マーク金井blog

2014年01月23日ドライバーの適正ロフトについてかなり真面目に考えてみた‥‥

一昨日、PRGRの新製品記者発表が秋葉原のUDXビルでありました。今回は「常識を打ち破る」非常識なクラブ作りをコンセプトにしたeggシリーズの新ドライバー、
「egg1」のお披露目です。

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昨日のT島ブログでも説明してありますが、PRGRのコンセプトはテーラーメイドと正反対です。深い重心の方が飛ぶと強くアピールしています。ロフトについての考えて方もテーラーメイドとは正反対で少ないロフト設定になっています。

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egg1ドライバー

ロフト7.5度 (非常に少ない)
重心深度  44mm(非常に深い)
重心距離  37mm(やや短い)
重心アングル 36度(非常に大きい)

少ないロフト+深重心=適正打ち出し角

と言うのがPRGRのスタンスです。重心が深くなるとインパクトゾーンでヘッドが上向き方向(ロフトが増える方向)に動き、それが打ち出し角アップにつながるというロジックです。加えて長尺(46インチ)なのでこれまたボールを高く打ち出すことに貢献しています。

ロフト7.5度というのはかなりストロングロフトですが、ロフトを立てると飛びにつながるメリットがあります。ロフトが0度に近づくほどボールとヘッドは正面衝突に近づくことになり、同じヘッド重量でもボール初速を上げやすくなるのです。例えば、8度と12度のロフトのドライバーの場合、8度の方が正面衝突に近くなる分だけボール初速が上がって飛びにつながります。8度は12度に比べるとボールが上がりづらくなりますが、PRGRのegg1の場合は深重心でボールの上がりづらさを補っているというロジックです。これはテーラーメイドが考えている「飛び」のロジックとは正反対です。

さてさて、前置きが長くなりましたが今日のエントリーはドライバーの最適ロフトについてです。最適ロフトはクラブ、そしてゴルファーによって変わります。どんなクラブを使うのか、どんなゴルファーが打つのかで最適ロフトは違ってきます。一般にはヘッドスピードが遅い人ほど多ロフト、ヘッドスピードが速い人ほど少ないロフトが相性良いと言われてますが、最近のクラブは当てはまらないものもあります。実際、米ツアーではヘッドスピード50m/sを超える男子プロがロフト10.5度とか12度を使っている場合もあるのです。

では、何を基準をしてロフトを決めればいいのか?

それはコースでどんな球を打ちたいかで決まります。高めの球を打ちたいのか、それとも低めの球を打ちたいのか。キャリーが欲しいのか、それともランが欲しいのかで決まります。アナログな方法でいうと、

ヘッドを決める

シャフトを決める

クラブのスペックを決める(長さ、バランス)

実際にコースで打ってみて球の高さを確認する
(もしくは弾道計測器で球の高さを調べる)

昨日のブログでも書きましたが、マーク金井の場合、いろんなドライバーを衝動買いして使ってますが、ドライバーのリアルロフトはほとんど同じです。重心の深さ、重心の高さでも変わりますが、大体‥‥

リアルロフト10.5〜11度

を使っています。現在使っているドライバーは

タイトリストVG3(2代目)    表示ロフト9.5度  リアルロフト10.5度
テーラーメイド グローレ(初代) 表示ロフト9.5度 リアルロフト10.5度
ブリヂストン ツアステGR(現行)  表示ロフト9.5度  リアルロフト10.5度
ヤマハRMX ツアーモデル(現行)  表示ロフト10度   リアルロフト10.5度

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それぞれ重心特性異なりますが、リアルロフトは10.5度に収まっています。では、このロフトが飛びの最適ロフトかと言うと‥‥実は違います。実際は11.5〜12度の方が飛ぶのですが、あえて使いません。

最適ロフトよりも1度ぐらい減らす理由、それは風対策です。最適弾道というのはキャリーが出やすい反面、風の影響を受けやすくなります。ヘッドスピードによってもことなりますが、マーク金井の場合、打出し角15度ぐらいで2200回転で打つと、弾道計測器ではもっとも飛びますが、これだと自分のイメージよりも球がちょっと高いのです。

飛びの最適弾道の弾道  最高到達点27〜30m(球がもっとも高く上がった距離)
マーク金井が打ちたい弾道  最高到達点22〜25m

最適弾道よりも5mぐらい低い球を打ちたいから、リアルロフトが10.5度を使いたいのです。これは経験値から導き出された答えですが、理想よりも少し弾道ならばアゲンストの風が吹いた時に飛距離ロスを抑えやすくなります。加えて、左右の風が吹いた時も、ボールが左右に流される度合いを減らせます。ゴルフは無風でプレーすることがほとんどないことを考えると、理想よりも少し低い球を打った方が飛距離と安定性を両立させられるのです。

ロフトが1度増えたり減ったりすると、飛距離は5ヤードぐらい平気で変わってきます。言い換えると、どんなに飛ぶドライバーでもロフト選択を間違えると、クラブの性能を100%引き出すことが難しくなります。

マーク金井の場合、ヘッドが決まってロフト選びに迷った時は、同じヘッド、同じシャフトで9度と10度を大人買いすることもあります。もちろん、買うのは中古ショップ。ショップによっては当日だと100%買い戻し保証があったりするので、使わない方のクラブを買った日に返却すれば、コストゼロで2つのロフトを試せます。

今はメーカーも試打会を積極的にやっています。お目当てのクラブがあるのであれば、必ずロフト違いを同時に打って下さい。そして実際に打ち比べてみて、どちらのロフトの方が自分のイメージ通りの弾道が出るのかをチェックして下さい。ゴルフショップで試打する時は、飛距離だけでなく球の高さ(最高到達)もチェックしましょう。ロフトにこだわることは、ドライバー選びの基本中の基本です〜。

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