3Wだってドライバー並に飛距離を稼ぎたい。そんなゴルファーの夢を叶えるように登場したのが、テーラメイドのロケットボールズとキャロウェイのXホットです。どちらもツアープロの使用率が高く、プロの間では300ヤード近く飛ばす選手も少なからずいます。
さて、このぶっ飛び3W。
どちらも共通点があり、ドライバー並の飛距離が出る3W(スプーン)が大ヒットしています。どちらも重心が低く、重心深度が浅いのが特徴です。今月発売のゴルフクラシックによると、
Xホット(5W)
ヘッド重量 215.8g
重心距離 34.7ミリ
重心深度 30.3ミリ
重心高 20.1ミリ
重心角 19.3度
RBZ ステージ2(5W)
ヘッド重量 218.5g
重心距離 32.6ミリ
重心深度 25.9ミリ
重心高 20.8ミリ
重心角 17.6度
(ゴルフクラシック2013年9月号より引用)
どちらもメーカーの意図通り重心が低めで、重心深度が浅くなっています。ちなみにこの2モデルと対照的なのがヨネックスのiイーゾーンタイプTi。マーク金井はこのFWを試打した時、「こりゃやさしい~」と高く評価してますが、重心が高めで重心がかなり深くなっています。
iイーゾーンタイプTi
ヘッド重量 216.5g
重心距離 38.3ミリ
重心深度 39.2ミリ
重心高 24.5ミリ
重心角 28度
(ゴルフクラシック2013年9月号より引用)
ぶっ飛び系FWの2代目ロケットボールズやXホットは重心距離よりも重心深度の方が数値が小さい。結果、低スピン弾道がオートマチックに打て、スピンを減らすことで飛び指数を上げています。対して、やさしさ系FWのiイーゾーンタイプTiは重心距離よりも重心深度の方が数値が大きい。結果、スピンがかかりやすい弾道がオートマチックに打て、スピンを増やすことで高弾道が打ちやすくなっています。クラブはスペックだけで性能が決まるわけではありませんが、ここまで重心の高さ、重心の深さが異なれば、ほとんどのゴルファーは弾道の違いを体感できるでしょう。
では、どちらの3Wを使えばスコアメイクがやさしくなるのか?
ヘッドスピードが48m/s以上あってFWが得意な人を除けば、iイーゾーンタイプtiを選んだ方が確実にスコアアップにつながります。理由は単純、ぶっ飛び系FWはナイスショットとミスショットの差が激しく、やさしい系FWの方がナイスショットとミスショットの差が激しくないからです。FWを手にした時、ゴルファーに必要なのは確実に前進すること。ミスしても飛距離を確実に稼げるクラブを使った方が、確実にスコアメイクできます。FWに求められるのは60~70点のショットを安定して打つこと。これがちゃんとできればパー5、そしてパー4の3打目がグッと楽になり、パーで上がれる回数を確実に増やせます。
ゴルフクラブは誰が打っても飛ぶクラブは存在しません。ヘッドスピードが異なると、打ちやすいクラブ、確実に飛距離を稼げるクラブというのは正反対になることが珍しくないのです。
プロがやさしく飛ばせる浅重心の3Wは魅力的なクラブですが、FWが苦手なアマチュアには地面から打った時にボールが上がりづらく、ミスした時に30点以下のショットが出やすくなります。対して、深重心の3Wはアマチュアのヘッドスピードでもボールが上がりやすく、ミスした時でも30点以下のショットが出づらくなります。
3Wを得意にクラブにしたいのならば、とにかく深重心のFWを選んで下さい。重心距離と重心深度がほぼ同じ、もしくは重心距離よりも重心深度の方が数値が大きいクラブを選ぶ。重心の深さにこだわれば、3Wはアマチュアの心強い武器になるでしょう。
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PS.FWはダウンスイングでシャフトが寝てしまうと上手く打てません。ダフりやトップが出やすくなります。FWを得意クラブにするためには、ダウンでシャフトを寝かせないことも重要なポイントです。ゴルフの竪琴を使うと、ダウンでシャフトを正しい角度にキープする感覚を養えます~。
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