2003年発売!マーク金井現在も愛用中
ひょんな事からゴルフ未経験者(正確には練習場に一度行ったことがあるので、ほぼ未経験者)にスイングの手ほどきをすることになりました。手ほどきを受けるのは社会人2年目の若者で、球技の経験はほとんどありません。
神田のスタジオにはクラブ、そして練習器具のたぐいはこれでもかってありますが、まず最初に手にしてもらったのはスナッグゴルフのローラーです。ローラーはパターと同じ形状で、ボールを転がすために作られたクラブです。
未経験者、初心者にパターから始めてもうらうのにはもちろん理由があります。ゴルフという競技を行う上で、どんなスキル(技術)が必要なのかを知ってもらうには、ドライバーやアイアンよりもパターの方が分りやすいし、実際に試せるからです。
では、初心者がパターから練習することにはどんなメリットがあるのか?
ひとつめの理由は、パターだと空振りするリスクが少ないことです。パターで数メートルの距離を転がすのに大きなスイングは必要ありません。振り幅が小さいので、初心者でもボールを捕らえる不安が少ないです。
ふたつめの理由は、パターだとすくい上げるようなスイングになりません。ボールを転がすのが目的であることを知っていれば、初心者でもヘッドをしゃくり上げるような動きにはならないです。箒で掃くようにとアドバイスするだけで、ヘッドを地面に足して低く長く動かしますし、それがそつなくできればボールを上手く転がせるようにもなってきます。
そして3つめの理由は、パターなら初心者でも任意の距離を打つ感覚を養うことができるからです。
説明するまでもありませんが、パターは10メートルを打った直後に50センチを打ちます。1.5メートルの距離を合わせたり、1.7メートルの距離を合わせたりするスキル(技術)がもとられるクラブです。
ゴルフはボールを遠くに飛ばすことが大事ですが、それ以上に大事なのは距離をコントロールするスキル(技術)なのです。パッティングは他のどのクラブよりも任意の距離を打ち分けることが求められることを考えると、ゴルフを始めたたての頃に、「ゴルフとは目一杯ボールを飛ばす」のではなく、「任意の距離を正しく打ち分ける」ことであることを知っておいた方が、その後のスイング作りに有利に働くと思っています。
パターの練習で距離調節の大事さ(難しさ)を知り、それを土台にして次はアプローチに取り組んでいく。初心者はカップから遠い場所で使うクラブよりも、カップから近い場所で使うクラブから練習した方が、力んだり、変な癖がつきづらいです。そして何より、ゴルフで一番大事なことを学ぶことができるので、コースに出た時に今まで練習してきたことが役立つことを実感できます。
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