昨日はGW最終日。国内女子ツアー、メジャー初戦となる「ワールドレディスサロンパスカップ」は、3日目に首位にたった、世界ランク3位のレクシー・トンプソンが4バーディ、4ボギーの「72」でプレーし、通算13アンダーで優勝。前年大会のチョン・インジ(韓国)に続き、国内メジャーを初出場で制しました。これで、日本勢はメジャー7連敗となっています。
そして、昨日は兵庫県のダンロップゴルフコースパー3コースで、世界最小プロトーナメント、「MMT9パー3チャンピオンシップ」も開催されました。米国ではすでにパー3コースでのトーナメントが実施されていますが、日本国内でパー3のトーナメントは初めてです。プロ29名、アマチュア30名が参加し、ギャラリーも100名近く来場下さいました。
マーク金井は優勝スコアを8〜9アンダーと予想しましたが、実際の優勝スコアは7アンダー。
リチャード・テイト選手と高橋慧選手の2名が、第一回大会の優勝となりました(この大会はプレーオフ、カウントバックは実施せず、同スコアの場合は複数優勝者)。
1打差の6アンダーは3位タイで、小泉洋人選手、友次啓晴選手、雨宮一輝選手が入りました。
アマチュアのトップスコア(ローアマ)は5アンダーで太田和豊選手です。
パー3でのトーナメントというと、マスターズのパー3コンテストを思い浮かべる人もいると思いますが、今大会もまさにそんな感じです。パー3のコースなので迫力満点のドライバーショットを見ることはできませんが、正確なアイアンショット、そしてプロならではの緻密なパッティングを、通常のトーナメントとは比べものにならないぐらい間近で観ることができます。手前味噌ですが、どのトーナメントよりも選手とギャリーの距離が近く、ライブ感満点です。プロにとってはギャラリーに観られることによって緊張感が生まれますし、ギャラリーも固唾をのんで選手達のプレーを見つめていました。
今大会は賞金総額40万円、優勝賞金は15万です。
プロトーナメントとしては破格にやすい賞金額です。賞金目当で考えると、プロが参加するメリットは決して大きくありません。しかしながら、この大会には30名以上のスタッフがボランティアとして参加し、各組にはスコアラーが帯同し、リアルタイムで選手のスコアがインターネット上に速報されます。国内男子のレギュラーツアーと同じレベルで大会を運営しています。優勝賞金が180万円のチャレンジツアーよりも本格的にトーナメント情報をリアルに流しています。なぜ、そんな面倒なことをしているのかというと、プロはこの試合に出ることで目の前のギャラリーに対してプレーするだけでなく、インターネットにアクセスできるすべてのゴルファーに対してプレーすることになるのです。世界最小トーナメントですが、プロは自分のプレーを数多くのゴルファーにアピールできる場にもなっているのです。
さて、この世界最小トーナメント。
マーク金井がヒントを得たのはゴルフの試合からではありません。ヒントを得た場所は神田の隣町、秋葉原です。秋葉原のドンキホーテが入っているビルにはAKB劇場があります。今や日本を代表するアイドルグループAKB48も出発点は非常に小さなAKB劇場です。また、ももいろクローバーは秋葉原で路上パフォーマンスから、現在の地位を築いています。大がかりにデビューしているアイドルもいますが、彼女たちは本当に小さいところから出発し、そこからファンを少しづつ増やし、今は押しも押されもせぬアイドルグループに上りつめているのです。
ゴルフもしかり。
国内男子ツアーはギャラリーが増えないことが課題になっています。いろいろな努力をしていると思いますが、レギュラーツアーを抜本的に変えることは容易ではありません。すでにフォーマットががっちり決まっているので、抜本的な改革をするのは並大抵ではないからです。
しかし、これからトッププロを目指す選手を育てる場所を作ることは十分可能です。お金をたくさん使わなくても、小さいプロトーナメントならば開催可能です。今回のMMT9パー3トーナメントでは、企業協賛に加え、個人協賛も募りました。小さな試合に対して賛同下さる方々が集まれば、それは大きな力になることを証明できました。
アイドルは目の前のひとりをファンにしています。
ゴルフもしかりです。どんなに小さい試合であっても、目の前のファンを一人獲得できれば、それが徐々に広がっていけばファンを増やしていけます。目の前のひとりをファンにするのに格好の場所として、世界最小トーナメントはまさにうってつけなのです。
MMT9は今年も9ホールの大会を2回予定しています。こちらは9ホールだけの大会ですが、今年からゴルフの本場、英国でも9ホールの正式な競技が開催されます。ちなみに、英国の場合、全英オープンが開催されるコースで9ホールの大会が開催されます。ちなみに、次回のMMT9は日本のリンクス、河川敷コースの赤羽ゴルフ倶楽部です。
微力ですが、世界最小ゴルフトーナメントをこれからも続けていきます。この世界最小ゴルフトーナメントを盛り上がるかどうかは、参加するプロの意識、そしてギャラリーです。アイドルはファンによって育ちます。プロゴルファーには叱られるかも知れませんが、プロを育てるのは我々アマチュアのギャリーだと思います。
最後になりましたが、今回、MMT9パー3の開催を快諾して下さいましたダンロップゴルフコース様、そして、大会運営を担って下さったスタッフ、そしてボランティアの皆さん、本当にありがとうございました。そしてそして、暑い中、選手を応援して下さった100名近くのギャラリーの皆様、本当にありがとうございました〜。
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