
カテゴリー: トーナメントから
2016年07月28日超私的な提案、河川敷コースでいいスコアを出すのに必要なスキル(技術)とは!?

本日、7月28日はMMT9赤羽大会が開催されます。今回は第五回目で、赤羽GCでの開催は3回目となります。トップスタートは午後2時30分。荒川の土手から観戦できますので、ご観覧いただけますと嬉しいです。土手からの観戦ですから入場無料。JR埼京線、浮間舟渡駅から徒歩7分で行けます。
このMMT9は世界でも類を見ないほど小さいプロトーナメントで、競技は9ホールのみ。加えて、プロにもアマチュアにもクラブの使用制限があり、
プロは4本以内(パターを含めて)
アマは7本以内(パターを含めて)
たった、これだけの本数ですが、昨年の赤羽大会での優勝スコアは
プロの部が3アンダー(岩男健一プロ)
アマの部がイーブンパー(奥山雅人さん)
赤羽は河川敷で距離が短いとはいえ、プロはたった4本だけでも軽くアンダーを出してきます。アマチュアの方も、上位選手は楽に30台のスコアを出してます。ちなみに、前回マーク金井のスコアはイーブンパー。アマチュアの部でトップタイでしたが、カウントバックで2位となりました。
さて、このMMT9。ゴルフをシンプルに、ギャラリーと選手の距離が一番近い試合をモットーにしていますが、実は、新たな提案もしています。短い時間で競技を実施、草野球を観るかのようにプロの試合を観戦できる、そして少ないクラブで手軽にプレー。この新しいゴルフのスタイルを提案したくて、3年前から実施しています。
昨日は、MMT9の練習ラウンドで赤羽でプレーしてきました。午後2時30分にJR神田駅から電車に乗り、午後3時30分にスタート。1人だったこともあり、午後5時前にはホールアウトできました。ゴルフは時間がかかると思われがちですが、クラブの本数を減らし、担ぎセルフでプレーすると時間はかなり短縮できます。
赤羽GCは距離は長くありません。河川敷なのでアップダウンもなく平坦なので、初心者にもプレーしやすいコースですが、甘く見ているといいスコアは出ません。そこで、今回は河川敷でいいスコアを出すためのコツについて超私的に書いてみたいと思います。
まず河川敷の特徴をざっと上げると、、、
- コースは平坦
- 距離は総じて短い
- バンカーはそれほど多くない
- グリーンは砲台
- 左右に曲げるとOB、ワンペナ
- グリーンは高麗で芝目が強い
- ティグランドは人工芝が多い
- 吹きさらしなので、風が吹くと難易度が上がる
これらの条件から分ることは、
- ティショットを曲げるとスコアが悪くなる
- セカンドでグリーンオーバーするとアプローチが難しくなる
- グリーンを外すとアプローチは案外難しい
- グリーンが遅いのでパットの距離感はショートしやすい
- 風を読み間違えるとスコアが悪くなる
河川敷でいいスコアが出ない人は、上記のことが数多く当てはまっているはずです。逆に言うと、上記のことを注意しながらプレーすれば、ナイスショットをそれほど打たなくてもいいスコアを出せます。具体的に言うと、
- ティショットは200yで十分、ただし左右に曲げない
- セカンドはグリーンオーバーをしないクラブを選択する
- グリーンを外した時は、できるだけパターを多用する
- 風が強い時は、クラブを極端に短く持って打つ
河川敷コースはティショットでペナルティを喰らってしまうと、スコアメイクが途端に難しくなります。ドライバーが苦手ならば、UTでティショットを打つのも大いにアリです。赤羽に関して言うと、インだと12番と13番はフェアウェイが狭くなっているので、マーク金井は迷わず18度のUTでティショットを打ってます。ちなみに12番はパー5ですが450yちょっと。UTでティショットを打ち、セカンドは7番アイアン。それでも3打目は100yぐらいしか残りません。13番も距離が短いのでUTでティショットを打っても、残りは100yあるかないかです。
セカンドに関してはピンが奥にある時が要注意。セカンドの距離が100yぐらいだとピンまで打ちたくなりますが、ピンまでの距離感で打つとオーバーのリスクが高くなります。
100yぐらいでもピンが奥の時は10y手前でいい距離感で打った方がオーバーのミスを防げます。安全策過ぎると思うかも知れませんが、奥に外すと、ボギーやダボが簡単に出てしまいます。逆もしかりで、ピンが手前ギリギリの時は10y奥に乗せるぐらいの方が、オンの確率が上がります。河川敷は基本的にグリーンが小ぶりなので、中央に乗せておけばそんなにロングパットは残りません。
次にアプローチ関してですが、砲台グリーンではSWでボールを上げたくなりますが、上げるショットをリスクが高くなります。また、上げた場合、グリーンが硬いのでスピンはかかりません。砲台グリーンでのアプローチで一番安全策はパターです。距離感は慣れが必要ですが、慣れてくればSWよりも寄ります。加えて、ザックリ、トップのミスがないので、悪くてもボギーで上がれます。
最後に風が吹いた時ですが、風の影響を減らすコツは低い球を打つことです。低い球を打つコツは、とにかくクラブを短く持つこと。普段よりも5~8センチぐらい短く持つと、シャフトのしなりが減る分だけ弾道はオートマチックに低くなります。ドライバーでもアイアンでもとにかく短く持ってスイングする。例えば9番アイアンの距離で強いアゲンストが吹く時は7番を9番の長さに持つ。これで風の影響が少ない弾道になります。ちなみに、フォローの時はグリーンエッジまでの距離でクラブを選択して下さい。ナイスショットがグリーンオーバーすると、ミスの連鎖が生まれ、大叩きしやすくなります。
河川敷コースは見た目はやさしいですが、やさしいと侮ってプレーするとスコアはまとまりません。スコアをまとめるためには、飛ばすことよりも距離感と方向性にこだわること。そして、ナイスショットがグリーンオーバーしないことと、パットはインパクトが緩まないようにしっかり打つこと。今日のMMT9では、この3つを肝に銘じてベストアマチュアを狙います~。
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2016年07月21日超私的な考察、2011~2012年はアイアンの当たり年かも~。

145回目となる今年の全英オープン、歴史に残る大激戦の末にクラレットジャグを抱きしめたのがスウェーデンのヘンリック・ステンソン。40歳にて初のメジャータイトルを手に入れ、世界ランクも5位に上昇しています。

写真はGDOより転載、撮影はJJ田辺カメラマン
H・ステンソンは2位P・ミケルソンとともにキャロウェイの契約選手ですが、メーカーがとしては痛し痒しになっています。ステンソンが使うクラブはドライバーを除いて、最新モデルではありません。今は生産終了になっている旧モデルを使っているからです。
ティーショットで多用していたスプーンはDIABLO OATANE TOURの13度。キャロウェイはFWを作るのが上手いメーカーですが、なぜかこのディアブロはヒット商品になりませんでした。マーク金井はステンソンと同じモデルの18度を2011年の6月に新橋の劇安ショップで衝動買い。その時のお値段はなんと、、、
1万3800円(税込み)
この当時、キャロウェイの主力ブランドはレーザーホークでした。ディアブロはセカンドブランドとして発売されていたモデルです。2011年に衝動買いした時は、まさかこのFWが全英オープンで大活躍するクラブになるなんて露とも思いませんでした。
http://www.analyze2005.com/?p=1445
(マーク金井のクラブ指南こちらクリック)
ステンソンはアイアンもかなり古いモデルを使っています。それも日本限定で発売されたという、、、
初代レガシーブラック(2011年モデル)
今から5年前に発売されたモデルです。ゴルフクラシックでスペックを調べてみると、、
5番アイアンのデータ
重量 247.3g
慣性モーメント 2295gcm2
ロフト 26度
ライ角 59.3度
FP 4.5mm
重心距離 36mm
重心深度 4.6mm
重心高 17.7mm
重心角 10.6度
(以上、ゴルフクラシック2012年8月号より引用)
このアイアンの特徴をざっと上げると
- ヘッドは軟鉄鍛造だけどアンダーカット構造のキャビティ
- 重心距離はほどよい長さ
- セミグースネック
- 重心はほどよく深い
- 重心アングルは大きめで捕まりが良い
見た目通り、バリバリのアスリート向けアイアンではありません。ゼクシオほどやさしいはありませんが、マッスルバックやアスリート向けキャビティに比べると、ミスに強く、そして捕まりが良い。軟鉄鍛造でそこそこ見栄が張れて、打てばそこそこやさしい。所有欲とやさしさを両立させたモデルです。今どきのアイアンと比較しても、かなり完成度が高いと言えます。
そして、レガシーブラックのスペックを調べてみると、もうひとつ大きな発見がありました。実は、2011~2012年に発売されたアイアンは、歴史に残る名作が数多くあるのです。ざっと上げると、、、
2代目AP-1(タイトリスト)
ツアーステージV-iQフォージド(ブリヂストン)
SFDフォージド(ロイヤルコレクション)
ドライバーやFWに比べると、アイアンはそれほど頻繁にクラブを衝動買いしません。にも関わらず、2011~2012年にかけて、マーク金井は2代目VG-3、i20、eggフォージド、SFDフォージドを購入。そして、現在も2代目VG-3とi20、そしてSFDフォージドはは所有しています。現在、アイアンは6セット所有していますが、何と、その半分はステンソンが使っているアイアンと同じ世代のモデルです。
クラブは日進月歩で進化していますが、その一方で、アイアンの当たり年というのがあるのかも知れません。超私的ではありますが、1年間でアイアンを1セットも買わない年もあったりすることを考えてみても、2011~2012年はアイアンの当たり年。ステンソンが全英オープンに勝ったたことで、良いことが思い出せました~。
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2016年07月17日超私的に提案、アゴが非常に高いバンカーショットを上手く打つコツとは!?

男子メジャー第三戦、全英オープンも今日が最終日。今年の舞台はスコットランドの西海岸に面するロイヤルトゥルーン。典型的なリンクスコースで、プレーヤーを苦しめているのが深いラフと至る所に配されるバンカーです。息が抜けるホールはひとつもありませんが、中でも、難易度が高いのが8番ホール。「Postage Stamp」と命名されてますが、距離はたったの
123y
メジャー開催コースとしては、もっとも距離が短いパー3です。にも関わらず、多くのプレーやここで大叩きしています。このホールは風の影響を受けやすく、加えて縦長の小さなグリーンの左右には深いポッドバンカーが配されています。グリーン周りはバンカーに転がり落ちるようなレイアウトなので、少しでも左右にブレると、バンカーにボールが転がり落ちてしまいます。国内勢では宮里優作選手が初日に「7」を叩き、2日目には今平周吾選手が「7」。2人ともバンカーからの脱出に苦労し、それが大叩き(+4)につながっています。ちなみに、トリプルボギー(+3)よりもさらに1打悪いスコアのことを、正式にはクアドラプルボギー(+4)というそうです。
この8番のバンカーには小型カメラが設置されていますが、形状は蛸壺(たこつぼ)で、アゴは直角で非常に高くなっています。真上にボールを上げるような感じのショットを打たないと、バンカーから脱出できません。アゴまでの距離が近い時は、プロでもピンとはまったく関係方向に打つことが余儀なくされます。
我々が普通にプレーするコースには、この8番ホールのようなアゴが直角にそびえるバンカーはまずありません。しかしながら、アメリカンスタイルのコースやリンクス風のコースには、「なんだこりゃ」ってぐらい高いバンカーもあったりします。そこで今回はアゴが非常に高いバンカーの脱出法について超私的に説明したいと思います。
アゴが非常に高いバンカーからショットを打つ時、まずチェックしたいのがアゴの高さと角度、そしてボールからアゴまでの距離です。例えば、アゴの高さが2mで、ボールからアゴのまでの距離が1mしかなかったとしましょう。この場合、どんなに上手く打ってもアゴを超えるショットを打つのは不可能です。アゴまでの距離が近すぎると上手く打ってもアゴの途中に突き刺さります。前方のアゴをクリアするためには、
アゴの高さ<ボールからアゴまでの距離
これが絶対条件です。例えば、アゴの高さが2mの場合、ボールからアゴまでの距離は2m以上あれば脱出可能です。ただし、ここでも条件があります。ボールが砂に沈んでいないこと、そしてボールのライが平坦、もしくは左足上がりになっていることです。ボールが少しでも砂に沈んでいたり、ライが左足下がりだと、上手くスイングしてもボールがちゃんと上がってくれません。ライに問題がある時はアゴが低いエリア、もしくはボールからアゴまでの距離が離れているエリアを狙って下さい。
バンカーからボールを高く打ち出す打ち方のポイントは2つです。
ひとつは極端なぐらいフェースを開く(ロフトを寝かせる)こと。シャフトを右に倒しリーディングエッジをかなり右に向け、フェースが真上を向くぐらいフェースを開きましょう。フェースを開くほどロフトが増えて、ボールが高く上がりやすくなります。
もうひとつのポイントはインパクトゾーンでシャフトのしなり戻り(逆しなり)を強く発生させることです。シャフトが逆にしなった状態でインパクトを迎えると、ボールの下にヘッドが入りやすくなります、かつインパクトでロフトを増やせます。しなり戻らせるコツは、インパクトで手元の動きを急減速させること。手元が急減速すると、その反動でシャフトがしなり戻り(逆しなり)が強く発生します。
通常のショットではハンドファーストな状態でインパクトを迎えますが、アゴが高いバンカーショットの時にはハンドファーストではなくてヘッドファーストになるぐらいの感じを意識するのもいいです。ボールをすくい上げようとするのではなくて、インパクトでロフトを増やしながらインパクトを迎える。これがボールを高く上げるコツです。
ちなみに、ボールを高く上げようとすればするほどボールは前に飛びません。ボールを高く上げるバンカーショットは通常のバンカーショットよりもボールが飛ばない分だけ、オーバー目の距離感が求められます。
バンカーショットはアゴが高くなるほど、そしてボールとアゴの距離が近づくほど難易度が増します。バンカーに入ってみて「これは越えない」と少しでも感じたならば、無理せず、潔く横に出しましょう。人間の直感はほぼほぼ当たります~。
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是非宜しく
2016年07月13日超私的な考察、なぜ今どきのドライバーはボディがたわむのか!?

7月7日に発売しましたバンパードライバーですが、すっげー売れております。↓クリック
よろしくお願いいたします。
昨日はプロギアが主催するトーナメント、RSカップに出場してきました。普段9ホールばかりプレーしていることもあって、18ホールはかなりタフでした。真夏のような暑さも相まって、スコアは今年ワーストの90回。OBや池ポチャは1発もありませんでしたが、ドライバーは右にプッシュ気味、アイアンも右にプッシュするミスが目立ち、パーオンしたのはわずか数ホール。加えて、いつものごとく3パットを連発し、スコアがまとまらないまま終わってしまいました。
今回は2番ホールのセカンドがキーポイントでした。ティショットはいい当たりで残りは127y。9番アイアンで打ったショットが右にスッポ抜けて右バンカー。そこからホームランして5オン2パットのトリプルボギー。自分が得意にしている距離から、大ミスをしでかし、その悪い流れを最後まで断ち切れないままホールアウトしました。
そして、昨夜はインターネットラジオ、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない!」のオンエア日。ゲストはダンロップスポーツの清時遼さん、林浩行さん、中村崇さんの3名。スリクソンの新作モデルのセールスポイントについてじっくり話を伺いつつ、ボールを飛ばすためのテクノロジーについても話をして下さいました。
今回のスリクソンですが、飛距離アップのためにこだわったポイントは2つ。ひとつはフェースだけでなくボディ(ヘッド)もたわみが大きくなる構造。これにより、フェース下打点での反発性能が上がり、かつフェース全体での飛距離性能も向上しているそうです。
2つめのポイントは更なる低重心下。前作よりもさらにクラウンを薄く作ることで4g軽量化し、余剰重量をソール側に配置することで低重心下を達成しています。単純にクラウンを軽量化するならば素材はカーボンの方が有利ですが、スリクソンではフルチタンにこだわっています。フルチタンの方がインパクト音をチューニングしやすく、かつゴルファー好みに仕上げやすいそうです。個人差がありますが、前作に比べると500回転前後巣スピンが減るそうです。契約選手である、塚田陽亮(ようすけ)プロは、ドライバーを新しいスリクソンに変えたらスピン量が1000回転ほど減り、ドライバーの飛距離が劇的に伸びたそうです。
今回、スリクソンはボディのたわみについてアピールしていますが、他のメーカーもドライバーではフェースもボディも、硬いよりも軟らかくてたわんだ方が「飛距離性能がアップする」とコメントしています。
では、なぜボディ(ヘッド)がたわむと飛距離が伸びるのか?
ボールが飛ぶのも、飛ばないのもインパクトで決まります。最近は実際に打たなくてもコンピュータで弾道をチェックできますが、ボディ側がたわんでいると、確実にボール初速が上がり、飛距離が伸びてくるそうです。
ボディがたわむ
たわみはイコール、変形です。インパクトは約1トンのエネルギーが働いてます。このため、かつてはヘッドもフェースもたわまない方がエネルギーロスが低い(インパクト効率が高い)と言われてました。それが、コンピュータシミュレーションでインパクトを丸裸にすると、フェースだけでなくヘッドも少したわんだ方がインパクト効率が高く、反発力が上がるそうです。
ボディがたわむ
というと、何か弱々しい感じがするかも知れませんが、ゴルフはたわむ(つぶれる)ことでエネルギーが生まれています。そしてダンロップの研究(インピーダンスマッチング理論)によると、「ボールがつぶれて復元するスピード」と「ヘッドがたわんで復元するスピード」。この2つの事象のスピードが近づくほどにエネルギーロスが減り、それがボール初速アップにつながるそうです。
ゴルフボールはゴムでクラブヘッドは金属です。素材がまったく違うわけですから、両方のたわみ(つぶれ)復元スピードを完全にマッチ(同調)させることはほぼ不可能です。しかしながら、ヘッドがたわみやすくなるほどに、ボールがつぶれて復元するスピードとクラブヘッドがたわんで復元するスピードが近づき、エネルギー効率が高くなるそうです。ちなみに、ルールを超えた高反発フェースは、ルール適合フェースよりも肉薄で、かつたわみが大きいです。ゴルフクラブはフェースもボディもたわみやすい方が、エネルギー効率が高くなって飛びに有利になるのです。
ゴルフクラブはこの25年で劇的な進化を遂げています。コンピュータでインパクトをシミュレーション解析できるようになったからですが、実はまだ分っていなこともあります。例えば、球離れのスピード。プロや上級者は、「このクラブは球離れが速い」「球離れが遅い」とか遅いとか言いますが、今の所、具体的なインパク時間(球離れ)の差は、デジタルデータとして出てません。高速度カメラでもその差を撮影できてません。あくまで人間の感覚の領域に留まっています。インパクトの解析はまだまだ続きそうです~。
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2016年06月27日超私的な考察 フェードよりもドローの方が飛ってぶのは本当なのか!?

先週の女子ツアー、「アース・モンダミンカップ」では、イ・ボミ(韓国)が通算20アンダーで優勝。これで今季2勝目。賞金ランキングもトップに踊り出ました。

写真はGDOより転載、GDOの記事はこの写真をクリックするとご覧いただけます。(撮影は内田眞樹カメラマン)
イ・ボミのスイングは決して力感は強くありません。コンパクトなトップからゆったりとしたリズムでフィニッシュまで振り切ります。軽くって振って飛ばしている代表的な女子プロです。現在発売中の月刊ゴルフダイジェスト(8月号)でもイ・ボミの飛ばしについて特集が組まれていますが、彼女は、、、、
ヘッドスピード41.3m/sで、平均250y飛ばしています。弾道は典型的なドロー。
アマチュアの場合、イ・ボミと同じヘッドスピードだと平均230~240yぐらいです。ヘッドスピード41m/sで250yも飛ばせるアマチュアはめったにいません。アマチュアが250y飛ばすには、ヘッドスピード44m/s以上必要でしょう。
では、なぜ女子プロはヘッドスピードが速くなくてもボールを遠くに飛ばせるのか?
月刊ゴルフダイジェスト(8月号)でも説明されていますが、PRGRの計測によると、女子プロの多くは、インサイドアウト軌道でなおかつアッパーブローの度合いが大きくなっています。そしてややシャットフェースでドロー(フック)を打っています。対して男子プロの多くは、女子プロほどインサイドアッパーになっていません。男子プロの場合は、インサイド・インでレベルブローに近い人が多いです。
イ・ボミの場合は、インサイド・アウト2度、アッパー2度です。
(月刊ゴルフダイジェスト8月号より引用)
ここまで書くと、フェードよりもドローの方が飛ぶ弾道ということになります。実際、女子プロの場合、ヘッドスピードが速くないプロでフェード弾道で飛ばしている選手はいません。では、なぜフェードよりもドローの方が飛ぶのか?
フェードに比べるとドローの方が落下後のランが出やすいと言われてます。確かにその通りで、ドローの方が低スピン弾道が打ちやすく、スピンが少ない分だけランが出やすくなります。そして、ドローの方が飛びに有利なのはインパクトの迎え方にあります。前回のブログでも書きましたが、
ボールとクラブヘッドが正面衝突した時、ボール初速が上がり、飛距離も出ます。
フェードとドローを比較した場合、フェードはクラブヘッドを左に振り抜く分だけ正面衝突の度合いが減ります。対して、ドローはボールが飛び出す方向に振り抜く分だけ正面衝突の度合いが高くなるのです。
ドローはインパクトでボールを「長く押せる」(インパクトが長い)とか言われてますが、1000分の1秒の高速度カメラで検証する限りでは、フェードもドローもインパクトの長さは変わりません。どちらもインパクトは瞬間(1000分の1秒以下)です。
しかしフェードはヘッドが抜けていく方向とボールが飛ぶ方向にズレがある分だけ(ドローに比べると)、ドローに比べると正面衝突感が薄れます。対して、ドローはヘッドが抜けていく方向とボールが飛ぶ同じになっている時間が長い(フェードに比べると)。結果、正面衝突の度合いが強い分だけボール初速が効率良く上がるのです。
ドローはボールにドロー回転がかかるから飛ぶと言われてましたが、高速度カメラで検証すると、フェードよりもドローの方が、正面衝突している度合いが強いことがハッキリと目で確認できます。
ゴルフは物理です。
アマチュアゴルファーが飛距離アップを狙うのであれば、女子プロたちのようにように飛ぶインパクト(正面衝突)でボールを打つことが必要不可欠です。ちなみに、ドローの打ち方は2つあります。ひとつは、イ・ボミのようなインサイドアッパー軌道。もうひとつの打ち方については、インパクトセミナーで説明しています。もうひとつの打ち方はプロはめったにやりませんが(かなりリスクが高いので)、打ち方を知っていると、もしもの時にすごく役に立つ打ち方です~。
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