大手のゴルフクラブメーカーからスポット的にリリースされる度に、それこそスポット的に話題となるのが「ミニドライバー」である。ヘッド体積460ccが標準的になっている現代において、確かに300cc前後のドライバーは「ミニ」である。大きいヘッドに今ひとつ馴染めない人のために生み出されたオルタナティブなヘッドの小さいドライバー。それが一般的に語られている「ミニドライバー」の存在理由である。
でも、常日頃小さいヘッドでゴルフをしている筆者からすると、この「ミニ」という言葉が非常にひっかかる。それはなぜか? 「ミニ」ヘッドが使用理由ではないからだ。
ヘッドの小さいドライバーだから使っているのではなくて、43.5インチ程度の「長さ」でドライバーを使いたい!というのが、第一の目的。ヘッドの大きさはその希望の長さで組んで構えた時に、460ccでは大きく(短く)見え過ぎる。ならば適正な見え方のサイズは? と探っていった結果、300cc前後(愛用クラブは230cc)に落ち着いたという感じなのである。決して「ミニ」にしたかったからではないのだ。
マーク金井も「ヤングタイマー」シリーズで、様々な過去ドライバーをお勧めしているがその多くはフルサイズではない。400cc前後のヘッド体積のモデルである。では、マーク金井は「ミニ」ヘッドを使いたいのか? そうでないことはアナライズブログの読者ならお分かりだろう。マーク金井の場合も、まずは「短尺」仕様で組むことを前提にしている。「43インチ程度で使うならば、このヘッドが使い勝手がいいですよ」と言っているのである。
「ミニ」が主目的ならば、大手メーカーもシャフトを短くしたりしない(テーラーメイドで43.5/43.75インチ設定)。「ミニ」という名称の中には、「ショート(短尺化)」の意味合いも多分に含まれているとは思う。
個人的には、であるが「ミニ」ドライバーという呼び方をやめて、「ショートドライバー」と呼ぶことを提案したい(笑) 「ミニ」だから打ちやすいのではなく、「ショート」だから打ちやすく、他の「短い」番手とのつながりもよくなる。そんなふうにイメージした方がスポット的ではなく、長く使う人が増えるのではないかと思う。
(書き手/高梨祥明)
マーク金井のYouTube「買わずにいられない!BRNR MINI COPPERドライバー」編も、ぜひご覧ください。