マーク金井blog

2014年07月13日風に負けない強い球が打てるシャフトを選ぶポイントとは!?

今週の全英リコー女子オープンの会場はロイヤルバークデール。全英オープンを何度も開催している英国を代表するリンクスに、今年は11名の日本人選手が参戦。2日間のプレーを終え、11名中、8名が決勝ラウンドに進みました。ロイヤルバークデールに限らず、リンクスで重量なのはティショット。ラフとフェアウェイバンカーを避け、いかにフェアウェイキープできるかでスコアが大きく変わってきます。フェアウェイをキープするには正確な方向性が求められるのはもちろんのこと、横風が吹くホールでは風の計算力も求められます。

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さて、今日のエントリーも風対策です。前回は風に強いクラブ(ドライバー)について書きましたので、今回は風に強いシャフトの選び方について説明しましょう。大事なことなので繰り返しますが、風に強い球とは、

アゲンスト風(向かい風)に強い球=低スピン弾道

です。なので、クラブ同様、シャフトもスピンがかかりづらいタイプが風に負けない強い球が打ちやすくなります。では、シャフトのどの要素がスピンを減らす効果があるのか?
スピン量や球の高さに影響が出るのは‥‥

 

・シャフトの先端側が硬いほどスピンが減り(かつ打ち出しが低くなり)
・シャフトが重いほどスピンが減り(かつ打ち出しが低くなり)
・シャフトが硬いほどスピンが減り(かつ打ち出しが低くなり)

 

ます。マーク金井はこれまで1000本以上のシャフトを試打してきましたが、この3つの条件が揃うほど低スピンで弾道が低くなります。逆に言うと、

 

・シャフトの先端側が軟らかい
・シャフトが軽い
・シャフトが軟らかい

 

この3つの条件が揃うほどスピンが増えて弾道が高くなり、低く抑えた弾道、低スピン団が打つのが難しくなります。

 

よく先調子のシャフトはボールが上がりやすいと言われますが、それはシャフト先端側が軟らかいからです。先端側が軟らかいほどインパクトゾーンでヘッドはアッパー方向に動き、ボールが高く打ち出されスピンも増えます。

 

対して、元調子のシャフトは低く抑えた球が打ちやすいと言われますが、元調子は先調子に比べると先端側が硬くなっています。先端側が硬いほどインパクトゾーンではヘッドがアッパーに動きづらく、結果、インパクトロフトが増えません。加えて、フェースの上側でボールを捕らえやすくなる分だけ、低めの打ち出し角でスピンが少ない球が打ちやすくなるのです。要するに、シャフト先端側はインパクトゾーンでのヘッドの挙動に少なからず影響を与え、それが球の高さやスピン量に影響が出るのです。

 

タイガー・ウッズをはじめ、ヘッドスピードが速いツアープロにはシャフト先端を1~2インチぐらいカットして装着(いわゆる先詰め)する選手がいますが、これをやると通常よりも先端剛性が上がります。結果、低くてスピンが少ない球が打ちやすくなります。ただし、先端カットするとシャフトの硬さが増してきます。逆に、シャフトの接着寸が短いドライバーに先端ノーカットで装着すると、シャフト先端側が軟らかくなります。こちらの場合は、通常よりもボールが上がりやすくスピンも増えます。

 

シャフトの重さと硬さについては、正直、物理的な根拠はよく分かりません(笑)。あくまで経験値として重くて硬いシャフトはボールが上がりづらく、スピンも減ります。対して、軟らかくて軽いシャフトはボールが上がりやすく、スピンも増えます。重いシャフトの方が総じて先端側が硬く、硬いシャフトの方が総じて先端側が硬いからでしょう。シャフトちなみに、ピンの米国本社でクラブフィッティングを受けた時、ピンも弾道を低くしたい時には‥‥

重くて、硬いシャフトを推奨しています。

 

ちなみに、シャフトは長さでも球の高さ、スピン量が変化します。

シャフトが短いほどボールが上がりづらくスピンが減り、
シャフトが長いほどボールが上がりやすくスピンが増えます。

 

例えば、同じシャフトを装着した場合、45インチと47インチを比較すると、圧倒的に巧者の方が弾道が高くなり、スピン量も増えてきます。昨年からマーク金井は長尺ドライバーを積極的に試作してテストしてますが、45.5インチぐらいまではリアルロフト10度前後でクラブを組み上げてますが、46.5インチ以上の長尺仕様ではリアルロフトは9~9.5度に減らしてます。クラブ長が1インチ伸びてくると、ロフトを0.5~1度減らさないとイメージ通りの弾道にならないからです。ちなみに、風の強い日にプレーする時は長尺ドライバーは封印します。重くて短めのシャフトを装着したドライバーを使います。この方が風に強い球をオートマチックに打てるからです~。

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