ゴルフクラブはヘッド、シャフト、グリップの3つのパーツから構成されています。そして当たり前ですが、ゴルフクラブの重量はこの3つのパーツの重量によって決まります。
例えば、こんな2本のドライバーがあったとしましょう。
ヘッド200g+シャフト50g+グリップ50g=300g
ヘッド200g+シャフト50g+グリップ40g=290g
クラブ重量だけを見れば290gの方が軽いドライバー、300gの方が重いドライバーです。数値だけを見れば、290gの方が軽くて振りやすい感じがしますが、実際は逆です。ほとんどゴルファーは見かけが軽い290gの方が重さを感じます。何故かと言うと、グリップが10g軽いことでスイングウエートが増してくるからです。ヘッド重量とシャフトの重量が同じ場合、多くのゴルファーはグリップ重量が軽いドライバーの方が、ヘッドを重く感じてしまいまうのです。そして、スイングにおいては良い影響よりも、良くない影響が少なからずあります。
昨日のブログでも書きましたが、グリップが軽いとダウンスイングで手元が浮きやすい。グリップが軽いとダウンスイングでシャフトが寝やすくなります。
手元側の重量が軽いと、こんな感じでヘッドの重さに負けてしまい手元が浮いた感じになってくるのです。
対して、グリップが重くなるとダウンスイングで手を下ろしやすくなってきます。結果、手が下りてきやすくなる分だけシャフトが寝ません。
こんな感じでプレーンに沿ってクラブを下ろしやすくなります。たかがグリップ重量と思うかも知れませんが、グリップ重量が10g以上異なるとスイングに影響が出るのです。最近はヘッド重量、シャフト重量にこだわるアマチュアゴルファーが増えてきましたが、グリップ重量までこだわる人はそう多くはありません。ですが‥‥
本当に適正重量のクラブを使いたいと思っているならば、
本当にスイングに良いクラブを求めているならば、
グリップ重量にもこだわって欲しいです。かつて、ブリヂストンはスイングエンジンというコンセプトの元、ヘッド側に対してグリップ側が軽いドライバーを登場させました。メーカー側の意図はヘッド側が重い、専門的に言うとバランスポイントがヘッド寄りに位置するほどインパクトエネルギーが増大し「飛距離が伸びる」とアピールしてました。確かに理論的には当てはまりますが、実はバランスポイントがヘッド寄りになるほど、ゴルファーは振りづらくなってしまうのです。
メーカー側もそれが分かってきたのでしょう。ゼクシオやピンをはじめ、多くのメーカーは手元側の重量を増したドライバーを作りはじめています。そして、バランスポイントが手元側にあった方が「振りやすい」「ミート率が上がる」とアピールしています。マーク金井もバランスポイントは手元側の方が良いと考えており、5年以上前から、クラブメーカーが手元より重心をアピールする前からシャフトスタビライザーという「手元が重くなる」チューニングパーツを販売しています。
加えて、ジャンボ尾崎プロに代表されるように、ツアープロも手元側に鉛を貼ってチューニングしてる人が結構います。彼らは本能的に手元側を少し重くした方が「振りやすい」ことを知っているのです。
手元側を重くする方法は現在3つあります。
ひとつはグリップの先端側に鉛を貼ること。タバタからシャフト専用鉛が発売されていますが、これはマーク金井が監修しました。2つめの方法は、グリップの内部に鉛を入れる。シャフトに鉛を巻き付けたり、シャフトスタビライザー等を装着することで手元側の重量を増やせます。
3つめの方法は重いグリップを装着すること。現在市販されているグリップの多くは50g±5g。これだと重さのバリエーションが足りないと重い、アナライズでは60gと70gのグリップを開発しています。太さは同じで重さを変えて作りました。
重いグリップは本当にメリットがあるのか? サンプルが上がったので、今日からマーク金井は重たいグリップを徹底的にテストします~。
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PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身体の動き、そして正しいハンドアクションを会得できるからです~。