先週のフェニックスオープンはケビン・スタドラーが通算14アンダーでツアー初優勝。最後まで優勝争いを演じた松山英樹プロは首位と2打差、12アンダーで4位タイに入りました。優勝には惜しくも手が届きませんでしたが、これによりワールドランクが1つ上がって22位となりました
このフェニックスオープン。最終日のギャリーは6万人を越え、月曜日から日曜日までの7日間で56万3008人を記録しました。これは日本の男子ツアーの1年間のギャラリー総数と同じか、それ以上です。ちなみにマスターズのようなメジャー競技ではギャリー制限が入ります(1日で2~3万人程度)。世界中のゴルフトーナメントで一番ギャラリーが集まるのはこのフェニックスオープンです。
さて、今日のエントリーは最新モデルと旧モデルの比較についてです。マーク金井は明日発売のゴルフ雑誌、イーブンで「最新ドライバーは最高の選択か?」という企画を手伝いましたが、ここに書ききれなかったことについてガッツリ書きましょう。
まず根本的なことですが、なぜゴルフクラブはモデルチェンジするのか?
車のモデルチェンジと違い、ゴルフクラブのモデルチェンジはサイクルが短いです。
最近はゼクシオなど一部のモデルを除き、毎年(1年ごとに)モデルチェンジが繰り返されます。ゴルフクラブは今やパソコンやスマホなみに次々と新しいモデルが出ますが、新しいモデルを出す一番の理由は「売る」ためです。誤解を恐れずに言えば、モデルチェンジしないよりも頻繁にモデルチェンジした方が「売れる」とメーカー側は判断しているのだと思います。
では、モデルチェンジで何をすれば「売れる」のか?
クラブメーカーはモデルチェンで「何を」モデルチェンジしているのか?
デザイン
色
新機能の付加
飛び
やさしさ(前作のマイナス要素修正)
ざっと上げれば、こんなところだと思います。モデルチェンジする場合、モデルチェンジをアピールするためには、デザインとカラーリングを新たにしなくてはなりません。また、性能面でも違いがハッキリ出ないと、「何が変わったのか」が、ユーザーにアピールできないからです。新旧比べた時に、見た目はもちろんのこと、打ってみて違いを感じてもらえるように、クラブメーカーはあれこれ考えながら新しいクラブを登場させています。
では、その進化はゴルファーにとって本当にメリットがあるのか?
どんな風に進化させるかは、メーカー、モデルによって違いますが、一般には2つのパターンがあります。
ドラスティックなモデルチェンジ
マイナーチェンジ的なモデルチェンジ
具体的に言うと、
テーラーメイドのグローレは前者(ドラスティックなモデルチェンジ)
ゼクシオは後者(マイナーチェンジ的なモデルチェンジ)
です。グローレの場合、「これって同じモデルなの?」ってぐらいデザイン、色、ヘッド形状が変わりました。従来モデルのコンセプトを一新しています。対して、ゼクシオは見た目に大きな変化はありません。従来モデルのコンセプトを踏襲しつつ進化させる手法です。どちらも「飛び」と「やさしさ」を進化させるという点では同じですが、やり方はかなり違います。
では、どちらがゴルファーにメリットが大きいのか?
新しさが全面に打ち出されるのはドラスティックなモデルチェンジです。目新しさを求める人や、新機能に魅力を感じる人にはこちらの方が購買意欲が上がるでしょう。
対して、マイナーチェンジ的なモデルチェンジは、目新しさはありませんが使い勝手が大幅に変わらないという安心感があります。同じモデルを買い換えた時、違和感も出づらいメリットがあります。
かなり前置きが長くなりますしたが、クラブがモデルチェンジされる背景を知っておくことは、クラブを買い換える時にかなり役立ちます。マーク金井は試打をする時、必ず前のクラブとの違いを考えながらボールを打っていますが、多くのメーカーはモデルチェンジすると、次の2つのことをやっている場合が多いです。
クラブの軽量化
シャフトの軟弱化
すべてではありませんが、大ヒットブランドであるゼクシオを含め、多くのクラブはモデルチェンジで、この2つのことをやっています。その理由については明日じっくり説明しましょう〜。
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