マーク金井blog

2023年10月10日ゴルフの上達に欠かせない「道具」の話 第27回「選択肢とは何かを考える」

 

「選択肢が増えるほど選べなくなる(Jam study/決定回避の法則)」というのは、我が身に照らしても「心理だなぁ」と認めざるを得ない。しかし、ゴルフクラブに関してもそうかと言えば、答えは「No」である。たくさんの新製品を前にしても、コレかな? それともアレかな?と迷うことが少ない。コレじゃない、アレでもないとすぐに取捨選択をすることができるのだ。

 

 

 

それはなぜか?

 

 

 

自分が欲しいゴルフクラブのイメージがはっきりしているからである。

 

 

 

例えば、ドライバーの場合は「最大飛距離」ではなく、フェアウェイの幅に打っていける「正確性」が欲しい。そうなると、驚くほど飛距離が出る!というドライバーほど、自分の選択肢からは除外される。なぜならば、キャリーが伸びれば伸びるほどインパクトでの打ち出し方向の管理がシビアになるからだ。

 

 

 

例えばまったく同じ角度で右に打ち出したとしても150ヤード、200ヤード、250ヤード、300ヤードと距離が出る毎に、目標からのズレ幅は大きくなる。飛ぶクラブほど常にスクエアインパクトできる技量が求められる。そういう感覚を持っているのである。現在発売されているドライバーはすべて「飛距離」を伸ばすために開発されたもの、として考えると、フェアウェイの幅に打っていける「正確性」が欲しいと望んでいる私自身にとっては、今一つ選択肢に乏しいと感じられる状況。それが冒頭、たくさんの新製品を前にしても、コレかな? それともアレかな?と迷うことが少ないと書いた理由である。

 

 

 

「選択」とは、選んだ結果が違ってくるからこそできるものである。

 

 

 

今のドライバーはどれを使っても同じようによく飛ぶ。平均して高レベルになっているから、たくさんあるほど一本に絞るのが難しいのではないだろうか? よく飛ぶドライバーが欲しい多くの人にとっては、より取り見取り過ぎて逆に大変な時代であるといえよう。逆に、最大飛距離じゃないんですよ、僕が欲しいのは!と思っている人にとっては、いまいち最新に興味を持ちにくい時代といえる。選択肢がないからこそ「ちょっと前のドライバーの方が狙い打ちはしやすかったよな……」と、自ら選択肢を現在+過去へと広げていくことになるわけだ。

 

 

 

マーク金井がオルタナゴルフで提案している、“ヤングタイマー”モデルや短尺スチールドライバーがまさにそれだ。

 

 

 

誤解のないように書いておくと、古いのが良くて、今のドライバーがダメだと言っているわけではない。最大飛距離が欲しいならば、最新ドライバーの中でから選んだ方がいいのは明白。でも最大飛距離狙いではないのなら、過去にも使いやすいモデルはあるよね、と言っているだけなのである。

 

 

 

どのラーメン屋がおいしいだろう?と悩むのも「選択」。今日はラーメンにしようか、和食にしようかと悩むのも「選択」である。今のゴルフクラブ開発、とくにドライバーはどちらかといえば、うまいラーメン屋を探す「選択」。和食派には選びようのない感じといえば、わかっていただけるだろうか。
(書き手/高梨祥明)

 

 

マーク金井のYoutubeチャンネル「オルタナゴルフ」では、なぜあえて古いモデルを選択肢としているのか? その理由にこそ興味を持っていただきたいと思います。まずは「素人のゴルフ ドライバーは飛ばなくていい」からご覧いただければ幸いです。

 


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