手首が甲側に折れてしまっている
これらの悪い動きが目立ちます。素振りと同じイメージを持っていても、実際にボールを打つ時は別人のようなスイングになっているのです。だから、練習場でもナイスショットが出る確率が低く、そして実際にコースに出た時は信じられないような致命的なミスショットを打つべくして打ってしまうのです。
おーっと、連載原稿の締切時間が迫ってきました。次回は、素振りと実際のスイングとの間のギャップを埋める方法について書きましょう〜。
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2014年01月10日片山晋呉プロから学ぶ、いまどきのゴルフクラブの使い方!!
米ツアー、ソニーオープンが開幕しました。松山英樹プロはスタート直前で欠場。プロアマ戦に出場したものの、その後「出たかったが、トレーナーと相談し、無理することはないと決めた」と欠場を表明したそうです。
さて、今日のエントリーは進化したいまどきのゴルフクラブとスイングの関係についてです。
大事なことなので何度も繰り返しますが、昔と今とではヘッド素材が変わり、それに伴ってヘッドが大きくなりました。ドライバーにおいてはヘッドの大型化によってヘッド体積が2倍以上になり、重心距離が最大で14ミリも伸びています。加えて、ヘッドの大型化によってヘッドの慣性モーメントの数値も劇的にアップしました。
パーシモン(木製ヘッド)のヘッド体積 180cc
いまどきのドライバー(チタン)のヘッド体積 460cc
ヘッドの大型化により、重心距離が長くなり、慣性モーメントの数値も2倍以上になりました。その結果、ミスヒットした時にヘッドがブレにくくなり、
飛距離ロスが軽減され、方向安定性も増しています。ただし、重心距離が長いクラブ、慣性モーメントが大きいクラブは振りづらくなります。重心位置がシャフトの軸線よりも遠ざかるために、ヘッドの挙動、フェースの向きをコントロールすことに関しては昔のクラブよりも難しいのです。
では、どんなスイングすればいまどきのクラブを上手く使いこなせるのか?
どこを意識してスイングすればクラブの性能を100%引き出すことができるのか?
そのお手本となるのが片山晋呉プロです。いまどきのゴルフクラブを最も上手く使いこなしているのは片山プロをおいて他にありません。ツアープロの中でも片山プロは、他のプロよりも進化した道具を使ったのが早かったです。片山プロのツアー初勝利はサンコーグランドサマー。マーク金井の記憶では当時、片山プロは46インチの長尺ドライバー(ヘッドはキャロウェイグレートビッグバーサかビゲストビッグバーサ)。そしてアイアンはキャロウェイの初代ビッグバーサアイアンがX12でした。どちらもヘッドは大きくて、重心距離が大きいクラブ。当時のプロでこの手の進化したクラブを使っていたのは非常に珍しい存在でした。
そして、片山プロの場合は練習法もオリジナリティにあふれ、ツアーの最中でも他のプロがやらないようなことを平気でやります。その最たるものが2008年の日本オープン。福岡県の古賀GCで開催された大会で、石川遼プロとデットヒートを演じて勝利しました。その片山プロがスタート前に欠かさずやっていたのが、巨大ヘッドを使ってのボール打ちです。アナライズにも同じクラブがありますが、片山プロはXLアイアンという巨大なプラスティック製のヘッドのアイアンでボールを打っていました。このヘッドは通常のアイアンよりも10倍以上ヘッドが大きく、重心距離も10倍以上長いです。トーナメント中にこんな巨大な練習クラブを使ってボールを打つなんてことは前代未聞ですが、誰もやらなかったことをやって片山プロは日本オープンに勝ったのです。
このXLアイアンは野球のバットと正反対で、重心位置はシャフトの軸線からとんでもなく離れています。そうです、片山プロは重心距離を感じるクラブを使って練習することで、いまどきのクラブに対応できるスイングを見に付けたわけです。そして巨大なアイアンを使うことで、いまどきのクラブを他の誰よりも上手く使いこなしているのです。
XLアイアンを使ってボールを打つと分かりますが、重心距離が長くなるほどフェースは返りづらくなります。テークバックでフェースを開いてしまうと、インパクトゾーンでフェースを戻そうとしても間に合いません。テークバックでフェースを開いたり、トップでフェースが開いていると、かなり積極的にリストターンを意識しても右にプッシュアウトしてしまうのです。
XLアイアンを上手く使いこなす方法はただひとつ。テークバックでフェースをシャットに使い(フェースを閉じて上げ)、シャットフェースのトップを作ること。トップでフェースがシャットな(フェースが空を向いた)状態になっていれば、そこからフェースを返していえば振り遅れず、捕まった球が打てるようになります。そうです。片山プロはXLアイアンを使うことで、フェースをシャットに使う感覚を誰よりも研ぎ澄まし、いまどきのクラブを上手く使いこなしているのです。
マーク金井はスーパーシャットくんという練習クラブを作りましたが、このクラブを作った背景にはXLアイアンがあったのです。スーパーシャット君の重心距離は約50ミリ。これは現在市販されているどのクラブよりも重心距離が長くなっています。重心距離が長いクラブを使いこなせれば、いまどきのクラブを手にしても違和感がなくなりますし、なによりもフェースをシャットに使えるようになれば、いまどきのクラブのメリットを最大限に生かせるからです。
進化は変化。
変化は進化。
ゴルフクラブは年々進化していますが、この進化を受け取るためにはゴルファーが変化することが求められます。そして何より、クラブが進化すれば、スイング理論が変わります。ここをちゃんと理解しておかないと、プロ、アマチュアを問わず、進化したゴルフクラブを持て余すことになってしまうでしょう。
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2014年01月09日いまどきのゴルフクラブは本当にやさしいのか!?
ゴルフクラブとスキー板。どちらもこの30年で劇的な進化を遂げています。そして、昨日のエントリーでも書きましたが、道具が進化すれば理論(滑り方、打ち方)も変わってきます。スキーもゴルフも道具が変わってことで、やっていいこととやって悪いことが180度変わっています。言い換えると、昔の滑り方、打ち方では今時の道具(スキー板、ゴルフクラブ)の性能を100%引き出すことができないのです。
さて、今日のエントリーはゴルフクラブの進化についてです。
昔と今とではヘッド素材が変わり、それに伴ってヘッドが大きくなりました。ドライバー、アイアンにおいてはヘッドの大型化によって重心距離が最大で14ミリも伸びています。加えて、ヘッドの大型化によってヘッドの慣性モーメントの数値も劇的にアップしています。
パーシモン(木製ヘッド)の慣性モーメント 2000gcm2以下
460ccチタンヘッドの慣性モーメント 4000gcm2以上
昔と今とでは慣性モーメントの数値が2倍以上です。これによって芯を外して打った時、ヘッドがぶれにくくなり、飛距離ロス、方向性安定性が格段に良くなっています。あまりにも易しくなりすぎると困るというので、今ではルールで慣性モーメントの最大限数値が定められています(5900gcm2以内)。
要するに、いまどきのゴルフクラブ(特にドライバー)は慣性モーメントが大きくなってやさしくなったとも言えます。そして、木製ヘッドに比べると、チタンドライバーはフェースの反発がアップし(ルールでフェースの反発も規制されていますが)、それがやさしく飛ばせることにつながっています。
では、慣性モーメントが大きいヘッドは誰にとってもやさしさを享受できるのでしょうか?
スキーは進化したことで誰にとってもやさしく滑られる(曲がれる)ようになりました。滑り方がガラッと変わりましたが、30年前といまどきの板を履き比べると、即座に違いを感じ取ることができます。マーク金井も最初の1時間ぐらいは滑り方の変化に戸惑いましたが、滑りやすさ(曲がりやすさ)については、即座に体感できました。2時間ぐらい経ったら、スイスイ滑れるし、気持ち良くターンできるようになりました。
しかし、ゴルフとなるとそうは問屋は下ろしてくれません。
ゴルフはスキーほど道具の進化の恩恵をユーザーが実感できないとマーク金井は思っています。ゴルフとスキーを比較すると、ゴルファーの多くは進化したゴルフクラブを使ってもナイスショットが増えるとは限らないし、ベストスコアを更新できるとは限らないからです。フェースの反発がアップしたことで飛距離は確実に伸びていますが、アマチュアの場合、ミスショットが劇的に減っているとは限らないからです。実際、30年前も今も、アマチュアの平均スコアはほとんど変わっていません。100を切れない人は相変わらず多いですし、シングルゴルファーの数も劇的に増えてはいません。
では、なぜ進化したクラブはアマチュアにやさしくないのか?
いくつかの要因がありますが、一番考えられるのは重心距離が長くクラブ、慣性モーメントが大きいクラブは振りづらいからです。
重心距離が長い、慣性モーメントが大きいクラブというのは、フェースを返しづらくなりますし、シャフトの軸線から打点位置(芯)までの距離が離れています。このためクラブの振り方を正しく理解していないと、振り遅れたり、芯に当てづらくなるのです。いまどきのクラブはスイートエリアが広がっていますが、ヘッドの挙動をコントロールすること、フェースの向きをコントロールすことに関しては昔のクラブよりも難しいのです。
対して、30年前に主流だったパーシモン(木製)ヘッドのドライバーの場合、ヘッドが小ぶりで重心距離が短いです。飛距離性能はいまどきのドライバーにはまったくかないませんが、振りやすさという意味では有利な部分もあります。重心距離が短いためにヘッドの挙動をコントロールしやすいし、フェースの向きもコントロールしやすいからです。
マーク金井がアナライズでクラブ診断をする時、アマチュアの方にわざとパーシモンドライバーでボールを打ってもらいますが、ほとんどのゴルファーが振りやすいと言いますし、実際、上手くボールを捕らえてます。飛距離は出ませんが、大きなミスも出ないのです。パーシモンドライバーというのは、構造的には野球のバットに近いからです。いまどきの460ccだと振り遅れてスライスが止まらない人も、パーシモンドライバーを手にすると捕まった球が打てたりもします。
誤解を恐れずに言うと、いまどきの進化したクラブ(特にドライバー)は、アマチュアよりもプロ(上級者)に恩恵が大きいです。プロはスイングがしっかりしていますし、重心距離が長い(慣性モーメントが大きい)クラブでもクラブの挙動、フェースの向きを上手くコントロールしています。もちろんプロの中にも、いまどきのクラブに対応できていない人もいますが、対応できている人はクラブで飛んで曲がらない球を打っています。そして何より、30年前に比べるとプロは格段にレベルアップしています。進化の恩恵を最大限に受けているのは賞金王に何度も輝いている片山晋呉プロでしょう。
では、なぜ片山晋呉プロはいまどきのクラブにもっとも上手く対応できたのか? その理由は次回じっくり説明しましょう〜。
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2014年01月08日ゴルフもスキーも道具がスイング理論を進化させていく!!
昨日のエントリーでも書きましたが、一昨日、33年ぶりにスキーをしてきました。大学生の頃にSAJのバッジテストで2級をとったなんちゃってスキーヤーだったので、滑る前日にスキーの教本(DVD)を買いました。
渡辺一樹が教える
いまどきのスキーテクニック
(山と渓谷社)
池袋のジュンク堂には20冊前後の教則本がありましたが、その中からこの本を選びました。買った理由はズバリ、タイトル!! ゴルフ同様、スキー板も進化がめざましいというのは見聞きしたので、できるだけ新しい本が欲しかったからです。奥付を見ると2013年、11月10日が初版第1刷発行。立ち読みしてみると昔の滑りと現在の滑りについて分かりやすく説明してあったことに興味が引かれて購入しました。
その内容たるや‥‥
「何だこりゃ!!!!!!!!」ってぐらい滑り方が変わっていました。昔と違って今どきの板はカービングスキーと呼ばれる形状。加えて、板も短くなっています。マーク金井がスキーに嵌っていた頃(1977~1983年)は身長+10~15センチというのが当たり前でした。身長183センチだったので、当時は195~200センチの板を履いてました(笑)。それが、今どきのスキー板ときたら男性は160~170センチがスタンダード。カービングスキーが登場してから15年以上経っているそうですが、その間にスキーの長さとサイドカーブには劇的な変化があったそうです。
スキー板の進化は滑り方にも大きな変化を及ぼしました。マーク金井がスキーを習っていた頃は
外足荷重
体に谷を向ける
スキーをくっつけて滑る
前にしっかり体重を乗せる
これが上手くすべるためのお約束事でした。それがいまどきのスキーには、正反対のことをやりましょうと書いてありました。いまどきのスキーを上手く使いこなすには
やや内足荷重
体を少し山に向ける
スキーを少し開いておく
体重を前に乗せすぎない
今までやっちゃいけないということを、やった方がいいと言うのです。最初は「ホンマかいな?」と思いましたが、DVDを見ると渡辺先生はその通りに滑っています。そして滑り方も理に叶っているように見えました。自分でも実際試してみたら、今どきの滑り方を意識して滑った方がスキー板がスムーズに動き、滑りもスムーズになったのです。道具が理論を作るということをまさに実感できました。
実は、ゴルフにおいてもスキーとまったく同じことが当てはまります。昔と今とではクラブの構造がかなり異なりました。例えばドライバー。ヘッドの素材は‥‥
パーシモン(木製)
メタル(ステンレス製)
カーボン
チタン
素材が変わっていくごとにヘッドの大きさも劇的に変わりました。パーシモンやメタルが出始めの頃、ドライバーのヘッド体積は170~180ccでした。それが新素材の登場とともにヘッドが大型化され、いまでは400cc以上が当たり前。ルール最大級の460ccのドライバーが主流になっています。そして、ヘッドが大きくなったことでクラブの挙動も劇的に変わりました。
ヘッドが大きくなると、シャフトから重心(スイートスポット)までの距離、いわゆる重心距離が長くなってきたのです。
パーシモン(木製)ドライバーの重心距離は31~33ミリ
460CC チタンドライバーの重心距離は38~45ミリ
昔と今とでは重心距離が最大で14ミリも伸びているのです。そしてこの重心距離が伸びたことでスイング理論も劇的に変わりました。先月27日にお亡くなりになられたクラブデザイナー竹林隆光さんもおっしゃってますが、ゴルフの場合、重心距離の違いでスイング理論は変わります。クラブを無視してスイング理論を論じるのは間違いなんです。
重心距離が短いクラブ(昔のクラブ、ヘッドが小さいクラブ)はフェースの開閉を積極的に使うスイングを求めます。具体的に言うと、テークバックではフェースを開いて上げて、ダウンからフォローにかけてはフェースをしっかり返していく。手首のローテーションによってフェースを開閉することをクラブが求めますし、そうする方が距離が出て方向性も安定します。
対して重心距離が長いクラブ(いまどきのクラブ、ヘッドが大きいクラブ)はフェースの開閉を大きく使わないスイングを求めます。具体的には、テークバックでフェースを閉じていき、トップでフェースを空に向ける。いわゆるシャットフェースをクラブが求めます。そして、ダウンスイング以降は閉じたフェースをさらに閉じていくようにフェースを返していきます。テークバックでフェースを開かないことがちゃんとできると、距離が出て方向性も安定します。
スキーもゴルフも、クラブが先で理論が後です。
ここをちゃんと理解しておかないと努力は報われません。そして、いまどきのクラブをちゃんと使いこなすには、いまどきのクラブの使い方をレッスンしてくれる人(本)から教わることも大事なポイントです。ざっと調べてみたら、クラブの進化とスイングの変化を説明している書籍はいまのところ出ていません。なのでマーク金井は「いまどきのゴルフクラブ取扱い説明書」なる本を近々出そうと画策中です~。
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