9月13日に発売されたばかりのテーラーメイドのSLDR。発売前からテーラーメイドは積極的に広告展開してます。SNSにも力をかなり入れており、ツイッターやフェースブック、そしてブログでSLDRのことを書いている業界人がかなりいます。
もちろんマーク金井もそのひとり。SLDRの発売発表日、テーラーメイドのテストセンターで試打し、その模様を7月31日のブログでアップしました。週刊ゴルフダイジェスト、週刊パーゴルフ、そしてEVENのタイアップにもコメンテーターとして出演してます。今だから言えますが、取材前にSLDRはテストしました。これまでもそうですが、実際に打って性能を評価しづらいクラブについては‥‥出演を辞退しています。
さて、このSLDR。
R1やロケットボールズに比べると打感が良く(打感がソフト)、そして重心が低くて浅いことが「低スピン弾道」につながり、飛ぶと評判です。確かにその通りで、マーク金井も同じようなコメントを発しています。
そして、SLDRの場合、メーカー側はあまり声を大にして言いませんが、ヘッド重量がかなり重いです。US仕様は207~208g、日本仕様は206g前後もあります。これは重ヘッドを謳っているゼクシオやピンのドライバーよりもかなり重いです。ちなみにテーラーメイドの場合、シニア向けのグローレは195g前後と軽めですが、それでも他社のシニア向けのドライバーに比べると決して軽くありません。テーラーメイドはr7425ぐらいの頃から、アスリート向けのドライバーはヘッド重量は重め。200gを軽く超えているモデルがほとんどです。
言い換えると、SLDRは重いヘッドを使いこなせる人と相性が良いドライバーです。もしくは、重いヘッドを扱いやすくチューニングすることで、打ちやすくなるドライバーになります。具体的に言うと、重いヘッドを打ちやすくするコツは、手元側の重量を増やすこと。専門的に言うと、カウンターバランスにするとヘッドの重さを持て余さなくなり、かなり使い勝手が良くなります。アナライズのT島がブログでも書いてますが‥‥ドラコン選手はみんな手元に15gから20gのウエイト仕込んでいます。和田正義プロは先日開かれたドラコン大会では、アナライズが総輸入元になっているシャフトスタビライザーを装着してました。
シャフトスタビライザーはグリップ内部に専用ウエートを埋め込み、その重さは15~40g。極端なカウンターバランスになります。これにより天秤秤と同じ原理で、ヘッドの重さが軽減されます。それだけでありません、手元側の重量が増すと、ダウンスイングで手を下ろしやすくなるので、タメが作りやすく、そして左手が浮いてシャフトが寝るのを防止する効果もあるのです。
クラブメーカーは手元が重いシャフト採用するところが増えてきましたが、この重さはほんの僅かです。それに比べると、シャフトスタビライザーは最低でも15g以上あります。ミズノの研究では手元側に重量があるほうが、ミート率が上がるという結果が出ています。アナライズでもシャフトスタビライザーを装着すると、装着前よりも確実にミート率がアップするデータが出ています。
クラブは‥‥
ヘッド
シャフト
グリップ
この3つのパーツ出来ていますが、先端側と手元側の重量比率が非常に大事なような気がします。体験的な物ですが、ヘッドに比べてグリップが妙に軽いクラブというは、ヘッドが妙に効いた感じになって振りづらく、そしてミート率も良くないです。対して、手元側の重量が重くなると、ダウンスイングの手の軌道が良くなり(ダウンで左手が浮きづらくなり)、ミート率がアップします。
飛ぶと評判のSLDRを購入したのに、今ひとつ飛びが実感できない。ミート率が良くない、ヘッドの重さに負けて気持ち良く振りきれない‥‥
もし、こんな症状がひとつでも当てはまるならば、カウンターバランスを試してみてはどうでしょうか? 手元側の重量を重くすれば、SLDRがずいぶんと扱いやすいドライバーに生まれ変わると思いますよ。
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PS.シャフトスタビライザーは、インパクトで手が浮いてしまう人に劇的に効果があります。ドライバーのチーピンやアイアンのシャンクなどの原因となるインパクトでの手の浮き。これを抑えることでハンドファーストにインパクトを迎えやすくなり、シャフトの逆しなりを生む効果もあります。最近の重いヘッドは手が浮く原因となりやすいですから、SLDRやピンのG25などお使いの方にオススメです