金曜日の夜、ホットリストジャパン2015の受賞パーティーがありました。受賞されたクラブメーカー、特別審査員、新聞各社、そして主催運営しているゴルフダイジェストオンラインの運営スタッフが参加し、厳正な審査の上、受賞したクラブが次々と表彰されました。今年で4年目を迎えましたが、審査員をしているおかげでクラブがどの方向に進化しているのか(進化しようとしているのか)が、かなり具体的に見えて来ます。
米国メーカーと国内メーカーとも、ドライバーにおいては優先順位の一番は飛距離です。その証拠に、「飛ばないけれどやさしいクラブ」は1本も受賞してません。飛びの方法論については、スピンを減らす(低重心)ことをアピールするモデルが目立ち、それと調整機能を組み合わせるドライバーが多いです。アイアンに関しては、飛距離を重視するモデルと打感(見た目)にこだわるモデルとに2極化しつつあります。こちらも、ドライバー同様、「飛ばないけれどやさしいクラブ」は1本も受賞していません。
では、フェアウェイウッド(FW)とユーティリティ(UT)はどうなのか?
審査委員長の宮田卓磨さんは、FWとUTについてこう総括しています。
HOT LIST JAPAN 2015 フェアウェイウッドの総括
2012年『テーラーメイド ロケットボールズ フェアウェイウッド』、2013年『キャロウェイゴルフ X HOT フェアウェイウッド』の誕生以来、飛距離に特化したフェアウェイウッドが大ヒットとなったが、2015年は、カップフェースの採用や、ソール部分にスリッド(溝)を設けて、飛距離アップを狙った『タイトリスト 915F』など、飛距離性能という項目が前提条件になりつつある。
だが、2014年までと明らかに違うのは、とにかく飛距離だけに特化したクラブではなく、操作性、打感、打球音にもこだわったモデルが増えてきたことだ。ティショットからでも、地面からでも打ちやすいようにソール形状が考慮されている。(GDO編集部/宮田卓磨)
続いてユーティリティについては、
HOT LIST JAPAN 2015 ユーティリティの総括
近年、クラブセッティング14本の一員としてしっかり定着しつつあるユーティリティ部門。ロングアイアン型のユーティリティが影を潜め、フェアウェイウッドからの流れに合わせやすいユーティリティ形状が増えてきた。2015年は、ヘッドサイズ、ロフト角、シャフト種類などバリエーションが増え、プレーヤーの選択肢の幅が広がったのは嬉しい材料だ。
ただ購入する上で注意する点としては、プレーヤー側がどういったシチュエーションでユーティリティを使いたいのかイメージする必要がある。自身のプレースタイルや、ウイークポイントを克服するなど、用途を明確にしておけば、好スコアにつながるであろう。
ただ一つ不満に思うことは、クラブセッティングの重量フローを考えたときの、シャフト重量の配慮があまりない点だ。カーボンシャフトは50グラム台、スチールは90グラム台と幅が広すぎる。フェアウェイウッドからの流れ、アイアンからの流れ、どちらにせよ、中間帯の重量があってもいいのではないかと感じる。(GDO編集部/宮田卓磨)
(どちらもゴルフダイジェストオンラインより引用)
宮田さんが総括しているように、FWは飛距離一辺倒ではなく、上がりやすさややさしさをアピールしたモデルが増えてきました。象徴的なのは、ソールにスリットが入ったモデル(ナイキ、タイトリスト、テーラーメイド)で、これらは打点が下にズレても飛距離性能が落ちづらく、かつボールが上がりやすくなっています。ドライバーと違ってFWはティアップして打つことよりも地面から打つことの方が多いクラブ。クラブとしても使用目的を考えると、正常進化したと言えるでしょう。
受賞したFWの中で個人的に気に入っているのは、
- テーラーメイド エアロバーナー フェアウェイウッド
- HOT LIST JAPAN 2015 SILVER
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- ナイキ ヴェイパー スピード リミテッド フェアウェイウッド
- HOT LIST JAPAN 2015 GOLD
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- ブリヂストン J15 F フェアウェイウッド
- HOT LIST JAPAN 2015 GOLD
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- キャロウェイゴルフ XR フェアウェイウッド
- HOT LIST JAPAN 2015 GOLD
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- マルマン シャトル フェアウェイウッド(2015年)
- HOT LIST JAPAN 2015 SILVER
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マーク金井がFWでこだわるのはボールの上がりやすさと、ヘッドの投影面積。ラフでの抜けとかよりも、アドレスした時の安心感があるクラブの方を評価します。小ぶりなヘッドは重心距離が短いために、スイングとの相性があまりよろしくないからです。それとアイアン同様、FWもアップライトなライ角のクラブを好んでいます。ただ、FWもそうですが、ドライバーとの流れを考えると純正シャフトの多くは、軽さが少し気になります。振りやすさという意味では軽い方がメリットがありますが、ドライバーからの重量フロー、安定性を求めるならば、もう少し重いシャフト(60g前後)を装着したFWが登場してくることを強く望んでいます。
続いて、UTについてですが、これはバリエーションが広がった感じがします。形状的にはウッドとアイアンの中間型が多いのですが、ヘッドサイズが小ぶりなもの、大ぶりなもの、そして中間なものと3つぐらいに分かれています。このお陰でゴルファーの選択肢が広がって選びやすくなりました。また、カチャカチャ式も増えてきたので、ライ角を調整できるモデルが増えてきたのも嬉しい限りです。
受賞したUTの中で個人的に気に入っているのは、
- ダンロップ スリクソン Z H45 ハイブリッドユーティリティ
- HOT LIST JAPAN 2015 GOLD
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- ブリヂストン J15 HY ユーティリティ
- HOT LIST JAPAN 2015 GOLD
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賞には選ばれてませんが、
マーク金井がUTでこだわるのはフェース長。重心距離が長いのが好きなのでフェースが面長になっているモデルを高く評価してしまいます。ただ、FW同様、UTもシャフトの重量にはやや疑問が残ります。審査委員長の宮田さんも言ってますが、カーボンシャフトは50グラム台、スチールは90グラム台と、どのメーカーも判で押したように重さが決まっています。ドライバー、FWからの重量フローを考えると、UTには70g前後のシャフトの選択肢があってもいいと思います~。
(▼▼)b
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純正カーボンシャフトは、セッティングしやすい70g台!マーク金井がこだわって作ったシャフト(UT70、UT70+)が装着されています
マーク金井ブログ更新していますHOTLIST2015の超私的総括 フェアウェイウッド&ユーティリティ編http://www.analyze2005.com/mkblogneo/?p=12018
Posted by マーク金井のアナライズ on 2015年4月3日