日本シリーズで劇的なチップインでツアー優勝した宮里優作プロ。テレビ解説をしていた青木功プロは「あんなにドライバーが飛んで曲がらなかったらゴルフは楽だよね~」とコメントしてましたが、テレビを見ていても優勝争いをしていた谷原秀人プロ、山下和弘プロよりも20ヤード以上、飛距離が出ていました。もともと飛距離には定評がありましたが、日本シリーズでは方向性も抜群に良かったです。
その宮里優作プロが、今シーズン途中から使っているのがNEW GR~。ブリヂストンにはプロ、アスリート向けのブランドとしてXドライブ709シリーズがラインアップしているにもかかわらず、優作プロはあえてやさしさをアピールしているGRを使っています。昔風の言い方をするならば、GRは上級者向けではなくて、中級者向けのドライバーです。実際、メーカー側もアベレージゴルファーでも使える(使ってもらいたい)という位置付けのクラブとしてGRをラインアップしています。
さて、このGR。
マーク金井も現在GRを使っていますが(国内メーカーのドライバーがエースになるのは10年ぶりぐらい)、とにかく曲がりません。そして飛距離もかなり出ます。
http://www.tourstage.com/gr/trial.html
市販ドライバーで一番飛ぶわけではないですが、飛距離と方向性のバランスが実にいいです。これまで5ラウンド以上使ってますがOBはゼロ。フェアウェイキープ率は75%を越えています。大利根でのラウンドではフェアウェイに点在する松に苦しめられましたが、それ以外ではドライバーがほぼノーミスです。宮里優作プロを含め、シーズン途中で変えたBS契約選手が17名もいたそうですが、打てば納得。ここ2~3年の間に発売されたBSのドライバーと比べると、「1発」で使いたくなるドライバーです。
では、GRは他のドライバーに比べて、どんな優位性があるのか?
ヘッドのスペックを調べてみると‥‥
表示ロフト9.5度
ヘッド重量 197g(スリーブ込み)
重心距離 36.5ミリ
重心深度 34.5ミリ
重心アングル 24.5度
リアルロフト 11.25度
フェース向き +0.75度
アベレージゴルファーを意識しているのでリアルロフトが多めです。そして、フェース向きも+0.75度とフックフェース。この2つのスペックを見る限りでは‥‥アマチュアには良くてもプロが使えるドライバーではありません。加えて、ヘッド重量もプロが使うには少し軽いです。重心距離に対して重心深度はわずかに浅いですが、重心アングルは24.5度とちゃんとあります(浅重心ドライバーの場合、重心アングルが20度以下)。
460CCにしては重心距離が短めで、重心アングルも平均を少し上回っている。フックフェースでこのスペックだと、スライサーにも扱いやすいドライバーと言っていいでしょう。テーラーメイドのドライバーで捕まらないと悩んでいる人ならば、GRを手にするだけでドローが打てるようになると思います。
GRはカチャカチャ方式の可変ドライバーですが、少なくともノーマルポジションだと、プロが飛ばせるドライバーにはなりづらいです。
でも、ポジションチェンジをするとプロ好みのスペックになります。マーク金井もポジションを変え、そしてシャフトをアナライズオリジナル「W65」を装着してますが、こんなスペックです。
表示ロフト9.5度
ヘッド重量 197g(ノーマルのまま)
リアルロフト 10.5度
フェース向き ±0度
カチャカチャで捕まらない方向にシャフトを回転させることで、ヘッドのスペックが少しハードになりました。宮里プロの場合はもっとハードにしていると思います。恐らくこんな感じではないでしょうか?
表示ロフト9.5度
ヘッド重量 200~203g(グルー注入)
リアルロフト 9.5度前後
フェース向き -0.5~-1度
ここまでスペックを変えていくと、BSのXドライブ709シリーズにかなり近づいてきます。調整機能付ドライバーならではです。
でも、スペックが近づくだけではGRを使う理由にはなりません。やはりプラスαがあったから、プロたちはこぞってGRを使い始めたのだと思います。
それは何か?
おーっと、原稿締切りの催促の電話が入りました。この続きは明日じっくり書きましょう~(▼▼)b