マスターズも終わり、いよいよゴルフシーズンたけなわです。ボクも今日は米軍施設の多摩ヒルズでラウンド。明日は千葉市民で早朝ハーフです。どちらもラウンドの目的はクラブとシャフトの試打。アナライズでは現在、サンドウエッジを2モデル。ドライバー用シャフトW55を2モデル、そして80g台のアイアン用カーボンシャフトを開発中。これらをテストすると同時に、マーク金井が衝動買いしたピンのG25ドライバー、コブラのampセルのFWとユーティリティを試打します。今日はキャディバッグの中にクラブが16本ぐらい入っているでしょう~(笑)
さて、アナライズのウエッジと言えば、ワイドソール&ハイバンスのMSウエッジとリンクスのSSウエッジ。どちらも超シャローフェースなデザインを採用し、パッと見ただけで、「やさしい」「簡単」「ミスに強そう」ということがイメージできるウエッジを作りました。もちろん、打てば違いは一目瞭然。ワイドソールなウエッジは他にもありますが、これでハイバンスになっているモデルはほとんどありません。ワイドソールでハイバンスにするとアドレスした時にリーディングエッジが浮いてしまい、そしてヘッドを硬い地面に置くとクルッとフェースが閉じる方向に回転するからです。
何故、アドレスしづらいウエッジを作ったかと言うと、とにかくダフりに強いウエッジを作りたかったからです。ワイドソール&ハイバンスにするとハーフトップする怖さがありますが、反面、ハーフトップしやすいウエッジはダフって打ってもヘッドが地面に潜らず、ソールが滑ります。結果、ミスがミスにならない。アプローチでザックリを防止する、バンカーからザックリを防止するということに特化したウエッジを作りたくて、作ったわけです。
そんなマーク金井が今、今取り組んでいるのがオーソドックスな形状のウエッジ。現在、56度を試作テスト中ですが、試作のセカンドバージョンが昨日上がってきました。
見た目は、オーソドックスなティアドロップ形状。ネックもストレートに近く、いわゆる出っ歯系ウエッジ。MSやSSウエッジを否定するかのようなデザインですが、実は設計コンセプトはMSやSSと同じなのです。見た目はオーソドックスな形状ですが、ソールをじっくりとご覧になって下さい。
ソール幅は広めですし、なによりも抜けを意識してソールが面取りされていません。ヒール側のバンスも「これでもか」ってぐらい張り出しています。今流行の多面ソールのウエッジに比べると、実効ソール面積は2倍ぐらいあるでしょう。そうです、MSやSSは使いたいけれど、どうも形状がなじめないんだよねっ。そういうゴルファーに向けて、とにかくダフり、ザックリのミスに強いウエッジを作っているわけです。ちなみに、形状的はマーク金井が一番好きなキャロウェイの初代Xウエッジがモチーフになっています。具体的に言うと、ボーケイやクリーブランドに比べると、輪郭の丸み感を押え、ややボックス形状になっています。そしてリーディングエッジの丸み感も控えめ。ソールを開いて使うこともできますが、スクエアに構えた時にラインが出やすい形状になっています。
もうひとつのこだわりがリーディングエッジの浮き具合。大手メーカーのウエッジの多くは、ゴルフショップの硬い地面に置いた時、リーディングエッジが浮かないようにデザインされています。リーディングエッジが浮くと、多くのゴルファーから「構えづらい」と毛嫌いされるリスクを回避したいからです。しかし、マーク金井そんなことを一切考えません。このオーソドックスな形状のウエッジも硬い地面にヘッドを置くと、MSやSSウエッジ同様、リーディングエッジがガッツリ浮きます。
ウエッジを使うシチュエーションは芝の上や砂じゃないですか。実際のシチュエーションではリーディングエッジが浮くぐらいの方がソールが滑りやすいし、ザックリ、ダフりを確実に軽減できるからです。
ボクの考え方が本当に正しいのかどうかは、コースで使ってみればすぐに分かります。様々な芝、様々な砂でとことんテストし、自分が納得できた時点で市販化します。クラブを設計する人間が実際にテストする。極めて合理的なアプローチですが、最近のクラブメーカーでこれをちゃんとやっている所は非常に少ないでしょう。アナライズは非常に小さい会社ですが、設計者とテスターが同一人物でできる数少ないメーカーです。試打の結果については、このブログでもじっくり公開していきたいと思います。
んじゃ(▼▼)b
ワイドソール&ハイバンスの【アナライズ MSウェッジ】はこちらへ。