昨日は、神田のスタジオでゴルフの竪琴講習会を開催しました。当初は1回で定員8名の予定でしたが、予約開始と同時に満員御礼~。なので午後から追加公演を急遽開催しました。もちろん、こちらもあっという間に8名参加。雨が強かったにもかかわらず、欠席された方は1人もおりません。16名の参加者にゴルフの竪琴の使い方を伝授できました。
これまでのブログでも書いてますが、ゴルフの竪琴の一番の特徴は両手を離してグリップできること、そして通常のゴルフクラブと異なり、右手と左手を握る部分が立体的に離れています。これにより、「右手が上、左手が下」な状態が作られ、スイング中も
「右手が上、左手が下」
な状態をキープしやすくなっています。これにより左右の手の使い方(ハンドアクション)、手首をコックする感覚、インパクトゾーンでのフェースの返し方(正確にはフェースが返る感覚)を養うことができます。ゴルフの竪琴を使ってスイングすると、アマチュアの人に多い、
・緩んだトップ
・シャフトクロス
・ダウンでシャフトが寝る
・アーリーリリース(手首のコックがほどける)
・振り遅れ
・フォローで左ひじが引ける
これらの悪い動きを修正することができます。意外と思うかも知れませんが、両手が離れていることによるメリット、「右手が上、左手が下」になっていることによるメリットは有形無形にあるのです。
ただし、勘違いしてほしくないことがひとつあります。どんなに練習効果が高い器具であっても使い方を間違うと、正しいスイングを会得することはできません。ゴルフの竪琴もしかり。正しく使ってこそスイングの形が良くなり、クラブの軌道が良くなります。そして、飛距離アップも可能になるのです。セミナーでもこの点を強調しながらいくつかのドリルを紹介しました。
そこで今回は、ゴルフの竪琴を使っての距離アップドリルを紹介しましょう~。
飛距離アップをするドリルとしては、かつてこのブログでスイングスピードを上げるドリルを紹介しました。上り坂ではなく下り坂を走るのと同じで、軽い道具(クラブ)を使ってスイングすることでスピードを上げることができます。
ゴルフ竪琴を使う場合は、スピードトレーニングはしません。ダウンスイングで手首のコックをキープする感覚、力が伝わるインパクトの感覚、そしてシャフトのしなり戻りをタイミング良く発生させる感覚を養うためのドリルを行います。
どんなことをやるかというと、
ハーフスイング&インパクト止めのボール打ち!!!!
ハーフスイングもインパクト止め打ちも、目新しいドリルではありません。30年以上前も現在もゴルフ雑誌とかでしょっちゅう紹介されています。しかしながら、このドリルもゴルフの竪琴を使うと、普通のクラブを使うよりもはるかに練習効果が高くなり、なおかつ力強くインパクトすることを会得できます。何故かと言うと、ゴルフの竪琴でスイングすると、「右手が上、左手が下」な状態をダウンスイングからフォローにかけてキープしやすいからです。
ハーフスイングのトップを作ったら、そこからダウンスイングしていきますが、ダウンスインのポイントは、手首のコックをキープしておくこと。「右手が上、左手が下」な状態を保っていると、手首のコックをキープしやすいことが分かります。逆に、ゴルフの竪琴を使ってダウンでわざと「左手が上、右手が下」の形を作ると、手首のコックがほどけてしまう(手首のコックをキープできない)ことも体感できます。
そして、インパクトでボールをヒットしたら、その場で完全停止する。
インパクトを迎える時に必要な形は
・左前腕を反時計回りにねじり、左手を引きつけてハンドファーストな状態をキープ
・右ひじは少し曲がり、右手首は甲側に折れている
・左肩が少し高く、右肩が少し低くなっている
インパクト後の完全静止した時も手首はリリースしません。インパク時同様、
・左前腕を反時計回りにねじり、左手を引きつけてハンドファーストな状態をキープ
・右ひじは少し曲がり、右手首は甲側に折れている
・左肩が少し高く、右肩が少し低くなっている
このインパクト直後完全静止ドリルでは、手首のリリースを発生させません。手首のコックを保ったままボールをヒットし、ヒットしたら完全静止します。そのために、ゴルファーがやるべきことは、車の急停止同様、身体全体(特に腹筋)を使ってゴルフの竪琴の動きに急ブレーキを掛けます。そして、急ブレーキを掛けることで、ヘッドがボールに当たるようにするのです。
感覚的には腕のスピードを減速させ、減速させた反動でヘッドが走り、そしてボールをヒットするのです。
スイングスピードはゆっくりでも構いませんし、ボールを遠くに飛ばす必要もありません。
ヘッドがボールに当たりさえすればいいのですが、今回参加した16名で最初から完全静止できた人は2名だけです。他の14名は止めようと思っても止まりません。勝手にフォローまで振っていました。
では、なぜ止めようと思っても止まらないのか?
一番の理由は、「減速が加速を生む」という経験を味わったことがないからです。加速しないとヘッドスピードが上がらない。腕のスピードを上げることでボールを飛ばす癖が付いているために、止めようと思っても止まらなかったのです。ちなみに、このタイプの人は、ダウンスイングで手首のコックがほどける癖がついています。
インパクトゾーンでは腕のスピードが減速することで、身体が生み出したパワーがヘッドに伝わり、ボールに伝わります。加えて、シャフトのしなり戻りが発生して、これまたヘッドスピードを上げることにつながります。
「減速が加速を生む」
これを実践するには、正しいダウンスイングの形が求められ、それは「右手が上、左手が下」なポジションを作っておくことが必要不可欠なのです。そして手首のコックをほどかないことも重要なポイントなのです。
セミナーでは手首のコックをほどかないでインパクトを迎える感覚がピンとこない人がいましが、そういう人には「イノベーション」のように超軟シャフトのクラブを振ってもらいました。これを振ると手首のコックをほどかないでも、シャフトがしなり戻ることが体感できるからです。
スイングを変えるには練習もさることながら、意識改革、スイングに対するイメージを変えることが必要不可欠です。マーク金井は練習器具にこだわるのは、道具を変えた方が、スイングに対するイメージを変えやすいからです~。
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ゴルフの竪琴 好評再発中。