マーク金井blog

2013年03月29日パターの打感はどこで決まるのか?

一昨年の秋にSSウエッジを設計&発売し、昨年秋にはSSウエッジの流れを汲んだSSアイアンを設計&発売。どちらも、クラブメーカーのリンクスさんからの発売で1本9800円。アンダー1万円にこだわったのは、ベテランゴルファーには衝動買いしやすい価格設定、初心者には買いやすい価格で提供したかったからです。どちらもヘッド素材はステンレスですが、ライ角、ロフト角が調整可能。リーズナブルなクラブだからと言って、ライ・ロフト調整が出来ない融通の利かないクラブは作りたくなかったからです。

そんなマーク金井が、今、クラブ設計の最終段階の入っているのが3パットを確実に減らせるパターバンカー専用サンドウエッジ。どちらもリンクスから5月頃発売を予定しています。価格は予定ですが、バンカー専用SWが9800円、パターが14800円ぐらいを考えています。

パター、SWとも設計で一番こだわったのは、これまでボクが設計してきたクラブ同様、ミスを軽減させるだけでなく、スイングに好影響が出るクラブを作ること。パターにおいては3パットを減らすというのがミッション。それをなしえるために考えたのが、2メートル以内のショートパットを正しく打てるパターを作ること。そしてアマチュアに多い、インパクトで手首をこねて打つのを解消できるパターを作ることを考えました。そのノウハウについてはこれから追々説明していきますが、今日は試作のパターヘッドが3つ届きました。

何をチェックするかというとフェースに入ったミーリング、フェースに刻まれるミーリングの深さをどれぐらいのピッチに仕上げるのかを決めることです。
パターの場合、フェース面に樹脂などを埋め込むと打感はソフトになります。鉄よりも軟らかい素材をフェース面に採用すると、インパクトの感触がソフトになるからです。ただし、フェース面に樹脂などを埋め込むとボールの転がりづらくなったり、インパクトの感触が希薄になる場合が少なからずあります。

写真 (41)

そして打感をソフトにするもうひとつの方法、それはフェース面にミーリング跡をわざと残すこと。樹脂フェースを採用しなくても、フェース面をミーリング仕上げにすると、打感はソフトになってきます。スコッティ・キャメロンのパターは打感がソフトなことで定評がありますが、それをなしえているものフェース面がミーリング仕上げになっているからに他なりません。

では、なぜフェース面にミーリング処理を施すと、打感はソフトになるのか?

諸説色々とありますが、深いミーリング処理を施すとインパクト時にボールが潰れやすくなってきます。その結果としてインパクト時に、ボールとフェース面の接着面積が減り、その結果として打感はソフトになってくるのです。

ゴールドファクトリーさんのHPには、ミーリングが及ぼす影響について、こう書いてあります。

「目の粗さは深いほどボールが潰れてくっつく時間が長くなるので、フェースの向きよりも振った方向に飛び出しやすくなり、細かいほどボールが潰れづらく、球離れが早くなるので、振った方向よりもフェースの向いている方向に飛び出しやすくなります」。
「打った時の感触ですが、粗目の場合はボールが潰れるのでボールが柔らかく感じます。細目になるほどボールが潰れづらく、力の伝道率が高くなるので、パターが柔らかく感じます」(ゴールドファクトリーHPから引用

それが本当かどうか確かめるために、ミーリングの深さが異なる3つのパターヘッドをリンクスさんに作ってもらいました。0.1mm、0.15mm、そして0.2mmです。たかが0.05ミリの違うと思うかも知れませんが、実際に手で触ってみると全然違います。指の腹の部分でフェース面を擦ってみると深くなるほど指の腹が引っかかってきました。

写真 (42)

 

ボクが採用したいミーリングの深さはほぼ決まっていますが、ゴルファーとしては実際に打ち比べてテストしてみたい。明日か明後日、ミーリングの深さが転がりに及ぼす影響をじっくりとテストしてみたいと思います。
んじゃ(▼▼)b

 


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