マーク金井blog

2016年03月07日超私的な仮説、世界で一番やさしいドライバーとは、どんなドライバーなのか!?

1月、2月はスノボに明け暮れ、ゴルフは一度もプレーしませんでした。そして昨日、今年の初打ちに行ってきました。神田から電車に乗って向かった先は、荒川河川敷の赤羽ゴルフ倶楽部。赤羽の駅ナカで鳥カツ丼をいただき、埼京線に乗り換えて浮間舟渡駅で下車。そこから徒歩7分ほどでクラブハウスに到着。スタート前に20分ほどアプローチ練習を行い、9ホールプレーしてきました。

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9ホールのプレーでしたが、持参したドライバーは3本。バッグの中には9本しかクラブが入っていないのに、その3分の1がドライバー(笑)。今年衝動買いしたナイキのヴェイパーフレックス(2015年モデル)テーラーメイドのM2、そして現在進行中の試作ドライバーのファーストサンプルです。ドライバーが振れるホールは6ホールだったので、それぞれ2ホールづつティショットで使いました。

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コースに出れば1発勝負ですので、それぞれのドライバーで打ったボールの数はたった2発です。たったの2発ですが、練習場で20発打つよりもクラブの性能をジャッジできます。理由は単純。練習場では打ち直しができる(何度も打てる)というメンタリティがありますが、コースではそうは問屋が卸してくれません。1ホールで打てるティショットは1発だけです。このメンタリティで打たないことには、クラブのポテンシャルを見極めることができないからです。

 

ナイキのヴェイパーフレックスM2は、予想通り低重心で低スピン弾道が打てました。
風が強かったこともあり、スピン性能、方向性をシビアにチェックでき、2本ともかなり戦闘能力が高いことが確認できました。どちらも気に入ったので、今シーズンのエースドライバーになりそうです。

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そして試作ドライバーのファーストサンプルですが、これは打つ前にかなりドキドキしました。というのも、今までのクラブの常識から大きく外れた設計をしているからです。一般的に市販されているドライバーというのは、ヘッドの端っこにネックが位置していますが、今回の試作ドライバーはヘッドのほぼ中央にネックが位置しています。いわゆるセンターシャフトのパターと同じような位置に、ネックが付いているのです。

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 なので見た目はかなり違和感があります!!!!!!

 

ですが、打ってみると、、、、、

 

 とてつもなく簡単で、なおかつとてつもなく簡単にドローボールが打てました!!!

 

設計段階から「世界一やさしいドライバー」になると思ってましたが、実際に打ってみても、「世界一やさしいドライバー」でした。試作のファーストサンプルですが、修正点はほとんどありません。このままでも完成品になる仕上がりでした。

 

では、何故にセンターシャフトみたいなドライバーは世界一やさしくなるのか?

 

それは重心距離がほぼゼロに近くなるからです。今回の試作ドライバーの重心位置を計測してみると、、、

 

 重心距離は10mm!!!!!!

 

ヘッド体積460ccで重心距離が10mmしかありません。完全なフェースバランスではありませんが(こういう風に設計しました)、シャフトの延長線とスイートスポット位置(重心位置)のズレは非常に少なくなっています。実は、これこそが「世界で一番やさしいドライバー」のタネと仕掛けなんです。

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体積460CCのドライバーの場合、重心距離は33~45mmぐらいあります。このためシャフトの軸線とスイートスポット位置はかなりズレています。重心距離は長い方がヘッドの回転エネルギーを利用でき、飛距離性能を高めることができます。反面、重心距離が長くなるほど振り遅れてインパクトでフェースが開きやすくなったり、シャフトから芯の位置がズレている分だけ芯で捕らえることが難しくなるのです。

 

重心距離を極端に短くすれば(10mm以下)、ゴルフクラブも野球のバットやテニスのラケットのような状態に近づきます。この方が振りやすいし(振り遅れづらいし)、芯で捕らえやすいと思ってました。実際、10年ぐらい前、地クラブメーカーのカムイさんから重心距離がほぼゼロのテストドライバーをお借りして打ってみたら、驚くほど簡単に打てましたし、芯で捕らえる確率もアップしました。そのヘッドはあまり大きくありませんでしたが(400cc以下)、やさしさが際立ってました。

 

カムイさんの試作ドライバーを元に、今回は体積アップして460cc前後で作ってみたら、
さらにやさしくなりました。見た目にヘッドが大きいので安心感があります。加えて、少しフックフェースにしたことと、リアルロフトが12度前後になるように作りました。この結果、やさしくボールが上がり、やさしくドローが打てました。シャフトを取り付ける位置を大胆に変更すると、嘘みたいに簡単に打てるドライバーが出来上がります。

 

 

では、なぜこんなにもやさしいドライバーを大手メーカーは市販しないのか?

 

ルールでセンターシャフトみたいなドライバーは「違反クラブ」とみなされます。パターはセンターシャフトでも適合クラブですが、ドライバーの場合、センターシャフトみたいな位置にネックを着けると非適合クラブになるのです。高反発ドライバーと同じく、センターシャフトみたいなドライバーは競技で使えません。なので、大手メーカーはセンターシャフトみたいなドライバーは「世界一やさしい」ことを分っていても、市販化に踏み切らないのです。

 

では、なぜマーク金井はルールに適合しないドライバーを作ったのか?

 

大手メーカーの中には、飛びに特化した高反発ドライバー(ルール非適合)を作りました。飛距離を求めるシニア層の夢を叶えるためです。対して、マーク金井はゴルフの離脱率を下げるためにセンターシャフトみたいなドライバーを作ることにしたのです。ゴルフを始めたばかりの人でも、簡単に打てるドライバーがあれば、離脱率を下げることができます。空振りやチョロが出にくいドライバー、スライスが出にくいドライバーがあれば、ゴルフを続けたくなる人が増えると思っているからです。

 

ゴルフを始めたばかりの人にとって、本当に必要なのはゴルフが楽しくなると思えるクラブではないかと思っています。もちろんこれも仮説です。仮説ですが、トライする価値は大いにあると思ったから、試作し、そして打ちやすいことが検証できれば、制作販売することにしたのです。

 

ちなみに、この「世界一やさしいドライバー」は、今のところ、ゴルフショップに並べてもらって販売する予定はありません。ゴルフショップよりも初心者が訪れる場所、ゴルフ練習場の「レンタルクラブ」として置いてもらうと考えています。ゴルフの超初心者に使ってもらいたいと思っているからです。

 

ゴルフの新規顧客を増やす方法はいくつもあると思いますが、新たにゴルフを始める人にとって一番必要なのは、やさしく打てるクラブは必要不可欠だと思っています。今日、テストしてみて、このセンターシャフトみたいなドライバーは新規顧客にきっと喜んでもらえると確信しました。

 

ちなみに、このセンターシャフトみたいなドライバーは、将来的にルール適合になる可能性も秘めています。その理由は、折を見て説明したいと思います~。

 

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