マーク金井blog

2014年01月01日大幅値引き販売はゴルファーにとって本当にメリットがあるのか?

新年あけましておめでとうございます。2014年の元旦、皆さんはどちらでお迎えでしょうか?

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昨日のブログに登場したミックスジューチュ

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マーク金井は実家がある地元大阪に滞在しており、このブログも大阪で書いています。大阪と言えば量販店のつるやゴルフ本店がありますが、ローカルなお店も結構あります。南にはスポーツタカハシ、北にはゴルフマップというユニークなお店があります。どこもゴルフクラブが所狭しと並んでいて、どこもかしこもバリュー(価値)はお値段。スキー同様、大量在庫で値引き販売というのがゴルフクラブ販売のスタンダードとなっています。定価で販売しているゴルフショップはほとんどありません。新製品は30%引きが当たり前。ひとつ前のモデルとなるマークダウン品は40〜50%引きが当たり前です。そして、昨年小売り販売されたクラブの比率を見ると‥‥

マークダウン品>現行品
現行品<マークダウン品

という図式になっています。販売ベースで考えれば、昨年ゴルフクラブを購入した人の過半数は定価の40%引き以上でクラブを手に入れているわけです。

では、ゴルフクラブは安く買えることが本当にいいのか?
ゴルファーにとって安く買えることが本当にメリットがあるのか?

例えば、5万円のドライバーを購入するとしましょう。マークダウン品であれば2万5000円〜3万円で購入できます。買い物としてはかなりお買い得感がありますし、衝動買いしたくもなってきます。しかし販売する側として考えればどうでしょうか?

リアルの販売店にとっては値引きが大きい=粗利が減る。
薄利多売にすればいいという考え方もありますが、ゴルフクラブは消耗品ではありません。クラブをしょっちゅう買い換える人を除けば、年に1度も買うことはない商品です。結果‥‥

販売店においては、
粗利が減る=経費削減
経費削減=人件費の削減
人件費の削減=接客サービスの低下(アルバイトの増加)

加えて、大幅値引き販売が主流になってしまうと、流通は体力勝負になってきます。資金力がある大手しか生き残れなくなってしまいます。個人でやっているお店が生き残りづらくなります(すでに減っています)

クラブメーカーにおいては
マークダウン=仕入れ価格の見直し(値下げ)
仕入れ価格が下がる=粗利が減る
粗利が減る=クラブ開発費の削減

ここからはマーク金井の推察ですが、5万円で販売する前提でクラブを作るのと、2万5000円で販売する前提でクラブを作るのとでは、開発費、製造原価にかなりの影響が出ます。ユーザーにとっては5万円のクラブを安く購入しているという感覚ですが、販売側、メーカー側から考えると2万5000円のクラブを売る前提で、コスト計算している可能性が高くなってきます。もし、マーク金井の推察が当てはまるならば、ユーザーは2万5000円のクラブを買っていることになるのです。これではお買い得感というのはほとんどありません。

今、アウトレットモールが国内の至る所にありますが、アウトレットが当たり前になれば、メーカーはアウトレット用の商品を作る。これと同じことがゴルフ業界においても蔓延する可能性が出てきます。もしこの仮説が当たり前になってしまえば、高いモノを安く買っているのではなく、安いモノを普通に購入するだけのことになります。インターネットが市民権を得た今、抜け駆けしてどこかのお店だけが他のお店を出し抜いて「他より安く売る」なんてことはできません。ひとつの店が安売りすれば、それを追従していくお店が必ず登場します。そうなれば、安売りが安売りでなくなります(笑)

いくらが適正価格なのかは議論が分かれるところですが、新製品が出ていきなり30〜40%引き、半年前ぐらいのモデルが40〜50%引きというのは決して健全なマーケットでないことだけは事実です。そして日本ならではなのが、クラブの価格設定。日本では価格のカテゴリーが明確にありません。メーカーによって値付けは様々で、そして米国に比べると高価格帯のクラブが多いです。アメリカのようなリーズナブルな値付けをしているのはPINGぐらいでしょう。

なんでもかんでも米国を追従するのが良いとは思いませんが、ことゴルフクラブの販売価格に関しては、米国式の方がマーケットが健全です。例えば、ドライバーだと、主な価格帯は3つ‥‥

399ドル
299ドル
199ドル

どのメーカーもほぼ横並びでこの価格帯でクラブを販売していますし、小売店もこの価格を遵守しています。もちろん例外もあって、売れないクラブはマークダウンが入りますが、基本的にはゴルフクラブが日本のように大幅値引き販売されることはありません。

1円でも安く購入するというのは消費者として賢い選択ですが、その度が過ぎると安く買っているつもりが、実は安い商品を買わされているというリスクも増してきます。さて、2014年はどんな風にゴルフクラブは売られていくのでしょうか? これかもしばらくは良くも悪くも「大幅値引き販売」が続くでしょうが、少なくともアナライズはこれに追従しません。ゴルファーに安いクラブを提供するのではなく、ゴルファーのスコアが良くなるクラブ、スイングが良くなるクラブを提供したいと思っています。40%安いクラブを提供するよりも、スコアが40%良くなるクラブを提供した方が、ゴルファーにとって本当にお買い得だとマーク金井は思っています〜。

それでは皆様、今年もよろしくよろしくお願いします〜。

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よろしくお願いします。


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