マーク金井blog

2013年05月23日アンカリング(アンカーリング)・ストロークが禁止されても、やさしいパターは作れる!!

ついにグリップエンドを体にくっつけて打つ(固定式ストローク)、いわゆるアンカリング(アンカーリング)・ストロークではルールとして禁止する新規則14-1b(アンカリング(アンカーリング)・ストローク)が、2016年1月1日からすべてのレベルのゴルファーに対して適用されることが決定されました。

5月21日ゴルフルール制定団体であるR&A(英ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ)USGA(米国ゴルフ協会)がつい先程同時に発表したからです。これにより、多くのツアープロが愛用した長尺パター、中尺パターというのが事実上、使用できなくなりました。全英オープンを制したE・エルス、そして今年のマスターズを制したアダム・スコットもアンカリング(アンカーリング)・ストロークでしたので、二人ともそろそろパターチェンジ、打ち方のチェンジが必要に迫られています。(アンカリング(アンカーリング)・ストロークをしなければ、中尺、長尺パターもルール適合です)

2013年RBCヘリテージのアーニー・エルス

2013年RBCヘリテージのアーニー・エルス GDOより転載 GDOフォトギャラリーはこちらから

アンカリング(アンカーリング)・ストロークの是非については、いろんな議論が交わされることが予想されますが、クラブアナリストの立場から言うと、中尺、長尺パターの特徴はクラブが長いだけでなk、クラブ重量が重いことです。普通のパターに比べると、長尺パターの多くはヘッド、シャフト、そしてグリップが重くなっています。これによりパター全体の慣性モーメントが増大してパターが動きづらくなりますが、反面、動き出せば慣性の力で動きが安定します。インパクトでパンチを入れたりできません。結果、ゆったりストロークしやくなって(インパクトで手先が余計な動きをしづらくなる分だけ)、高速グリーンでも距離感、方向性を安定させやすくなります。

パターの人気ブランド、オデッセイではすでにアンカリング(アンカーリング)・ストロークが禁止されることを予想してたかのようなパター、アームロックパターとして、
メタルXの#7ダートが市販されて言います。これは41インチと中尺の長さですが、シャフトを左にオフセット(傾ける)ことで、ハンドファーストに構えやすく作られ、パターのグリップ部分をアーム(左腕)に固定することで、振り子のストロークをしやすく作られています。またロンググリップを装着することでグリップ重量も重くなっています。

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限定生産にしたのは、キャロウェイも保険を掛けたかったからでしょう(笑)アームロックパターはまだまだユーザーの間では定着してないし、浸透していないからです。

現在、マーク金井はパターを開発してますが(6月下旬発売予定)、その時にこだわったのがパターの総重量。長さは34インチと普通の長さですが、ヘッド、シャフト、グリップとも重くなっています。ヘッドは350g近く、そしてグリップは133g。普通のパター用グリップに比べると2倍以上の重さです。ここまで重くしたのは、ヘッドに対してグリップ側を重くすることで、バランスを出さないでクラブ全体の慣性モーメントを上げたかったからです。パターを上手く打つコツは色々とありますが、手元側の重量が重くなるようにチューニングすると、クラブ全体の慣性モーメントがアップします。結果、ヘッドだけでなくパター全体を動かすストロークがしやすくなって、距離感や方向性を良くする効果が期待できます。

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市販されているパターのグリップの重量は60g前後

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マーク金井が開発した、通常の長さのパター用ロンググリップは133g

普通の長さのパター(34インチ)でも、グリップ側を重くすれば中尺や長尺パターを使うのと同じメリットがあるのです。
では、なぜグリップ側が重くなると振りやすくなるのか?
これは実際に体験してもらうのが一番確実な方法です。パターとウエッジを用意したら、ヘッドが互い違いになるようにしてクラブを握ります。これで準備が完了、後はボールがカップインするイメージを描きながらパットを打ってみて下さい。ヘッド側に対してグリップ側が重くなれば、ヘッドだけでなくパター全体の重さを感じ取れます。これが感じ取れれば、ストローク中に変なパンチが入ったり、インパクトで緩んで引っかけたり、押し出したりするミスを確実に減らせます。

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パターのグリップ側重量を重くするのには2つはあります。ひとつは、100g以上の重いグリップを装着。もうひとつはグリップエンドに穴を空け、その穴が空いた部分にパター用のシャフトスタビライザーを装着することです。パター用スタビは重さが色々あって、20~110gぐらいの幅で自由に選べます。シャフトスタビライザーならば、今までと同じグリップで手元側(グリップ側)の重量を50g以上楽に増やせるのです。

パッティングでアンカリング(アンカーリング)・ストロークがダメになった今、ツアープロの中には手元側の重量を何らかの方法で増やしていくでしょう。これは自然の成り行きで、手元側の重量を増やすことで、インパクトゾーンで手元をスムーズに動かせるようになるからです。
アナライズでは、パターでは手元側の重量を増やすことが欠かせないことだと感じており、重さを出すためにパター用のシャフトスタビライザ-とロンググリップ(133g)の発売に踏み切りました(パター用グリップは6月上旬発売予定)。手前味噌ですが、短い距離でパットを押し出したり、引っかけのミスに悩んでいる人にはどちらも効果てきめん。ぜひ一度試してみて下さい~。

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PS.パター用シャフトスタビライザーは、こんな感じで装着します~。

専用カッターでグリップエンドに穴を開けます

専用カッターでグリップエンドに穴を開けます

その穴にパター用シャフトスタビライザーを入れます

その穴にパター用シャフトスタビライザーを入れます

 

ドンドン入れます

ドンドン入れます

入りきったら、専用の六角レンチで固定用のビスを回せば出来上がり

入りきったら、専用の六角レンチで固定用のビスを回せば出来上がり


カテゴリー パター、パター練習法

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