スノボと連載原稿執筆、そして単行本の取材と確定申告に追われまくって、昨日はブログ更新ができませんでした。糸井重里さんではありませんが、ほぼ毎日更新を目指しているので今週は日曜日までお休みなしでブログ更新するつもりです。
単行本の取材は対談形式で、ボクとイラストレーターの二人がクラブについてあれこれ談義し、その掛け合いをライターの方が交通整理してまとめて下さって本になります。本にするだけならば4時間ほど喋ればボリュームは満たされますが、今回はすでに10時間近く対談しています。あと一回取材があるので、恐らく12時間以上喋るでしょう。そして話した内容を取捨選択し、3分の1に削り取る作業がこれから始まります。いわゆる編集作業が入ることで本は本として世に送り出されるのです。世間では自分が書いたかどうかを問う人が少なからずいますが、ボクはインタビュー本にはインタビュー本の良さもあると思っています。
さて、今日のエントリーはクラブの進化についてです。
一昨日のラジオでヘーゲルの弁証法がゴルフにも役立つと喋りました。弁証法にはいくつかの法則がありますが、もっとも代表的なのは
螺旋的発展の法則
これは「物事は、螺旋的に発展する」というもので、
物事が発展するとき、それは
直線的に発展するのではない。
螺旋的に発展する。
「螺旋」とはまさに、「螺旋階段」などの言葉に使われる「らせん」のことです。
世の中すべての物事の進歩や発展は、
右肩上がりに一直線に進歩・発展していくのではない。
あたかも螺旋階段を上るように進歩・発展していく。
すなはち、「進歩・発展」は「復活・復古」が、同時に起こる。
(「使える弁証法」田坂広志著 東洋経済新報社より引用)
要するに、ゴルフクラブも昔、流行ったクラブが、時を経てまた同じような仕組みのクラブが流行る。ただし、同じように見えても実際はワンランク上の状態になっているという意味です。
それが本当なのかどうか検証する意味で10年前のクラブカタログ本を引っ張り出してページをめくってみると‥‥
螺旋的発展の法則に当てはまるクラブが、ものの見事にいくつかありました。
そのひとつがキャロウェイのドライバー。10年前にキャロウェイの主力ドライバーは
ERCフュージョン
記憶に残っている人もいるかと思いますが、このドライバーはコンポジット構造。フェースはチタンでボディはカーボン。ことなる素材を合体させたドライバーです。10年前のドライバーを見てみると、このERC以外にもコンポジットドライバーは登場しています。ざっと上げると、
ブリヂストンのツアーステージシナジー
コブラの454COMP
テーラーメイドのXR-05
ミズノのMP001 T/S
ホンマのツインマークスMG410
プロギアのデュオ
ヨネックスのサイバースター
主力メーカーはコンポジット構造のドライバーを世に送り出していました。しかし、この後、コンポジット構造が徐々に減りました。フルチタンに比べると打球音が今ひとつということもあって、多くのユーザーの支持が得られなかったからです。
それが10年経って、再びコンポジット構造のドライバーが出ています。まだ数は少ないですが、
キャロウェイのビッグバーサα
ヨネックスのEゾーンXP
テーラーメイドの2代目グローレ
この3モデルは10年前同様、チタンとカーボンを合体させたコンポジット構造です。しかし、単純に先祖返りしたわけではありません。ビッグバーサαとEゾーンXPは10年前のコンポジット構造ドライバーと違って、インパクト音が格段に良くなり、違和感がなくなっています。これぞ螺旋的発展の法則そのもの。加えて、ヘッド内部の構造が進化してます。ビッグバーサαは重心が縦に移動できます。これまた比重の軽いカーボン素材を使うという「復活・復古」をしながら、なおかつ「進歩・発展」がなされているのです。テーラーメイドの2代目グローレの場合は、フェースがカーボンでボディがチタン。これもコンポジット構造であることを考えれば、螺旋発展の法則に乗っ取れば、まったく新しい考え方ではありません。
ほかにもまだまだ、螺旋的発展の法則が当てはまるクラブがいくつかあります。明日も弁証法的な考察でクラブの進化を検証してきましょう〜。
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