今週、大学生プロゴルファー松山英樹くんがダンロップスポーツと用品契約を結びました。契約内容はボール、クラブ、グローブ、バッグ、キャップ、シューズ。ウエアは本人の希望もあって、東北福祉大のユニフォームを継続して着るそうです。契約金は3年9億円+インセンティブ(金額は推定 日刊ゲンダイ7月3日付けより引用)。先週はサングラスメーカーのオークリーと契約しているので、これで契約は2社目です。
今年はすでに賞金も1億円近く稼いでいる松山くん。これからも多くの企業とスポンサー契約することが予想されます。今年は年間3億以上稼ぎそうですが、これは大卒サラリーマンの生涯年収をはるかに上回っています。
日刊ゲンダイを読んでいると、プロゴルファーという職業がいかに稼げるかが描かれていますが、果たしてプロゴルファーはそんなに魅力的な職業なのでしょうか? プロ野球選手やプロサッカー選手と比べてみて、稼げる職業なのでしょうか?
まずプロゴルファーというのはプロテストがあります。テストに合格しなくてもプロゴルファーと名乗れますが、日本プロゴルフ協会(JPGA)は毎年、プロ資格認定試験を行い、50位タイまでの選手をプロゴルファーとして認定しています。そして、試合に出るためにはJGTO(日本ゴルフツアー機構)が主催する予選会に出場し、予選を勝ち上がらなくてはなりません。予選会からツアー競技に出られるのは年間40~60人ぐらいです。下部ツアーは、そこから120人ぐらいでしょう。レギュラーツアー、下部ツアーを合せても、試合に定期的に出られるプロは最大で250~300人ぐらいです。この出場枠はここ何十年も変っていません。
それに対して、プロゴルファーは約5000人ぐらいいます。そして年間50名以上の新規参入があります。もちろん、引退する選手もいるわけですから、トータルで見ればプロゴルファーの総数は急激に増えもしないかわりに、減りもしないです。と考えると‥‥プロの九割以上は試合に出ることができません。最初からレッスン活動だけのプロが半分いたとしても、
試合に出たいプロの数‥‥‥‥2500人
試合に出られるプロの数は‥‥250~300人
書いててすごく辛いのですが、プロゴルファーの9割近くは試合に出て賞金を稼げないのです。2000人以上のプロゴルファーは年に一度ある予選会を目指して練習に明け暮れるか、試合をあきらめてレッスン活動や他の仕事に就いしまうかの二者択一を迫られるのです。そして説明するまでもありませんが、
この不景気のご時世。よほど知名度のある人や、メーカーとコネがある人を除けば、試合に出られない人はメーカーや企業がスポンサー契約してくれません。
プロゴルファーはなるのも大変ですが、実はなってからの方が大変な職業なのです。プロゴルファーの場合、レッスンで稼げると思って入る人もいるみたいですが、年から年中レッスンしても稼げるのは最大で年間400~500万ぐらいでしょう。けっして稼げる職業ではないのです。
そして、書いててもっと辛いのが試合には出られるが、賞金が稼げていないプロの場合です。レギュラーツアーは70位までがシード選手ですが。70位の年間獲得賞金額は約1380万円。サラリーマンの年収よりも高いですが、試合に出るには経費がかかります。移動、宿泊、キャディフィー、諸々を含めますが
少なく見積もっても年間400~500万円かかります。
それを差し引くと年間の稼ぎは約700万円。2500人いるプロゴルファーの中の70番目の選手でも賞金だけでは1000万円稼げません。70位ぐらいだとスポンサー契約、用品契約があったりもしますが、それで獲得できるのは年間200~500万ぐらいでしょう。それを加えても上場企業の取締役の年収にはとどかないのです。
ちなみに70位以下の選手となるともっと悲しい現実が待ち受けます。賞金ランキングが100位ぐらいだと獲得賞金は500万円以下、試合に出るための経費も500万円。1年間試合に出続けても賞金での年収はゼロ。100位以下ともなれば、試合に出れば出るほど赤字になってしまうのです。
プロ野球の選手やサッカー選手の場合、チームに雇ってもらえれば給料が出ます。移動の経費もチームがまかなってくれます。野球の場合、1軍レギュラー選手は240人(1チーム20人と計算して)は最低でも1000万円以上の年収が確保されています。対して、プロゴルファーの240番目の選手の場合は、下部ツアーに出られるものの試合で賞金を稼げないのが現実です。
松山英樹プロや石川遼プロはスポンサー契約で年間数億円稼げていますが、そんなことが出来ているプロゴルファーは数名でしょう。賞金とスポンサー契約の両方を合せて5000万円以上稼げるのは、せいぜい40名ぐらいでしょう。言い換えると、プロゴルファーとしてしっかり稼ぐためにはトップ40の中にランクインすることが求められます。野球の一軍選手並に稼ぐにはトップ70
にランクインしなくてはらないのです。
テレビで放映されるゴルフツアー場合、優勝すると2000万円以上の賞金を獲得できますが、それはたった1人だけ。賞金で飯がちゃんと喰えるプロゴルファーの数は昔も今も70名ぐらいなんです。それ以外の4000人以上のプロは、すごく難関な資格テストをクリアしても賞金で生活できません。収入は極めて不安定になり、非常に過酷な世界を生きることになるのです~。
プロゴルファーは華やかで魅力的な職業であるのは紛れもない事実ですが、それはほんの一握り。プロゴルファーの90%以上は、華やかな舞台で活躍する夢を見ることはできても、現実世界でまっとうにお金を稼ぎづらくなるのです。
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PS.ボールをたくさん打ってもスイングは変わりません。ボールの行方や自分のフィーリングが邪魔をするからです。悪い癖を直したい、本気で正しいスイングを会得したいと思うならば‥‥身体の動きをチェックしやすい方法で練習しましょう。マーク金井はゴルフの竪琴を使っているのは、これが一番身体の動き、そして正しいハンドアクションを会得できるからです~。
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