マーク金井blog

2014年05月15日アイアンのシャフトはスチールとカーボン、どちらが本当にいいのか?

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一昨日の火曜日は、インターネットラジオ配信、ソラトニワ「マーク金井の喋らずにいられない」のオンエア日。ゲストに日本シャフトの栗原一郎さんをお招きしました。日本シャフトと言えば軽量スチールのNS950で同じみのシャフトメーカーですが、国内では唯一のスチールシャフトとカーボンシャフトの両方を作っているメーカーでもあります。

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番組ではシャフトの作り方、そしてそれぞれの素材のメリットについてお話を伺い、そして契約選手であるカーリー・ウェブ選手がこだわるシャフトのポイントについても面白い話が聞けました。ウェブ選手が使っているシャフトは、昔も今も、

ドライバーはカーボンのGT600シリーズ
アイアンは軽量スチールのNS1050

なんだそうです。メーカーとしては新しいシャフトを使って欲しいそうですが、テストを繰り返してもこの2モデルのパフォーマンスが一番良いそうです。どちらのシャフトも発売からかなり時間が経過していますが、今年もドライバーにはGT600、アイアンにはNS1050が装着されているそうです。

さて、今日のエントリーはアイアンのシャフト選びについてです。現在、アイアン用シャフトはスチールとカーボンを選択できることもあって、「どちらが自分に合っているのか」「どっちの方がアイアンが上手く打てるのか」と悩んでいる人が少なからずいます。

マーク金井ももちろんその一人で、アイアンはスチールとカーボンの両方を絶えずテストしています。

かつてはスチールとカーボンは明確な差がありました。それは重量。かつては‥‥

スチール=重い(100g以上)
カーボン=軽い(80g以下)

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日本シャフトの70gのゼロス7とFUJIKURAの100gのMCI100

という風だったので、重くてしっかり感を求めるならばスチール、軽くて振りやすさを求めるならばカーボンを選べば良かったです。しかし、技術革新によって‥‥

「軽いスチール」と「重いカーボン」が登場しました。

今では70g台の超軽量スチールが登場し、今では、100gを超える重量級カーボンが登場しています。60g以下のシャフトを使いたいゴルファーを除けば、同じ重さでスチールとカーボンの両方を選べます。

では同じ重さの場合、スチールとカーボンとではどこがどう違うのか?

カーボンシャフトというと、飛ぶけど、「飛びすぎて前後の距離感が悪い」とか「スチールよりも方向性が悪い」と思っている人が少なくありません。アイアンは飛ばすクラブじゃないことを考えると、スチールの方がアイアンと相性が良いと思っているゴルファーが少なからずいます。

しかし、昔はともかく現在のカーボンシャフトにこんな不安定さはありません。マーク金井は2年前からアイアンもカーボンシャフトを装着していますが、慣れてしまえばカーボンでも距離感のミスはほとんど出ませんし、ボールが飛びすぎるミスも出ません。スチールよりもカーボンの方が弾道が不安定になることは、まずありません。

では、スチールとカーボンはどこが違うのか?

個人差はありますが、スチールとカーボンを比較すると、スピン量とボールの上がりやすさに差があります。抑えた弾道を打ちたいならばスチールの方が適していますし、反対にボールを浮かせたい、高い球を打ちたいならばカーボンの方が適しています。一般にカーボンシャフトの方が設計の自由度が高く、そして先端側を軟らかく作れる分だけ、打ち出し角、スピン量を増やすことができ、それが高弾道につながるからです。

そして、ボールが上がりやすいという意味では、最近のストロングロフトになっているアイアンはスチールよりもカーボンの方がヘッドとの相性も良いと思います。5番のロフトが25度以下の場合、スチールよりもカーボンシャフトの方が、ミドルアイアンでボールが上がりやすくなってグリーンに止まる球が打ちやすくなります。7番アイアンとかでキャリーが出づらい人は、シャフトをスチールからカーボンに変えることで、キャリーを増やすことができるでしょう。ドライバーのヘッドスピードが40m/sぐらいならば、迷わずカーボンをお勧めしたいです。

他の違いとしては、トルクです。

素材の違いで、一般にはスチールの方がトルクが少なく、カーボンの方がトルクが多め。トルクに関しては慣れの部分もありますが、トップからシャープに振り下ろすにはスチールの方が違和感が無く、トップで間を作りたい、ゆったり切り返したい人はスチールよりもカーボンの方がタイミングが取りやすいです。ただしトルクは慣れもあって、長年スチールを使っている人の場合、カーボンを打つとかなり違和感を感じます。5年以上スチールを使っているゴルファーの場合、慣れるのに数ヶ月かかるかも知れません。ちなみに、マーク金井の場合、慣れるまで3ヶ月ぐらいかかりました。

そして、一番大きな違いは打感です。打感とは音と手に伝わる振動のことですが、スチールとカーボンを打ち比べると、振動の出方がまったく違います。素材、そしてシャフトの肉厚が全然違うからですが、スチールに慣れているゴルファーはカーボンの振動が心地悪く、カーボンに慣れているゴルファーはスチールの振動が心地悪く感じます。これに関してはどちらが良いとは言えません。慣れの問題です。ただし、手首やひじを痛めている人の場合、絶対にカーボンをお勧めします。カーボンの方が手に伝わる振動が少なく、手首やひじへの負担が減るからです。

マーク金井は3年前に交通事故に遭い、それがきっかけでアイアンのシャフトをスチールからカーボンに変えました。変えた当初は違和感だらけでしたが、慣れるとスチール同様の距離感でゴルフができてます。そして何より、ウッドとアイアンが同じシャフトになったことで、クラブ全体にシャフトの統一感が出てきました。ウッドとアイアンを同じフィーリングでスイングしたいと思っているならば、重心距離を揃えることも大事ですが、それよりもシャフトの素材を同じにした方が、フィーリングが揃ってきます。

ドライバーやフェアウェイウッドにスチールを装着する人はほとんどいなくなりました。プロ、アマチュアを問わず、カーボンシャフトを装着しています。ウッド用シャフトはウッド(ヒッコリー)、スチール、そしてカーボンと進化しています。この流れを考えると、アイアンも同じ流れになる可能性は高いことはあっても低くはないでしょう~。

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アナライズでもMI72と言うカーボンシャフトを作ってます

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