国内男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」は、石川遼選手が後続に3打差の首位からスタートし、6バーディ、3ボギーの「67」でプレー。通算14アンダーで逃げ切って今季最終戦を制しました。ただ一人4日間「60」台でプレーし、後続に5打差をつけて自身初の国内メジャータイトルを手に入れ、そして国内ツアーの勝利数を通算13勝としました。2位に入ったのは通算9アンダーでホールアウトした小田孔明選手と藤本佳則選手です。
マーク金井はと言うと、ゴルフ日本シリーズ最終日の最中は、成田空港の真横に位置するゴルフ場、「キャスコ花葉空港コース」でプレー。久しぶりに18ホールをしてきました。スコアは前半が39で後半が38のトータル77ストローク。内容は‥‥
バーディー、3個
パー、8個
ボギー、6個
ダブルボギー、1個
6つのボギーの内、5つが3パットボギーでした(笑)。グリーンを外すようなミスショットをしたのは2個と考えれば、ショットは比較的安定してました。ティショットでトラブルに巻き込まれたのは2回だけです。
キャスコ花葉コースは距離はそれほど長くはありませんが、グリーンを狙うショットが変化に富んでいます。いきなり急激な打ち下ろしがあるかと思うと、急激な打ち上げがあったりします。加えて、大半のグリーンは強い受けグリーン。手前からは上りのラインなので距離を合わせやすいのですが、奥に外すと急激な下りのラインが残ります。奥からのアプローチ、そしてパッティングは途端に難しくなるコースでした。
昨日のゴルフを振り返ってみると、改めて感じたのがナイスショットとミスショットの概念です。ナイスショットというと「芯を喰った」「飛んだ」「真っ直ぐ」「いい手応え」と考えるゴルファーが多いです。対してミスショットと言うと、「芯を外した」「飛ばなかった」「曲がった(曲げた)」「悪い手応え」と考えがちです。
しかしながら、究極のナイスショットと究極のミスショットに関して言うと、これらの概念はまったく当てはまりません。何故かと言うと、ゴルフの目的はスコアメイクだからです。例えば、昨日のプレーの例で言えば、最終18番で究極のミスショットを打ちました。昨日の最終ホールは右ドッグレッグのパー5。曲がり角ギリギリを狙って打ったティショットはボールが飛びすぎてしまい、突き抜けて隣ホールまで飛びました。狙った所はほぼ100点、飛距離は120点、方向性は100点。すべての点数は高いのに、最悪な結果が出てしまい、そこからダボを叩きました。
対して、究極のナイスショットも昨日は経験しました。前半の8番のセカンドショットはピンまで約60ヤード。ショットはダフり気味でしたが、ダフった分だけスピンがかかりませんでした。そのおかげで落下後にランが出てピン横3mについてバーディーが取れたのです。こちらはショットとしては50点ぐらいなのに、結果はバーディーです。
ゴルフゲームの面白い所であり、難しい所は、
「会心の当たり=会心の結果」とはならないことです。そして「会心じゃないあたり=会心の結果」も手に入ることです。
コースに出ると、多くのゴルファーは「会心の当たり」を求める人の方が多く、「会心じゃない当たりでいい結果」、すはわち結果オーライを良しとしないゴルファーが多いです。その証拠と言ってはなんですが、例えば、パー3で会心じゃない当たりでワンオンしたりすると、素直に喜んでいる人が少ないです。ワンオンしているにも関わらず、「今のはコスッった」とか「今のは引っかけた」とかボヤく人が多い気がします。
先日、片山晋呉選手を取材した時、「ボクはめったにピンを狙わない」という話を伺いました。ゴルフはミスのゲーム。ミスを考慮してゲームプランを立てているから、わざとピンを狙わないそうです。
ツアー29勝もしているトッププロでさえ、コースに出たらミスが出るのが当たり前と心がけながらプレーしています。それを考えると我々アマチュアが「コースでナイスショットを打ちたくなったり」「コースでナイスショットを求める」と、どんどんプレーが息苦しくなってきます。そして、息苦しくなるほどプレッシャーがかかり、ミスを誘発することになります。
ゴルフにおける究極のミスショットとは、「会心の当たりで、スコアが悪くなる場所にボールが飛んでしまうこと」。究極のナイスショットとは「会心じゃない当たりで、スコアが良くなる場所にボールが飛ぶこと」です。これが分ってくると、コースでナイスショットを求めなくなりますし、意外なことに、ナイスショットを求めなくなるほどミスショットが減って大叩きが減りますし、スコアメイクが簡単になってくるのです~。
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Posted by マーク金井のアナライズ on 2015年12月6日