シャフトの「硬い」「軟らかい」を調べる場合、
振動数計とセンターフレックス計を用いていると書きましたが、他にもこだわっているポイントがいくつかあります。そのひとつはトルク。
トルクとはシャフトのねじれ具合を数値化したもので、シャフトによってはこんな感じで数値が表記されています。ご存じの人も多いとも思いますが、数値が小さい(3.5度以下)ならば低トルク、逆に数値が大きい(4度以上)場合は高トルク。数値が小さいほどスイング中にねじれづらくなりますが、ねじれが少ないほどスイング中にシャフトの遊びが少なく、体感的には「硬く」感じたり、「しっかり」した感じになってきます。
例えば、白いシャフトでおなじみのピノイージー(PX-6001)。これはSで振動数が250cpm(45インチ)。リシャフト用としてはやや軟らかめに仕上がってますが、
トルクは2.8とかな~り少い。ワッグルしたり素振りでは「軟らかい」と感じるのに、実際に打つと「おおっ、しっかりしとるなぁ~」「もっと振動数高いんとちゃうの~」というフィーリングが手や体に残ります。もちろん、逆のパターンもあってトルクが多めのシャフトは、振動数のわりに軟らかく感じるようになります。
トルクについてはシャフトに書いてあったり、カタログに表記されていますが(ただし、メーカーによって計測法が違うので、シャフトによっては数字と体感が異なる場合がある)‥‥ボクの場合はこんな方法で、トルクの「多い」「少ない」をチェックしてます。
ヘッドとグリップをガッチリつかんだら、クラブをできるだけ動かさないで両手を同時にグイッと反対方向に動かす(ぞうきんを絞るように力を使ってシャフトをねじる)
原始的な方法ですが、これをやるとトルクの多いシャフトは「何だこりゃ~」というぐらいシャフトが「ねじれる」のが手に伝わります。他方、ピノイージーのようにトルクを絞ったシャフトはまったくもってシャフトがねじれません。シャフトに遊びがないことも体感できます。
シャフトの硬さ表記については、いろんな意見をいただいてますが‥‥トルク以外にも、調子、先端剛性、接着寸などが異なると、同じ振動数でも振った時のフィーリングが結構違ってきます。なもんで、ボクは振動数は「硬さの目安」という曖昧な表現になってしまうんですわ~
んじゃ。