マーク金井blog

2018年04月19日超私的な提案 ダウンスイングで左腕をタイミング良く回旋させるコツとは!?

今週の国内男子ツアー「パナソニックオープン ゴルフチャンピンオンシップ」の開催コースは茨木カンツリー俱楽部西コース(大阪府)。大阪万博が開催されたすぐ隣に位置する老舗名門コースです。コースは36ホールあるので、練習場は使っていない東コースを使い、プレスルームは普段練習場になっている場所に位置しています。マーク金井は、プロアマが開催された火曜の午後、そして指定練習日の水曜日の午前中、サクッと練習場で選手をウオッチングしてきました。

 

残念ながら米ツアーで優勝した小平プロの姿を茨木の練習場では見ることができませんでした。連戦の疲れで今週の試合は欠場。世界基準の持ち主、小平プロのスイングをじっくり観察するのは来週以降になりました。

 

さて、前回のブログでも書きましたが、小平選手はショットメーカーとして定評があり、昨年からドライバーの飛距離も伸びてきてます。昨年の日本シリーズで彼のスイングをじっくり観察したのですが、その時にまず気づいたのがフットがワーク(仕事)していること。フットワークとも言いますが、ダウンスイング後半からインパクトにかけてジャンプアップしています。それも右足よりも左足の方が蹴り上げが大きく、ババ・ワトソンのように左足(ワトソンは左打ちなので右足)の方が踵の浮き上がりが大きくなっています。

 

スイングに関しては、クラブの軌道が世界基準である「オンプレーン」感が非常にあります。ダウンスイング前半のシャフトの角度は約45度。そしてダウンスイング後半のシャフトの角度も約45度。オンプレーンなスイングというと、ヘッドがプレーン上を通過しているかどうかに目が奪われがちですが、実は、もっと大事なことはシャフトの角度。ダウンスイング前半と後半でシャフトの角度ができるだけ変らない(同じ角度を維持)のが、本当のオンプレーンなスイングで世界基準のスイングです。小平プロのダウンスイングを観察すると、それは見事なぐらいシャフトの角度が変っていません。

 

そして、インパクトで手元が低い位置をキープしています。インパクト時の手元の低さに関して言えば、小平プロは世界的に見てもトップクラスです。

 

 

では、どんな風にスイングすれば、小平プロのようにオンプレーンな感じでクラブを振り下ろせるのか? インパクトで手元を低い位置に収めることができるのか?

 

ヒントは水平振りにあります。

 

水平振りでアドレスの位置にヘッドが戻るようなスイングをすれば、オンプレーンにクラブが動いてますし、ダウンスイングでシャフトの角度も変りません(水平振りでシャフトの角度が変ったら、構えた位置にヘッドが戻りづらくなります)。

 

 

そして、水平振りを正しく行なうためには、左腕の回旋(回転)が求められます。水平振りは普段のスイングよりも、左腕の回旋(回転)が強調されます。テークバックで左腕を時計回りに回旋(ねじり)、ダウンスイングからフォローにかけては左腕を反時計回りに回旋(ねじり戻し)することが求められます。

 

 

この左腕の回旋がタイミング良く発生すると、クラブヘッドもシャフトも地面と水平の状態をキープし、クラブヘッドが円運動となります。誤解を恐れずに言えば、水平振りの場合、左腕の回旋がまったくなければ(特にダウンスイングで)、ダウン後半からインパクトにかけて左手が浮いて、ヘッドが下がった状態、いわゆるアンダー星人のスイングになってしまいます。水平振りでアンダー星人から脱却するためには、左腕の回旋(左腕を反時計回りにねじる動作)が必要不可欠です。

 

アンダー星人のインパクトの直前

 

そして、もうひとつのポイントが左右の手の軌道が違うことを理解すること。ダウンスイング途中からインパクトにかけて、左手は体に引きつけるように動かし(グリップエンドがへそを向くように)、右手はボールの方向に振り出していくのです。この動作は、ボートを漕ぐのと似ています。左手を自分の方向に引きつけ、その反動でヘッドをボールの方向に振り出していくのです。左腕の回旋とこの左手の引きつけがタイミング良く発生させられると、水平振りでシャフトもヘッドも地面と水平状態をキープし、かつインパクトで左手が浮きづらくなるのです。

 

 

まずは水平振りでシャフトとヘッドを水平に動かす感覚を養って下さい。そして、水平振りでオンプレーンで正しい軌道を描けるようになれば、そこから徐々に上半身を前傾させ、クラブを斜めに振るようにしていくのです。クラブを斜めに振る時も、左腕の回旋(ねじり戻し)と、左手の引きつけによってクラブをボール方向に振り出すことを強く意識して下さい。

 

 

水平振りをした時、クラブは実にシンプルに動きますが、腕がシンプルに動いただけではクラブはシンプルに動いてくれません。腕が複雑な動きをすることでクラブがシンプルに動くのです。ここを勘違いしたままでは、たくさん素振りしても、たくさんボールを打っても、オンプレーンな小平プロのスイングに近づくことは到底できないのです~。

 

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