マーク金井blog

2013年06月13日今どきの3Wの理想的なロフト角とは‥‥

ズバリこれですっ!!!!

ロフト17度~

ロフト17度~

17度でヘッドの大きさは3Wと同じ~

17度でヘッドの大きさは3Wと同じ~

テーラーメイドの初代ロケットボールズの3HL。
なぜか日本では未発売モデルの3Wで、HLとはhigh launch(ハイローンチ)の略で、高い打ち出し確保ができるという意味。この3HLの場合、通常のロケットボールズの3Wよりもロフトが2度多く、ロフトは17度ついてます。3Wのヘッドのに4Wのロフトを着けたのが、この3HLの正体です。
では、なぜ浅い重心のFWはロフトが多い方がいいのか?
浅い重心はロフトが少ないとボールが上がりづらいからです。ドライバーに限らず浅重心のFWは低重心にもなっています。このため吹き上がりを抑えることができる反面、スピン不足でボールが上がりづらい特性があります。浅重心の3Wでボールを浮かせるためにはヘッドスピードは最低でも45m/s以上は必要でしょう。テーラー契約の女子プロ達もそれが分かっているから、ヘッドスピードが遅めの選手はロケットボールズのFWを使いません。先週のヨネックスで優勝した表純子を筆頭に、諸見里しのぶ辻村明須香らはグローレの3Wを使っています。
15度と17度。

左が15度、右が17度

左が15度、右が17度

たかがロフト2度と思うかもしれませんが、打ち比べると全然違います。マーク金井のヘッドスピードは46m/sですが、地面から打った場合、キャリーが5~10ヤード異なります。ティアップして打つならば15度の方が飛びますが、地べたのボールを打つとなると17度の方が飛びます。

加えて、視覚効果も見逃せません。15度と17度を比べると、17度の方がフェースがしっかり見えます。ボールが上がってくれるという安心感があるためにスイングに余計な細工が入るのも防げます。

 

すでにアナライズオリジナルシャフトW65にリシャフトしてますが、それにしても驚かされるのが純正シャフトの硬さ設定。米国仕様とはいえ、Rシャフトで振動数が‥‥
273cpm
これはツアーADフジクラランバックスディアマナBシリーズといったアスリート向けのSシャフトと同じか、それ以上硬いぐらいの設定です。日本向けのRシャフトと比較すると、米国モデルのRは2段階以上硬いでしょう。ヘッドスピードが40m/sぐらいの人が、この純正シャフトの状態で使おうとしたら‥‥硬過ぎて手に負えないでしょう。硬さに負けて、スイングが悪くなる危険性もあります。

 

ドライバーはボールを上げやすくするために、表示ロフトよりもリアルロフト(実際のロフト)の方が1~3度ぐらい多いのが当たり前です。10.5度表示の場合、リアルロフトは12度前後が常識になりつつあります。ところが、FWにはこのロフトの上乗せが今のところありません。3Wは15度というのがキッチリ守られています。
そしてリシャフトしてみて分かったのが、ヘッドの個体差。今回リシャフトした3HLの場合、

リアルロフト   18.25度
フェースアングル +1.25度
となっていました。これをシャフトの装着方向を変えることで、

リアルロフト   17度
フェースアングル ±0度

リアルロフトは専用計測器で測ります~

リアルロフトは専用計測器で測ります~

に調整。カチャカチャ式でなくてもこれぐらいの調整はシャフトの装着方向を変えることで可能です。というか、クラブには個体差があるのが当たり前なので、イメージ通りの弾道を打つためにはシャフトのリアッセンブル(再組み立て)というのはかなりの確率で必要なんです。FWは何本か組合わせて使うクラブなだけに、リアルロフトとフェースアングルの数値はちゃんと計測して、ちゃんと揃える必要があります。

アナライズではリシャフト時にこれらの数値を計測~

アナライズではリシャフト時にこれらの数値を計測~

たかがロフト、されどロフト。
FWは飛距離を稼ぎたいクラブですが飛ばすには、自分にぴったり合ったロフトを使うことが必要不可欠。3Wでボールが上がりづらいと感じるならば、それはロフトが足りていないと思って間違いないでしょう。
(▼▼)b
PS.初代ロケットボールズの3HL、5本だけ入荷しました。すでに3本売れてしまい残り2本です。アナライズオリジナルシャフトW65付きで値段は1本3万9800円。ご興味ある方はyoyaku@analyze2005.comへメール下さい~。

 


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