国内女子開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」が開幕しました。2日目を終えてトップに立ったのは昨年賞金女王になった森田理香子プロと、笠りつ子プロ。ともに5アンダーです。そして、昨日ベストスコアタイで優勝争いに加わったのが、横峯さくらプロ3アンダーで6位タイに付けています。マーク金井が注目しているのは3位タイの三塚優子プロと、9位タイの比嘉真美子プロ。この2人はともにロングヒッターで爆発力があります。最終日は何かやってくれそうな気配を感じています。
さて、今日のエントリーは今どきのドライバーを上手く使いこなすコツについて。このブログでも書いてきましたが、今どきのドライバーの特徴は‥‥
ヘッドが大きい(460cc)
慣性モーメントが大きい
重心距離が長い
これらの要素によって、昔のドライバーに比べるとスイートエリアが広く(ミスに強く)、飛距離性能がアップしています。ただし、今どきのドライバーはメリットばかりではありません。ミスに強い反面、昔のドライバーに比べるとフェースが返しづらくなっているため、ゴルファーによっては球が捕まらない、球が右にスッポ抜けやすくなる場合があります。今どきのドライバーは重心距離が長い(シャフト軸回りの慣性モーメントが大きい)ために、昔のドライバーに比べるとフェースを返し(ヘッドを返し)づらいからです。ヘッドの返しやさの目安となる重心距離、シャフト軸回りの慣性モーメントの数値を比較しみると‥‥
昔のドライバー 重心距離35ミリ前後
今どきのドライバー 重心距離38~45ミリ
昔のドライバー ヘッド軸回りの慣性モーメント 5500~6500gcm2
今どきのドライバー ヘッド軸回りの慣性モーメント 7000gcm2
これらの数値を見てもピンとこないかと思いますが、クルマで例えるとホイールベースの長さがかなり違ってきます。昔のドライバーは1600cc級のコンパクトカーのショートホイールベースで、今どきのドライバーは大型ベンツくらいのロングホイールベースです。今どきのドライバーは大型ベンツ同様、ヘッドの挙動は安定してますが
操作性は高くないのです。
では、どこを意識してスイングすれば今どきのドライバーを上手く使いこなせるのか?
これまでの常識ではトップの位置をコンパクトにすること
レイドオフなトップ
シャットフェースのトップ
を作ることが大事だとされていました。これは今でも変わらないのですが、最近、もうひとつ重要なことが分かってきました。シャットフェースなトップを作る時、注意したいのが、テークバックにおけるシャフトの回転角です。テークバックではシャフトは時計回りに回転しますが、これが回転し過ぎてしまうと今どきのドライバーは上手く使いこなせません。シャフトが時計回りに回転し過ぎるとフェースが開いてしまうからです。今どきのドライバーはテークバックでシャフトが時計回りに回転し過ぎると、ダウン以降に元に戻そうと思っても間に合わなくなり(振り遅れてインパクトでフェースが開きやすくなり)、スライスしたり、右にプッシュアウトしやすくなるからです。
では、シャフト回転角はどれぐらいに止めればいいのか?
ダイキンオーキッドで優勝争いをしている横峯プロのスイングはかなり独特で、トップがオーバースイング、そしてシャフトクロス気味です。しかし、彼女の場合、シャフトの回転角は大きくありません・横峯プロはスイング中、フェースの最大回転角は
50度未満!!
オーバースイングでシャフトクロス気味ですが、実はテークバックでフェースの回転角(正確にはシャフトの回転角)が小さいのです。だから、スイング中にフェースの向きを上手くコントロールできているし、今どきのドライバーを上手く使いこなしているのです。ちなみに、マーク金井の場合、フェースをシャットに使っていますが、トップでのフェースの回転角は41度前後。この数値は横峯プロとほぼ同じぐらいなんです。
対して、今どきのドライバーを上手く使いこなせていない人の場合は、トップにおけるシャフトの回転角は50度を軽く超え、
100度以上!!
になっています。テークバックでフェースが開く方向にシャフトを回転させてしますから、大きなヘッドの今どきのドライバーを持て余してしまうのです。
では、どうすればこのシャフトの回転角を減らすことができるのか? その方法については次回じっくり説明しましょう~。
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