アイアンをXツアーに変えてから早3ヶ月。軟鉄鍛造、そしてヘッドが小ぶりなこともあって、世間では「カッコイイけど、難しい」というイメージを持たれてますが、実際に使ってみると‥‥マッスルバックが打てなくても全然使いこなせます。Xー18に比べればスイートエリアは小さめですが、マッスルバックにありがちなシャンクは出づらいし、ハーフトップしても「手にビリビリ」くる度合いも少なめ。ハードヒッター御用達アイアンではない点がスゴク気に入ってます。
では、なぜXツアーはマッスルバックに比べてやさしく感じるのか? その謎を解くヒントがこれっ!!
Xツアーはヘッドが小ぶりなわりにはソールが広く、加えてディープキャビティ構造。このため重心深度が深いのが特徴。他方、マッスルバックはその構造上、重心は低くても重心深度は浅め。結果、Xツアーの場合は重心深度が深い分だけ重心アングルが大きく、他方、薄べったいマッスルバックは重心深度が浅い分だけ重心アングルが小さくなってます。
そうです、重心深度が浅い(重心アングルが小さい)アイアンの場合、ヘッドが返りづらいだけでなく、ミスヒットした時にヘッドが当たり負けしやすい分だけシャンクが出やすくなったり、手にビリビリきて(ヘッドが当たり負けして)距離の落ち込みが大きくなりやすいのです。
その差を分かりやすくするために、重心深度が浅めのアイアン(プロキャビ)と重心深度が深くなる中空アイアンを比較してみると‥‥
プロキャビの方は重心アングルは9度ぐらいですが‥‥
中空アイアンの方は12度ほどありました。
たかが3度の違いと思うかもしれませんが、12度は9度に比較すれば約3割も重心アングルが大きい。この差がやさしさにつながっているわけです。ちなみに、ゼクシオに代表される今どきのアイアンは重心が深くて、重心アングルは13度ぐらいが当たり前。他方、タイトに代表されるマッスルバックの多くは重心アングルが10度前後と小さめ。
このため、今どきのアイアンを打った直後に、マッスルバックを打てばシャンクが出やすくなります(ヘッドが返りづらくなるため)。
ちなみに、ロングアイアンに比べて7Wは「やさしい」と言われてますが、これも理由は同じ。
FWはヘッドの奥行きがある分だけ重心深度が深く、加えて重心アングルもアイアンよりも深くなりやすい。ボクの師匠である設計家の松尾好員さんから教わったのですが、7Wの多くはロングアイアンよりもヘッド慣性モーメント(左右方向)は小さめ。にも関わらず、スイートエリアを広く感じるのは重心深度が深いからなんだそうです。
で、気になるXツアーの重心アングルですが‥‥
すみません、クラブをスタジオに持って行くのを忘れちゃいました(^_^;)
明日アップします。