毎週火曜日はインターネットラジオ、ソラトニワ銀座「マーク金井の喋らずにいられない」のオンエア日。昨日はジュピターゴルフネットワークの奥澤尚さんにゲスト出演いただきました。奥澤さんの部署はデジタル事業部。ご存じのようゴルフネットワークは日本で唯一のゴルフ専門チャンネル、海外ツアー、日本ツアーのトーナメント中継はじめ、ゴルフレッスン番組、ギア番組を放映しています。人気企画のトーナメント中継「とことん1番ホール」は、奥澤さんが番組名の名付け親です。
マーク金井も先週の平和PGMチャレンジin霞ヶ浦では、とことん練習場でツアープロ達の練習風景をウオッチングしてきました。日本オープン、ブリヂストンオープン、そして平和PGMチャンピオンシップと立て続けにトーナメント観戦しましたが、コースを歩き回るよりも練習場いる方がワクワクドキドキします。理由は単純。練習場の方がプロのショットを間近で見られますし、プレー中では見ることができないプロならではのユニークな練習法もじっくりウオッチングできるからです。
そこで今回のエントリーはツアープロの練習法について。
前回のブログでも書きましたが、ツアー選手の中でも格別ユニークな練習するのは片山晋呉選手。練習場にはただ1人、キャディバッグを2つ持ち込みます。ひとつは試合で使用するクラブが入ったキャディバッグ、もうひとつは練習器具がギッシリ入ったキャディバッグです。ざっと見ただけで10種類以上の練習器具が入っています。片山選手に関しては、スタート前、いきなりドライバーの連続打ちを始めます。それで体をほぐした後は、ゴルフの竪琴を使って入念に体幹のウオームアップ。竪琴はハンガーみたいな形状ですが、重さが1キロ以上あります。この重さを利用して効率良く体をほぐしています。
そして、実際にボールを打つ時にはこれでもかってぐらいガイドラインを用います。足元、そしてボールを打ち出すライン上に棒状のスティックを地面に置き、そしてインパクトで手元が浮いているかどうかをチェックするガイドポール、シャフトプレーンを確認するガイドボールもセットしています。自分の感覚ではなく、視覚化できるものはすべて視覚化しているわけです。ツアー選手の中でもひときわショットメーカーである片山選手は、他のどの選手よりもシビアにボールを打ち出す方向、手の軌道、そしてクラブの軌道を客観的にチェックしているのです。
これは我々アマチュアにも大いに参考になります。片山選手のすべてを真似する必要はありませんが、練習場でボールを打つ時、ナイスショットしたかどうかだけが判断基準では、スイングのレベルアップに時間がかかりますし、回り道する恐れもあります。客観的な視野を持って練習した方が効率良くレベルアップできます。
具体的にお勧めしたいのは、ボールを打ち出す前方(飛球線上)に棒状のスティックを置いてみること。そして、それをガイドラインにしてボールを打ち出す方向にこだわってボールを打って下さい。例えば、ドローを打つのであれば、棒状のスティックよりもわずかに右にボールを打ち出す。ストレートを打つのであれば、棒状のスティックの真上にボールを打ち出す。フェードを打つのであれば、棒状のスティックよりもわずかに左にボールを打ち出す。
たかがボールの打ち出し方向と侮ってはいけません。コースに出た時、ティショットでOBが出やすい人、突然ショットがブレで左右に曲がる人がいますが、こういう人の多くは、普段の練習でもボールが打ち出される方向がかなりバラついています。それがコースでも再現されるために、ナイスショットした次のホールでOBを打ったり、池ポチャしたり、林に打ち込んでしまうのです。片山選手ではありませんが、アマチュアゴルファーもボールが打ち出される方向が一定になれば、狙った方向に確実にボールを打ち出せるようになれば、コースに出た時も、ここ一番で大きく曲がるミスはかなりの確率で減らせるのです。
ゴルフは芯を喰った当たりがナイスショットだと思っている人が多いですし、芯を喰ったショットが打てたらいいスコアが出ると思っている人がいます。しかし、コースに出た時に、本当に求められるのはボールの打ち出し方向の精度です。芯を喰わなくても、トップ気味の薄い当たりでも、狙った方向にボールを打ち出すことができる技術が身に付いていれば、セカンドショットが打ちやすい場所にボールが止まる確率が上がるのです。そして、なによりコース戦略を立てやすくなり、スコアメイクがやさしくなるのです。
コースに出た時に、本当に必要なショットはボールを狙った方向に打ち出すことです。練習でボールを打ち出す方向の精度を上げていければ、練習した分だけ確実にスコアアップできるようになるでしょう~。
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