男子ツアーもいよいよ終盤戦に入ってきました。今週はHEIWA PGMチャンピオンシップ、そこから、VISA太平洋マスターズ、ダンロップフェニックス、カシオワールド、そして最終戦の日本シリーズへと続きます。賞金王争いも大詰めになってきましたし、シード権争いも熾烈になってきました。
ツアー選手にとってシード権があるのとないのとは大違いです。シード権があれば試合に優先的に出場できますが、シード落ちしてしまうとQT(クオリファイングトーナメント)でいい結果を出さないと翌年試合に出る機会が激減します。当たり前と言ってしまえばそれまでですが、ツアープロはスコアが悪ければ予選落ちして賞金を稼げないだけでなく、職場も失ってしまうのです。トーナメントプロには既得権益はありません。プロテストに合格しても、いいスコアを出し続けて結果を残さないと試合に出続けることはできないのです。
昨日もラウンド後にドライビングレンジでボールを打っている選手が数多くいました。アマチュアゴルファーはゴルフ前日やスタート前に練習する人が多いですが、ツアープロの場合は、スタート前よりもラウンド後にみっちりと練習しています。
加えて、ラウンド後に練習時間が長いのがパッティングです。トーナメント会場に行くと分りますが、ツアープロはラウンド後のパッティング練習に時間をかなり割いています。30分ぐらいは当たり前。1時間、2時間と練習するツアープロも少なくありません。「パット イズ マネー」という格言そのままに、パッティングがスコアを最終的に決めることを、プロ達は嫌と言うほど経験しているからです。
対して、アマチュアゴルファーはどうでしょう。
一生懸命練習しているゴルファーはたくさんいますが、プロと同じ時間配分で練習しているゴルファーはあまりいないと思います。練習場に頻繁に通うゴルファーの多くは、ラウンド前にボールをたくさん打つことはあっても、ラウンド直後にボールを打つことはありません。パットの練習にしても、スタート前の練習グリーンで入念にボールを転がす人は多いですが、ラウンド後に練習グリーンでパット練習をしている人はほとんどいません。ゴルフの練習を学校の勉強に例えるならば、、、
アマチュアの大半は予習ばかりで復習がほとんどありません。
対して、ツアープロは予習よりも復習に時間を費やしています。
プロゴルファーはゴルフが上手いからプロゴルファーになれているのですが、ツアープロであり続けるのには努力が不可欠です。彼らの練習を観ていると、これでもかってぐらい復習(ラウンド直後の練習)に時間を割いています。言い替えると、ゴルフは予習時間よりも復習時間を多くした方が、上手くなれるチャンスが広がるのです。
アマチュアゴルファーはプロと違って、ゴルフは遊びです。スコアが悪いからと言って収入が減るわけでもありませんし、職場を失うこともないでしょう。しかしながら、練習しても上手くならない、一生懸命練習してもスコアが良くならないと嘆く人を見ていると、復習に時間を割いている人、ラウンド後の練習グリーンでパッティング練習を入念にしていることはありません。上手くならない、スコアが良くならないと嘆いている人のほとんどは「マイペースな方法」で一生懸命練習」しています。
ゴルフに限りませんが、「努力が報われない」と嘆く人の多くは、努力のベクトル、努力の方法、努力するタイミングがズレているような気がします。練習の要領が悪いために、努力したことが「結果に結びつかない」のではないでしょうか。
上達に近道はありませんが、上達するための方法論はあると思います。ツアープロのスイングを真似ることは容易ではありませんが、ツアープロの練習スタイルをそっくりそのまま真似ることは、その気になればすぐに真似られるのです~。
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