マーク金井blog

2014年11月30日スタートホールの緊張をほぐすのに役立つシンプルな戦略とは!?

今日の日曜日は男子ツアープロにとってかなり大事な日曜日です。開催中の「カシオワールドオープン」の結果で、今シーズンのシード権が決まるからです。今年からはシード権の枠組みが変わりました。これまでは上位70位までが賞金シードでしたが、来シーズンからは上位60位までが賞金シードとなります。前年よりも10名枠が狭くなっています。ただし、新しいシード規定として61位から75位までの選手は「準シード権」というステータスを得ます。これにより、来期の前半戦は賞金シード選手同様、レギュラーツアーの出場権があります。そして、前半戦の獲得賞金によって順位がシャッフルされ、後半戦の出場権を得ることになります。言い換えると、来シーズンからはファイナルQTからレギュラーツアーに出場できる選手の枠が狭くなるのです。

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写真はGDOより転載 記事は写真をクリック 撮影は内田眞樹 写真の平本プロは広島出身。T島の友人の会社の所属(IDO)

 

このブログがアップする頃には優勝争いを演じるプレーヤー、シード権争いを演じるプレーヤー、ともにスタートホールをホールアウトしていると思います。チャレンジツアーの今季賞金王の今平周悟選手は3日目を終えて11アンダーとトップタイ。レギュラーツアーでは現在、賞金ランク117位です。同じく11アンダーの平本穏選手は賞金ランク100位。そして、10アンダーの久保谷健一選手は賞金ランク116位。この3名も2位までに入れば、大逆転で賞金シードを手に入れられ、3位までに入れば賞金での準シードに滑り込むことができます。

 

カシオワールドオープンは賞金総額2億円と超大型大会ですが、その正反対なのが世界最小のMMT9トーナメント。9ホールのプロトーナメントで賞金総額は60万円。優勝は15万円です。極めて小さいトーナメントですが、アマチュア予選会が先週木曜日に千葉市民ゴルフ場で開催されました。予選通過は10名(参加33名)ですが、カットラインのスコアは38のカウントバック。非常にハイレベルな戦いが繰り広げられました。本戦が9ホールですので、アマ予選ももちろん9ホールです。世界最小トーナメントですが速報版もちゃんとインターネット上にアップされており、アマ予選の時も選手の順位、スコア、ホールバイホールをパソコンやスマホ、iPhoneでリアルタイムで見ることができます。

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そのMMT9のアマ予選のホールバイホールを見て感じがことがあります。それは、上がりホールのスコアとスタートホールのスコアの比較。前回のブログでも書きましたが、予選通過のプレーヤーと予選を通過出来なかったプレーヤー(11~20位)の最終ホール(パー5)のスコアを比較すると、

予選通過者の平均スコアは4.8。
 2名がバーディーで、8名がパー。ボギー以上は1人もいませんでした。

 対して、予選通過出来なかった人の平均スコア(11~20位)は5.9。
 2名がボギー、ダボが2名、トリプルが1名。バーディーは1人もいませんでした。

 

 予選通過者は最終ホールでスコアを崩していません。対して、予選を通過出来なったプレーヤーは最終ホールで叩いている選手が目立ちました。では、スタートホールはどうなのかというと、これまたユニークなデータが出ています。千葉市民の1番ホールは335yのパー4。左サイドはずっとOBが続きますが、フェアウェイは広く花道もワイドです。右サイドにはフェアウェイバンカーはありますがアゴは高くありません。右はどれだけ曲げてもセーフです。難易度はそれほど高くないミドルホールです。

 

 予選通過者の平均スコアは4.3。
 1人がバーディーで、5人がパー。ボギーは4人もいました。
 平均スコアはパー以上です。

 対して、予選通過出来なかった人の平均スコア(11~20位)は4.0。
 2人がバーディーで、6人がパー。ボギーは2人だけです。
 平均スコアはパーです。

 

意外なことに、予選を通過しなかった方のプレーヤー達の方が平均スコアが良く、バーディーを取っている選手も多いのです。統計としての母数は少ないのでこれですべてを語れるわけではありませんが、このデータから言えることは、スコアメイクで大事なのは出だしよりも上がりホールなんです。

 

最終ホールのスコア>スタートホールのスコア

 

マーク金井もしょっちゅうゴルフをしていますが、おはようバーディーを取るとなぜかスコアがまとまりません。出だしでバーディーを取ると楽なはずなのに、上がってみればハーフ40以上叩くことがしょっちゅうあります。なので、おはようバーディーはあまりうれしくなりません。出だしはパーで上がれれば上出来、ボギーでも全然OKって感じでプレーしています。実際、出だしボギーでも上がってみれば30台、出だしボギーでも上がってみれば36が出ることが多々あります。

 

ゴルフとは面白いもので、スタートホールのスコアがトータルスコアにまったく直結しないことが多いのです。超一流のプロ、超一流のアマチュアならば出だしからバーディを奪って波に乗ってハイスコアをマークすると思いますが、普通のアマチュアの場合、出だしからバーディーを取っても「いいスコア」が出るとは限らないのです。

 

これが何となく分かってからは、スタートホールはいい意味で「適当にプレー」するようになりました。パーで上がれば上出来、ボギーでも全然OK。ダボでも何とかなるという感じで気楽にスタートしています。そんなわけですから、スタートホールで気合いが入ることはありませんし、出だしのティショットでナイスショットを打ちたい気持ちもありません。フェアウェイキープなんて考えておらず、ラフでもOK。ドライバーで200yくらい飛べばいいと思って打ってます。それでもたまにティショットをチョロしたりしますが、チョロでもOBじゃなければボギーオン狙いに切り替え、ボギーかダボで上がるようにしています。

 

スタートホールは18分の1(ハーフプレーだと9分の1)ではなく、何か特別なホールだと思っているアマチュアゴルファーが少なくありません。最初の1打はその日のゴルフを占う1打だと思っているゴルファーも結構います。しかし、ゴルフを40年以上やった経験から言うと、スタートホールは18分1(ハーフプレーだと9分1)に過ぎません。それが分かってしまうと、スタートホールで緊張する度合がかなり減らせます。今では、かなり適当にティショットを打ってますし、セカンドもかなり適当。とりあえず交通事故(取り返しのつかないミス)だけ起こさないように心がけながらプレーしています。というか、最初からナイスショットを打つ気がありません(笑)。

 

スタートホールは緊張して上手くプレーできない。
 スタートホールは緊張して普段通りのショットが打てない。

 

練習場で打てるショットがコースで打てないのはアマチュアだけではありません。プロでもコースに出た時、満足行くショットはそんなに多くないのです。満足行くショットが打てなくても、なんとかスコアメイクしていくのがゴルフ。スタートホールで思い切ってショットの閾値(いきち)を下げましょう。とりあえずボギーかダボで上がることを目標にすれば、自分で自分にプレッシャーをかけないでプレーできますし、それがスタートホールを上手くやり過ごす基本であり極意なんです~。

 

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