国内男子ツアー「ANAオープン」は初日を終えてトップに立ったのは石川遼選手。9バーディーノーボギーという完璧なプレーで、同一大会2連覇に一歩近づきました。石川選手といえば、最近、アイアンシャフトがモーダスに変わっています。そして、練習では非常に軟らかいシャフトを使ってボールを打つ練習もしているそうです。9月2日のブログでも書きましたが、普段のクラブに戻した時も「シャフト軟らかい、シャフト軟らかい」とつぶやきながらボールを打っているそうです。
さて、このシャフトのしなり。
前回のブログでも書きましたが、硬いシャフトはしなりが少なく、軟らかいシャフトになるほどしなりが大きくなってきます。
では、なぜ石川選手は非常に軟らかいシャフトで練習するのか?
アナライズのシャフトセミナーでも、ムチのように非常に軟らかいシャフトが装着されたドライバー(テンポマスター)でスポンジボールを打ってもらいますが、ほとんどの受講者はその軟らかさに驚き、打つ前に、「ちゃんと当たる気がしない」「気持ち悪い」といいます。「こりゃ打ちやすい」と言われた受講者は今のところ、ひとりもいません。
ところが、ところが、、、、いざ実際にテンポマスターを打っていただくと、、、ほとんどの受講者がこれでもかってくらいナイスショットを打ちます。これまでのべ100名以上の受講者がムチのようにグニャグニャなシャフトで打ってもらいましたが、90名近くの人はナイスショット。ボールが真っ直ぐ飛びます。と言うか、普段使っているドライバーを打った時よりもミート率が高くなり、かつ真っ直ぐ飛びます。特に、スライスが持ち球の人の場合、グニャグニャなシャフトで打った時の方が、振り遅れない分だけ、スライスの度合いが減り、捕まった球を打ちます。打ち方はまったくレクチャーしないにもかかかわらず、、、、、
なぜに、グニャグニャなシャフトの方が上手く打てるのか?
答えは操作性の悪さにあります。非常に軟らかいシャフトだと操作性が悪いので、自分のタイミングでスイングさせてもらえません。シャフトがしなってしなり戻るタイミングに合わせてスイングすることになります。結果、自分が主役ではなく、シャフトが主役になります。実は、これがミート率が良くなることにつながっているのです。
シャフトがグニャグニャしなると、
ほとんどのゴルファーはシャフトのしなりに合わせてスイングします。結果、スイング中に力めません。スイング中に余計な動きもしづらくなります。ダウンスイングでクラブをインサイドから下ろしやすくなるので、アウトサイド・イン軌道のカット打ちになりづらくなります。スライサーの場合だと、シャフトが軟らかいほどにアウトサイド・インの度合いが減って、スライスしづらくなるのです。
ミート率に関しても、シャフトが非常に軟らかいとインパクトゾーンで手先が余計な動きをしません。ヘッドが戻ってくるのを待つために振りおくれづらくなり、構えた位置にヘッドが戻りやすく、それでミート率が高くなってくるのです。
プロ、アマチュアを問わず、自分のタイミングではなく、シャフトのタイミングに合わてスイングするために、芯で捕らえる確率が上がり、そして直進性が高いショットが打ちやすくなるのです。石川選手もそれが分っているから、非常に軟らかいシャフトを使って練習しているのだと思います。
自分の思い通りにシャフトを動かしたい人にとっては、軟らかいシャフトというのは自分の意思が伝わらない分だけ、扱いづらく感じます。硬いシャフトの方がしならないので自分の意思が伝わります。また、力んでスイングしたい人にとっても、硬いシャフトの方が力んでスイングできます。硬い方が振りやすい、硬い方がタイミングが取りやすいと感じる人も、軟らかいシャフトよりは硬いシャフトの方が振りやすいでしょう。
ただし、硬い方が振りやすくても、スイング軌道が不安定な人、ミート率が悪い人にとっては、硬いシャフトを選ぶのは得策ではありません。このタイプの人は硬いシャフトを使い続けている限り、自分の悪い癖を助長させることはあっても軽減することは極めて難しいからです。硬いシャフトが好きでもミート率が悪い人、力んで手打ちになりやすい人、アウトサイド・イン軌道を修正したいスライサーは、たとえ気持ち悪くても軟らかいシャフトを使った方が、スイングを改善しやすくなります。
対して、軟らかいシャフトはしなりが大きいので自分の意思が伝わりません。自分のタイミングでスイングもさせてくれません。その一方で、シャフトのしなりを感じながらスイングできるので、スイング軌道が安定しやすくなりますし、ダウンからインパクトにかけてはしなり戻りを待てるので、振り遅れづらくなります。力んだり、手先で余計な操作をしづらくなるので、ミート率を上げやすくなります。切り返しで上半身の動きが過剰になりづらいので、アウトサイドからではなく、インサイドから下ろしやすくなります。
ただし軟らかいシャフトにも弱点はあります。ゆっくり振る癖が付きやすくなるので、
軽く振ってしまう癖が付き、体のパワーを出し切りづらくなります。軟らかいシャフトに慣れすぎてしまうと、ヘッドスピードが下がることはあっても上がりづらくなります。また、軟らかいシャフトは操作性が悪いので、球を左右に曲げるのも難しくなります。
スイングは道具(クラブ、シャフト)によって変わります。
スイングロボットが打てば、硬いシャフトでも軟らかいシャフトでも結果にほとんど差は出ません。厳密に言えば、硬いシャフトの方がエネルギーロスが少ない分だけ、わずかですが飛びに有利になります。
他方、人間はシャフトの硬さによってスイングが変わりやすくなります。シャフトのしなりはタイミングの大きな影響を与えるからです。アナライズでは超軟らかシャフトが装着されたアイアン「EF009」を販売してますが、これでボールを打つと、しなりに任せてスイングした方が、タイミングが取りやすいことを実感できるからです。加えて、ダウンスイングでタメを作る感覚も養え、ダウンブローにボールを捕らえる感覚もつかめます。
一般的にはパワーがある人は硬いシャフト、非力な人は軟らかいシャフトが良いと言われてますが、スイングが不安定なゴルファー、ミート率が悪いゴルファー、力み癖が抜けないゴルファーは、自分が思っているよりも1~2ランク軟らかいシャフトを使った方が、スイングが良くなってくるし、芯で捕らえやすくなるのです~。
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