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2021年12月10日ゴルフ界の不都合な現実  国内メーカーはバンス角が大きいアイアンを作りたくても作れない、、、

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パターの距離感が合わない方必見


 

今年も一番プレー回数が多かったのは赤羽ゴルフ倶楽部。薄暮(ときどき早朝)で9ホールプレーをしていますが、この時期は日照時間が短いので最終ホールを迎える前に日没になってしまうことも度々あります。

 

この1年を振り返ると、これまでのゴルフ人生の中でもっともプレー回数が多いのではないかと思っていますが、プレーの回数が多くなるほどに実感しているのが「芝の上」でやってみないと分らないことがたくさんあるということ。

 

 

 

クラブやシャフトをテストするために神田にゴルフ専用スタジオを作りましたが、スタジオの中だけではチェックしきれないことがあります。当たり前と言ってしまえばそれまでですが、ゴルフクラブは芝の上で打つために作られた道具だからです。

 

 

今どきの人工芝はかなり高性能ですが、実際の芝とは違います。特に違いを感じるのがダフった時のヘッドの挙動です。人工芝だと芝の中にヘッドが潜らないので、ダフり気味にヘッドが入っても、ソールの形状に関係なくソールが滑ってくれます。対して、天然芝の場合は、ダフり気味にヘッドが入った時、ソールの形状によってソールの滑り具合というのはガラッと変わります。

 

 

 

このため、アイアン、ウエッジに関しては、練習場(人工芝)で打ちやすいクラブというのは、コース(天然芝)で打ちやすいクラブになるとは限らないのです。

 

 

具体的に言うと、人工芝で打つ場合、ダフり気味に打った時はバンス角が小さい方が、ソールが跳ねすぎないので打ちやすく感じ、なおかつ引っかけのミスが出づらくなります。対して、バンス角が大きいアイアンは人工芝で打つとソールが跳ねすぎてしまったり、引っかけのミスが出やすくなります。

 

 

アイアンはソールが跳ねすぎたり、引っかけのミスが出てしまうと、多くのアマチュアゴルファーは「打ちづらく」感じたり、「方向性が悪い」とジャッジします。別言すれば、人工芝で打つ時はバンス角をできるだけ小さく設計した方が、多くのアマチュアから「打ちやすい」「方向性が良い」と評価されるのです。

 

 

 

今どきはクラブを試打してから購入するのが当たり前になりつつありますが、アイアン、ウエッジを試打する場合、その多くは練習場(人工芝)です。このため、バンス角が大きいアイアンは、アマチュアゴルファーから高い評価を受けづらくなります。それを考慮しているのだと思われますが、国内メーカーのアイアンの多くは、米国メーカーのアイアンに比べると、バンス角が非常に小さいです。

 

 

例えば、7番アイアンで比較すると、、、

 

ピンi210アイアンのバンス角は9度
ゼクシオ12アイアンのバンス角は2度

 

 

 

国内クラブメーカーはバンス角が少ない理由をおおやけにはアナウンスしてませんが、次の3つの理由が考えられます。

 

 

  • 練習場の人工マット(人工芝)での打ちやすさ
  • ゴルフショップの硬い地面に置いた時のクラブの座り
  • ストロングロフト

 

 

練習場の人工マットで打つ場合、大抵はマットの下はコンクリート。このため、バンスが強いアイアンで打つとソールが跳ねすぎてハーフトップが出やすくなります。人工マットはバンスが無くてもソールが滑るので、バンスが少ない方がハーフトップしづらい分だけ打ちやすいのです。また、バンス角が小さい方がダフった時、フェースが返りづらい分だけ引っかけのミスが出づらくなります。

 

 

対して、芝の上から打つ時は、バンス角が多いアイアンの方がミスの許容範囲が広がり、ミスしても飛距離の落ち込みが減ります。バンス角が大きい方がソールが滑ってくれるからです。

 

 

 

練習場で打ちやすいクラブとコース(芝の上)で打ちやすいクラブとは違います。ここをちゃんと理解しているから、国内メーカーはバンス角が大きいアイアンを作りたくても作れないのでしょう。

 

 

 

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カテゴリー クラブセッティング, ゴルフの不都合な現実

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