マーク金井blog

2014年09月14日世界アマチュアチーム選手権 超私的な現地レポート その3

2週間にわたって開催された世界アマチュアチーム選手権も昨日で幕を閉じました。日本での開催は52年ぶりで、大会使用コースは軽井沢72東コース(入山、押立)。ヤーデージ設定は異なりましたが女子も男子も同じコースです。女子は大逆転でオーストラリアが29アンダーで優勝し、カナダが2打差の2位。チームJapanの女子は15打差で8位タイに終わっています。

昨日、最終日が行われた男子は3日目に首位に立った米国が38アンダーで優勝。そして男子もカナダが2打差の2位。チームJapanの男子は首位と26打差で29位タイ。男子は過去ワースト順位でした。コースはロバート・トレントジョーンズの設計ですが、ラフがそれほど深くないこと、グリーンが止まりやすく、転がりも極端に速くなかったこともあって連日好スコアが出ました。

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そして男子においてはチームJapanと世界を比べると、フィジカルの違い、飛距離の違いを痛切に感じました。米国&欧州勢の選手達ときたら軒並み190センチぐらいの体格で、ドライバーも軽く300yを越えてきます。ボクシングに例えるならば、チームJapanはフライ級、米国&欧州勢ときたらミドル級からヘビー級といった感じです。

そして、スイングに関してもチームJapanと米国&欧州勢とは違いを感じました。まず、超個性的だったのが米国チームで一番良いスコアを叩きだした、ブライソン・デ シャボー。

アンディ和田さん撮影~

アンディ和田さん撮影~

 

テークバックはパターを打つかのような感じでノーコック。今どきはテークバックの早い段階でコックを完了する(アーリーセット)選手が多いので、ひときわ目立ちました。ただし、ノーコックといっても言っても実際にボールを打つ時は、トップで手首がちゃんとコックされています。日本では宮里藍プロがノーコックの代名詞的な選手ですが、このブライソン選手は藍ちゃんよりもノーコックに見えるテークバックをしていました。

 

そして、ブライソン選手はクラブもかなり個性的。ドライバーからウエッジまで超極太なグリップを装着しています。パターグリップで人気のあるスーパーストロークのような太さのグリップを装着して使っています。下巻きをたくさん巻いて太くしているのではなく、グリップそのものが太いです。加えて、アイアンは目を疑うようなセッティング。すべての番手が37.5インチ。ロングアイアンもショートアイアンも同じ長さ。違うのはヘッドだけです。

これもアンディ和田さん撮影~

これもアンディ和田さん撮影~

 

そのヘッドもかなり特殊で、ヘッドには番手が刻まれてません。刻まれているのはロフトだけです。28度とか32度とかという風にロフトだけが表示。言い換えると、ブライソン選手はロフトだけで飛距離の階段を作っています。これがどんな人にも使いやすいかどうかは定かではありませんが、同じシャフトで同じ長さ、同じヘッド重量でアイアンをセッティングしているのであれば、クラブMOIはピシッと数値が揃います。もし、これがスタンダードになれば、ロングアイアンもショートアイアンも振り心地は同じになります。

 

そしてこれもアンディ和田さん撮影~

そしてこれもアンディ和田さん撮影~

 

このブライソン選手はかなり特殊なケースで、他の大柄な米国&欧州勢のスイングを観察すると、共通点がかなりありました。ざっと上げると、

・フラットな軌道
・レイドオフ
・スクエアからシャットフェース
・トップからダウンの切り返しでシャフトが寝る(プレーンと平行になる)

練習風景を見ても、両脇にタオルを挟んでボールを打ったり、左ワキにグローブを挟んだりしてボールを打っている選手がいました。iPhoneやiPadでスイングチェックしながら練習している選手も数多くいましたが、優勝争いをしててもしてなくても8割以上の選手たちは、上記の要素が満たされるスイングをしています。米国人のコーチが世界中で活躍していること、米国の大学ゴルフチームに所属する選手が多いことも影響していると思いますが、スイングのお国柄というのはほとんど存在しません。もちろん、チームJapanの選手にしても、上記の条件をほぼほぼ満たしています。

 

では、なぜ世界アマに出場する選手達はアマチュアに多い、シャフトクロス、オープンフェース、シャフトが立って下りてくるようなスイングをしていないのか?

 

この理由は、次回のブログでじっくり説明しましょう~(▼▼)b

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