マーク金井blog

2013年07月27日ゴルフの練習器具に関する嘘みたいな本当の話‥‥

ゴルフはボールを沢山打ったからといって上達するわけではありません。かつては「トラック1杯分ボールを打てばシングルになれる」なんてことが言われたりしましたが、これには何の根拠もありません。たくさんボールを打てば、ボールを打つ感覚を養うことはできますが、たくさん打てば打つほどスイングが自己流になってしまう恐れがあるからです。正しいフォームを身につけるためには反復練習が必要ですが、「たくさん打つ≠反復練習」ではないのです。

では、どうすれば正しいフォームを身に付けられるのか?

一番効果的なのはゆっくり素振りすることです。デジカメやスマホのカメラで動画を撮りながら、自分の動作は確認しながら素振りをすることです。ゴルフには自然な動きはありません。スイングは不自然な動きの集合体で、不自然な動きをひとつひとつ獲得し、そしてそれを反復練習で身体に刻み込んでいく。

スマホザウルス

動画をチェックして練習することが大切。スマホなど使うと効率的

このプロセスを経た結果、ゴルファーはスイングが自然に見える動きとなっていくのです。地味なことの繰り返しですが、ピアノでも正しい動きを会得する時、とにかくゆっくりと曲を弾いているそうです。

そして、反復練習のお助けツールとなるのが練習器具。ネットで検索すれば、それこそ100種類以上の練習器具が売られてます。アナライズではゴルフの竪琴という練習器具を販売してますが、練習器具は「正しいフォームを効率良く身につけられる」、要するに「コツ」を会得するのに役立つように作られています。マーク金井も神田のアナライズで練習する時、練習時間の半分近くはゴルフの竪琴やXLアイアン、そしてレッスンワンといった練習器具を使っています。

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さて、この練習器具。練習器具選びでマーク金井がこだわっていることがひとつあります。それはゴルフクラブと同じ構造になっているモノ、そして練習器具を振った直後にゴルフクラブを振っても違和感が生じにくいモノです。

ゴルフクラブと同じ構造については、マーク金井がこだわっているのは重心距離の有無。野球のバットやテニスのラケットと違い、ゴルフクラブはシャフトの延長線上に重心がありません。フェースバランスのパターを除き、ゴルフクラブには重心距離があります。なので、マーク金井は重心距離がゼロの練習器具、例えば、バット型のような練習器具ははほとんど使いません。重心距離がゼロの道具を振ってもフェースの向きを感じ取ることができないし、フェースの向きをコントロールする感覚を養えないからです。例えば、バット型の練習器具。これはゴルフクラブよりも重いの身体をしっかり使ってスイングする感覚は養えますが、重心距離はゼロ。重心距離やフェースの向きをコントロールする感覚を養えません。例えば、トップでオープンフェースになっている人の場合、バット型練習器具ではその悪癖を直すことは非常に難しいのです。

石川遼プロをはじめ、ツアープロの間ではバット型練習器具を愛用している人が多いですが、彼らはフェースの向きをコントロールする感覚がすでに身体に染みついています。重心距離がゼロの練習器具を使っていても、重心距離をコントロールする技術があります。なのでバット型練習器具を振っても違和感が生じることはありません。プロ、アマチュアを問わず、フェースの向きを感じ取る能力が高い人にとっては、バット型練習器具はゴルフクラブよりも効率的なトレーニング器具になっているのです。

そして練習器具には筋トレ的な器具、身体に強い負荷を与える器具があります。バット型練習器具もそのひとつですが、バット型よりも負荷を強く与えるのが
空気抵抗を利用した練習器具。例えば、クラブの先端に空気抵抗を増加させる羽がついている練習器具。

これを振ると空気抵抗がものすごく増え、身体に強い負荷がかかります。ゴルファーは強い負荷を感じることで手打ちを防ぎ、体全体を使ったスイングを会得することができます。筋トレにもなる練習器具ですが、マーク金井はこのタイプの練習器具はめったに使いません。この器具も重心距離がないからです。加えて、強い負荷というのはメリットだけでなく、デメリットも少なからずあると思っているからです。強い負荷で素振りするというのは、自転車に例えるならば、急な上り坂を必死に駆け上がるようなもの。負荷が強い分だけ筋トレになりますが、スピードは上がりません。対して、自転車の場合は下り坂のトレーニングもあって、こちらは上り坂と違って無負荷。結果、ペダルを漕ぐ回転スピードを増すアップさせる効果があります。

どちらも筋力アップを狙っていますが、マーク金井はヘッドスピードを上げるトレーニングが好きなので、強い負荷よりも弱い負荷の練習器具を好んで使います。また、弱い負荷の練習器具を使った方が、ゴルフクラブにスイッチした時に違和感を感じづらい。一般的には弱い負荷の練習器具の方が、ゴルフクラブとの親和性が高いのです。

強い負荷の練習器具に比べると、弱い負荷の練習器具は「物足りなさ」がつきまとうので、努力したという手応えや達成感はありません。なので、あまり人気がありませんが、「達成感=上達」とは限りません。ここをミスリードして練習に励むと、ゴルファーの努力が身を結びづらくなるでしょう。

 

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PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身の動き、そして正しいハンドアクションを会得できるからです~。


カテゴリー スイング、ゴルフ練習法

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