マーク金井blog

2017年04月17日超私的な考察、なぜ曲げたくない時ほど、ボールの曲がり幅が大きくなるのか!?

 

国内女子ツアーに続き、国内男子ツアーも開幕しました。JGTOツアー初戦、「東建ホームメイトカップ」は、2打リードの単独首位から出た中国の梁津萬(リャン・ウェンチョン)選手が、最終日も/中国)が5バーディ、2ボギーの「68」とスコアを伸ばし、通算16アンダーで優勝。これで国内男子ツアー通算2勝目を飾りました。梁津萬選手はこの試合に出る前までは世界ランク371位だったので、この勝利で一気に世界ランクが上がってくるでしょう。

最高気温が20度を超えてくると一気にゴルフ熱が高まり、そして半ズボンでプレーしたくなるとゴルフにいく機会が一気に増えてきます。もちろん丸一日かけたゴルフではなく、都内河川敷の赤羽GCの薄暮ハーフにせっせと通います。赤羽GCは距離は長くありませんが、左右のミスに関してはシビアなのでスコアメイクするためには、ティショットの精度が求められます。

 

普段、赤羽はインコースでプレーすることが多いのですが、インは左サイドにハザードがあるホールが続きます。12番、13番、そして14番、18番は左サイドがOB。他のホールも左に曲げるとクリークが構えているので、引っかけやチーピン、左のミスが出やすい人には、ティショットが打ちづらいホールばかりです。

 

さて、この左が危険なホール。フッカーにとっては苦手意識が強く働きますし、苦手意識が働くほどに「魅入られたように左に大きく曲がってしまう」ことが多々あります。マーク金井もインパクトセミナーを開催するまでは、ここ一番で左を避けようとした時ほど、チーピンを打ってしまうことが度々ありました。でもインパクトセミナーを開催するようになってから、Dプレーン、そしてスピン軸についてレクチャーするようになってからは、赤羽の左が危険なホールでも左に大きく曲がるミス、チーピン打ってしまうことは劇的に減り、ティショットでスコア浪費することがなくなりました。

 

 

 では、インパクトセミナーでは何をレクチャーしているのか?

 

 

ゴルフボールが左右に曲がってしまう要素について具体的に説明しています。ボールが左右に傾くのはスピン軸が左右に傾くからですが、スピン軸が傾く要因は主に、、、

 

・インパクト時のフェース向き
・インパクトゾーンでのヘッド軌道
・打点位置(ボールが当たる位置)

 

打ち方に関係なく、ヘッド軌道に対してフェースがクローズ(左を向いた状態)になっているとスピン軸は左に傾き、ボールにはフック回転がかかります。そして、このスピン軸が左に傾く度合いが強くなった時にボールには強いフック回転がかかり、引っかけやチーピンを打つことになるのです。

 

 では、なぜ左が危険なホールになるとスピン軸が左に大きく傾くのか?

 

フック系が持ち球のゴルファー(プロも含めて)のほとんどは、左が危険なホールになるほど、左にボールを飛ばしたくない分だけ、普段よりもボールを右に打ち出したくなります。実は、これがスピン軸を左に傾ける最大の要因であり、ここ一番で引っかけやチーピンを打つ要因になっているのです。具体的に言うと、左が危険なホールになるほどヘッドの軌道が普段よりもインサイド・アウトになるから、引っかけやチーピンを打つべくしてうっているのです。

 

例えば、ドローが持ち球の人の場合、ナイスショット時では

 

ヘッド軌道は3度インサイド・アウト
フェース向きは2度オープン

 

これだとヘッド軌道に対して1度だけフェース向きはクローズ。1度だけクローズなのでスピン軸は左に少し傾くだけです。対して、引っかけやチーピンを打っている時は、

 

 

ヘッド軌道は8度インサイド・アウト
フェース向きは2度オープン

 

左を避けてインサイド・アウトの度合いを強めてしまうと、ヘッド軌道に対して6度もフェース向きはクローズ。6度もクローズになってしまえばスピン軸は大きく左に傾き、その結果、自分ではミスを避けるようにスイングしているにもかかわらず、思いとは裏腹にボールは左に大きく曲がってしまうのです。また、左を避ける意識が強くなるほど、チーピンが連発しがちですが、これもヘッド軌道が極端にインサイド・アウトになってしまうからです。

 

ゴルフは左のミスを避けたくなるほどヘッド軌道はインサイド・アウトが強くなりやすく、右をミスを避けたくなるほどヘッド軌道はアウトサイド・インの度合いが強くなるのです。これはアマチュアだけでなく、プロでもそうなることが多々あります。

昨日の女子ツアー プレーオフのセカンドを池に入れた上田桃子も左を嫌がったゆえのミス・・届かなかったのではなく、左に飛びすぎたゆえの結果

熊本空港カントリークラブ 18番のレイアウト図

ゴルフは物理ですが、人間の危機回避行動はゴルフの物理に反することをやってしまうことが少なからずあるのです。ここ一番でボールが大きく曲がるのはメンタルが弱いからではありませんが、ゴルフの物理を勘違いしていることにあるのです~。

 

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カテゴリー 計測器、分析法, 超私的な考察

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