早いもので8月も下旬に突入。あと1週間で9月に突入します。そして早いものでこのブログの毎日更新も150回を越えました~(笑)
さて、今日もやさしいアイアンについてです。大事なことなので繰り返しますが、やさしさの基準は人によって違います。そして、ゴルファーによってはやさしいクラブが必ずしも打ちやすいとは限りません。人間は慣れた道具にやさしさを感じ、慣れていない道具には違和感を感じる分だけやさしく感じないからです。ただしゴルフクラブの歴史を振り返れば、クラブはやさしい方向に進化し、やさしいクラブに慣れた方が有利です。その証拠に、パーシモンで飛距離で460CCチタンドライバーよりも飛距離を出すプロはいません。アイアンにおいても小顔のマッスルバックでゼクシオよりもミスショットを減らせるアマチュアはいません。「進化は変化」「変化は進化」新しいクラブがすべて良いとは限りませんが、プロ、アマチュアを問わず、やさしいクラブに慣れた方がゴルフがやさしくなるし、スコアアップもしやすくなります。
やさしさを見極めるチェックポイントは‥‥
見た目にヘッドが大きい
重心距離が長い(40ミリ以上)
慣性モーメントが大きい(2800gcm2)
重心深度が深い(6ミリ以上)
(数値は5番アイアン)
2013年モデルのアイアンで、この4つの数値が大きいのは‥‥
リンクス SSアイアン
重心距離 35.6mm
慣性モーメント2785gcm2
重心深度13.4mm
LD値 477.04
バンス角 5.5度
重心距離 37.1mm
慣性モーメント2372gcm2
重心深度7.7mm
LD値 285.67
バンス角 未発表
重心距離 44.5mm
慣性モーメント2801gcm2
重心深度4.9mm
LD値 218.05
バンス角 3度
LD値とは、「重心距離×重心深度」で、この数値が大きいほどミスヒットした時にヘッドのブレが小さく、プレーヤーは芯が広い(正確にはスイートエリが広い)と感じます。ヘッドのブレにくさ(ミスに対するやさしさ)については慣性モーメントの数値で判断されることが多いですが、慣性モーメントの数値が大きくても重心深度が浅いアイアンは当たり負けしやすい特性があります。
マーク金井的には、このLD値の方が体感(フィーリング)と数値が連動していると思っています。ちなみに、従来モデルのアイアンでLD値がズバ抜けて大きいのは‥‥プロギアの
初代egg(2008年)
重心距離 39.3mm
慣性モーメント2770gcm2
重心深度13.8mm
LD値 542.34
バンス角 未発表
今から5年前のアイアンですが、LD値の大きさは他に類がありません。ただし、eggはモデルチェンジごとに重心距離が短くなり、このためLD値が小さくなっています。二代目eggⅡ(2010年)は重心距離が35.7mmと短くなったためLD値が460.53となっています。
そして、アイアンのやさしさで見逃せないのがバンス角。バンス角とはソールの出っ張り角のことで、これが大きいほどダフりのミスに強くなります。SW同様、アイアンでもバンス角が大きいとソールが地面に跳ねやすくなるからです。ただし、バンス角が大きいアイアンは練習場ではやさしくありません。人工マットだと地面が硬いために、バンスが多いと(ソールが跳ねすぎて)、トップのミスが出やすくなるからです。フォーティーンTC330、エッグはどちらもワイドソールでミスに強く設計されていますが、バンス角は非常に小さい。恐らく、練習場での扱いやすさを考慮しているのでしょう。
対して、リンクスのSSアイアンとピンのG25はどちらもワイドソールでありながら、バンス角も大きい。練習場での扱いやすさよりもコース(天然芝)で打った時、ダフりのミスに強く設計されています。
マーク金井が現在使っているアイアンは
リンクス SSアイアン
ピン G25
タイトリスト VG3
の3モデル。いずれのモデルもバンス角が大きいのが特徴。そしてライ角、ロフト角が調整できます。バンス角については、ダフりに強いだけでなく、スイングにも良い影響を与えます。その理由については次回じっくり説明しましょう~。
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PS.マーク金井が設計したリンクスのナチュラルパターのセカンドロットが売り切れました。次は8月末に50本だけ再入荷します。数に限りがありますので、ご予約、ご注文はお早めに~。