マーク金井blog

2014年07月20日全英オープンから学ぶ、スコアメイクの極意とは!?

今週は全英オープンウイーク。日本からは8選手が出場し、松山英樹選手と小田孔明選手が予選通過。2日間の予選ラウンドを終えて、アイルランドのローリー・マキロイがぶっち切りでトップに立ちました。今年の会場となったロイヤルリバプール(イングランド)は7,312ヤードでパー72。アウトはパー5がひとつだけでパー35、インはパー5が3つあってパー37。パー5でいかにスコアを伸ばせるかが鍵になっていますが、選手の多くはティショットでドライバーを使いません。フェアウェイキープを優先させて、FWやユーティリティ、もしくはロングアイアンでティショットを打っています。

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今年のタイガーは怪我から復帰間もないためか苦戦中 写真はGDOより転載 GDOの記事は写真をクリック

 

前回、ロイヤルリバプールでの全英OPを制したタイガー・ウッズも、4日間でドライバーを使ったのがわずか1回だけ。3Wや2Iを多用してコースを攻略しました。全英を制しています。タイガーは4日間で19バーディに加えて3イーグル、通算18アンダーとスコアを伸ばしましたが、ドライバーの出番はたった一度きりでした。

そして全英3日目となった昨日は悪天候の影響で、変則スタート。アウトとインに分かれた2wayで、スリーサムでのラウンドとなりました。マキロイはボギー発進ながら,順調にスコアを伸ばし終わってみれば6打差の首位。今から10時間後ぐらいには最終組がスタートします、全英は何が起こるかわかりません。ひょっとすると優勝争いは大いにもつれそうな感じがします。

さて、今日のエントリーは全英オープンから学ぶスコアメイク術についてです。

前述したように、今年の全英ではティショットでドライバーを使う選手は非常に少なく、ほとんどの選手がFWやユーティリティ、もしくはロングアイアンでティショットを打っています。

多くの選手が刻む理由、それは‥‥ティショットで死なないためです。

ロイヤルリバプールに限らず、全英オープンが開催されるリンクスの場合、

・ラフ
・ブッシュ
・ポットバンカー
・OB

ここに打ち込んでしまうと死んでしまいます。ここでいう死ぬとは‥‥

・セカンドでグリーンを狙うクラブを使えない
・ちゃんとアドレスできない
・ちゃんとクラブを振れない
・ロストボールになってしまう(ペナルティが付加される)
・OBになってしまう(ペナルティが付加される)

ティショットはいくら良くてもスコアに直結するとは限りませんが、ティショットで死んでしまうと、確実にスコアが悪くなります。プロでもティショットで死んでしまうと良くてボギー、下手をすればダボやトリプルが出ます。選手はそれが嫌と言うほど分かっているから飛距離を多少犠牲にしてでも、死なないクラブでティショットを打っているのです。

これ考え方はアマチュアにも参考になるのか?

最近、FBでも話題に上がっている「ゴルフデータ革命」(マーク・ブローディ著、プレジデント社)には、ティショットについてこんな解説がありました。

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ロングゲーム(100y以上のショット)の方が、
ショートゲームとパッティングより
プロとアマチュアのスコアの差に大きな影響を与える。
(以上、ゴルフデータ革命より引用)

「ゴルフデータ革命」はシミュレーション分析によってこの答えを導いていますが、実際のプレーでも、これは大いに当てはまります。腕前によって異なりますが、ティショットでOBを打つ確率と、パットやアプローチでOBを打つ確率を比較してみて下さい。グリーン手前やパットでOBを打つアマチュアはほとんどいませんし、ショートゲームで林や池に打ち込むアマチュアもほとんどいません。逆に言うと、プロとアマチュアの決定的な違いは、ティショットや距離が残ったセカンドショット。ここでプロは致命的なミス、いわゆる死んでしまうようなショットは滅多に打ちません。対して、アマチュアの多くは(特にハンデ多い人ほど)、ティショットや距離が残ったセカンドショットで、死んでしまう確率が高いのです。だから、1ホールで大叩きしたり、取り返せないミスをするからスコアメイクに苦しむのです。

ちなみに、ショートゲームが上手い人の場合に関しては、100y以内のショットが上手いからスコアメイクが出来ていると思われがちですが、それだけではありません。ショートゲームが上手い人の場合、ロングショットで大きなミスをしていないことも見逃せません。ショートゲームが上手い人に共通していのは、

ロングショットで100点を求めてません。ティショット、セカンドではそこそこ飛べばいいと思っているので、ロングショットで大きなミスをしていないのです。

ロングショットは60~70点でいいと思っているから、ロングショットで死なない。ロングショットで死んでいないから、ショートゲームでスコアを作れるのです。

対して、ショーゲームがあまり上手じゃないアマチュアゴルファーを観察すると、ティショットからグリーンに上がるまでナイスショットを求めています。その結果、ティショットでは100点も出るけど、20点(死んだショット)も出ています。2打で120点ならば、1打の平均点は60点ですが、ゴルフの場合は20点のショットを打つと確実にスコアが悪くなります。対して、1打60点×2打=120点。この場合も1打の平均点は60点ですが、こちらは死んだショットがないので、スコアを作りやすくなるのです。

ゴルフは確率のゲームですが、平均点の出し方を間違ってプレーするといくら努力しても、いくらナイスショットを打っても、スコアメイクが難しくなります。ロングショットで大事なことは60点を確実に出すこと。腕前によっても変わりますが、例えば‥‥

100を切りたいならば、ティショットは170y飛べば60点以上!!
90を切りたいならば、ロングショットは180y飛べば60点以上!!
80を切りたいならば、ロングショットは190y飛べば60点以上!!

もちろん、距離をクリアするだけではだめです。OBや林、池に打ち込まない。2打目でフルショットできる場所、2打目に使用クラブが制限されない場所にボールを運ぶことも欠かせない要素です。

ツアープロのようにスコアメイクを考えてプレーするならば、ティショットで必要なクラブはドライバーではありません。確実に60点以上出せるクラブを使った方がいいでしょう。ゴルフの楽しみ方は色々ありますが、スコアにこだわるならば、全英オープンに参加しているツアープロのように、ティショット(ロングショット)は死なないクラブを選択することが、スコアメイクに直結します~。

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