マーク金井blog

カテゴリー: GDOブログ アーカイブ

2005年10月06日シャフトに負荷をかけるスイングとは!?

重心距離は長い方がいいのか?
それとも短い方がいいのか?

前回、「適正重心距離」←(前回ブログ)を知るには、トップのフェースの向きをチェックしていただきたいとカキコしました。理由は、トップのフェースの向きがダウンスイングに多大な影響を及ぼすからです。で、ここからが本題。もし、あなたがトップでフェースが空を向いている、いわゆるシャットになっているのであれば(藍ちゃんのようなトップ)、重心距離は長めのクラブと相性がいいでしょう。

その理由はこれっ!!

Img_1089

 

Img_1090

シャットフェースになっているほど、ダウンでヘッドはシャフトプレーンよりも下に回り込みやすく(いわゆるシャフトが寝た状態)、シャフトに強い負荷をかけることになります。理由を簡単に説明すると、シャットフェースだと(左に飛ぶのを本能的に嫌がって)、ダウンでヘッドを遅らせたくなるから。そして、その度合いが強くなるほどグリップはプレーンの上に外れ、ヘッドはプレーンの下に落ちる。野球で言うとヘッドが下がった状態になりやすい。

こうなると、ダウンスイングではシャフトにはフェースが開く方向に負荷がかかると同時に、シャフトは負荷が強くかかるほど、元に戻ろうとする力も強く発生します。バネ性というみたいですが、要するに、フェースを開く方向にシャフトをねじるほど、その反動でシャフト自体がフェースを閉じる方向に動きたがるんです(ホンマでっせ~)。

もう、お分かりですよね。

そうです、シャフトに負荷をかけるほど、ダウンの途中かシャフトが元に戻ろうとする力でヘッドはフェースが閉じる方向に回転します(トルクが少ないシャフトほどそれが強くなる)。結果、重心距離が短い(なおかつ重心アングルが大きい)クラブほど、ヘッドが急激に回転し、インパクト前にフェースが被ってしまうのです。他方、重心距離が長い(かつ、重心アングルが小さい)クラブならば、ヘッドは急激に回転しません。ネック軸回りの慣性モーメントが大きいので、シャフトに負荷を強くかけてもインパクト前にフェースが被りづらくなるんです。

フックラや引っかけ、そしてチーピンで悩んでいる人の場合、その多くは上の写真のようにダウンでシャフトに負荷を強くかけていると思って間違いありません。

こんな風にプレーンに沿ってヘッドが下りていれば‥‥

Img_1096

シャフトに強い負荷はかからず、重心距離は短くても引っかけ、チーピンは出ません。

ダウンスイングは時間にしてコンマ数秒。デジカメだとヘッドがブレてしまうので正確にヘッド位置を確認するのが難しいです。

次回はシャフトに負荷(シャフトが寝ているのか)をかけているのどうかをチェックする方法についてカキコしまっす。

ふーっ、何とか今日中に更新できました。

んじゃ、


2005年10月05日表示ロフトとリアルロフトの違いについて

足跡から写真家・加納典明さんのブログを読んでみたら‥‥

ウェッジに関しては今迄も随分買い試したが、何故か殆んどのロフトが表示より寝ている。表示通りのロフトだったクラブは過って無い。
天現時のゴルフショップ「メッセ」の川上さんに計ってもらうと、あにはからんや 52は53度56は58度あった、何時ものように多少グースになるけど表示ロフトに曲げてと川上さんに言うと、この塗装は若しかするとヒビが入った様な割れたカンジに接げるかも知れないと言う。それにしても マーク金井さんどうして市販のアイアンが正確なロフトじゃないのは知っているけど、ウェッジはみながみな表示より寝ているんですか。

で、その理由ですが‥‥

直接メーカーの人から聞いてませんが、ボクが推察するに「ウエッジは上がってなんぼ」というクラブ。立っているよりは寝ている方がユーザービリティーがいい。それを考えると(金型誤差も考えて)、ロフトが多めになる金型を作っている可能性が高い。もうひとつ考えられるのが、ヘッドの穴明け誤差。例えば、シャフトが左から入るように穴が開いていると(テーラーに多いのですが‥‥汗)、ヘッドのロフトは正確であっても、アッセンブルするとリアルロフトは寝てきます。リアルロフトはシャフトを地面と垂直にして計測するからです。

IMG_0944

(ライ、ロフト計測器)

IMG_0945

(シャフトを垂直にして計測)

の2つが考えられます。

ちなみに、私は購入するときはそれを考慮し、例えばジープのように同じスペックのクラブがたくさんあるお店にいき、クラブを全部ずらっと並べます。そして、自分がほしいスペック(ロフト、フェースの向き、シャフトの向き)を探します。メーカーの肩を持つわけじゃありませんが、バラつきがあるおかげで「自分に合ったスペック」を手に入れられるわけです。

もちろん、そのためには52度はどれぐらいなのか? シャフトの向きがどうなっているのかを知っておくことが不可欠。「何でも鑑定団」ではありませんが、現状のクラブ作りではユーザー側の目利きが求められますねぇ。

もし、ボクがゴルフショップの店長だったら、市販ウエッジのリアルロフトを計測して表示するでしょうね。

加納さん、ご納得いただけました?


2005年10月03日適正重心距離について考える その3

過去関連記事 ↓

「適正重心距離」について考える その1」

「「適正重心距離」について考える その2」

重心距離は長い方がいいのか?
それとも短い方がいいのか?

今回からは、中上級者向けの「適正重心距離」について。スライサーは重心距離が短いクラブと相性が良く、フッカーは重心距離が長いクラブと相性が良いと言われてますが、ボクがまずこだわっているのは、持ち球よりもトップのフェースの向き。

051003

(モデル・夕刊○ジ ゴルフ担当K地さん)

写真のようにフェースが斜め45度よりも上を向いている人、いわゆる宮里藍ちゃんのようなシャットフェースのトップを作る人は、重心距離が短いよりも長めの方が相性いいでしょう。

シャットになる度合いが強い人ほど、ダウンでヘッドがプレーンよりも下に回り込みやすく(いわゆるシャフトが寝るスイングになりやすく)、シャフトに負荷が強くかかりやすいからです。

デジカメでも、携帯カメラでも何でもかまいません。まずは自分のトップのフェース向きをチェックして下さい。自分を知らなければ、これからの話は何の意味も持ちません。

うわーっ、もう11時51分。

シャフトの負荷うんぬんについては次回カキコしまっす。


2005年10月02日重心マ~カ~!!

ブログを初めて早、1ヶ月経過。アクセス数の多さにちょっとビビっとりますが、10月もよろしくお願いしまっす。

で、今僕がはまっているのがコレっ!!

img20051002_3

金属でできた巨大な鉛筆みたいですが、これは重心マーカーと呼ばれる測定器。こんな感じで釣り合いがとれるようにヘッドを乗せると‥‥

img20051002

img20051002_1

ドライバー、アイアンともスイートスポット位置を正確に測定できます。ドライバーの場合、フェース面がラウンドしているのでバランスを取るのが案外難しく、モノによっては5分ぐらいかかってしまうことも。短気な僕は「なんでやね~ん」と1人突っ込みいれながらやっておりますが、バランスが取れると「おお~っ」と勝手に盛り上がっちゃいます。ちなみに、僕は大阪のヤードスティックさんから試打スタジオの開店祝いでいただきましたが、ジオテックでも類似品が売られているとのこと。シャフトを抜かないと測定できない点はすご~く面倒ですが、測定するのはごくごく簡単です。

img20051002_2

このヘッドの場合、フェース中央よりもややトウ側にSS(スイートスポット)位置が。定規で測ると重心距離は45~46ミリもありました(本当は、重心距離を測る計測器があるのですがまだ手に入れてません。こちらはかなり高額)。上下方向については、フェース厚が約64ミリに対してSS位置は37.8ミリ。低重心率は約59パーセント。

このスペックを見て、「あれっ、ちょっと変だなぁ~」と感じませんか。そうです、このドライバー、体積が何・何・何んと500CC(公称値)。実測値は537CCという超~デカヘッド。市販品では恐らく世界一でしょ。3年前のPGAショーでゲットしたドライバーっす。ちなみに、値段は299ドル95セントでした。

バカデカイヘッドを登場させたのは‥‥中上級者向けの「重心距離」について話を進めるのにコイツがかな~り役に立ってくれそうに思ったからです。

んじゃ、


2005年09月30日405よりも505と相性が良さそう

絶好のゴルフ日和の中、フジクラのランバックス「プロトタイプ70C」を持ち込んでラウンドしてきました。ホームコース(猿島CC)なので飛距離チェックにはもってこい。現在エースの赤マナ73と打ち比べてみると‥‥

img20050930_1

ヘッドはどちらもXドライブ405。リアルロフトは赤マナ73が8.5度で、ランバックス・プロト70Cが8度。この差が影響している部分もありますが、キャリーは赤マナ73の方が出ました。その差は5ヤードぐらい。他方、ランバックスは低スピンでランが出やすい弾道に。。フェアウェイが軟らかいと赤マナの方が飛び、逆に地面が固くてランが出れば、赤マナとランバックス・プロトとも260~270ヤードほど。池が多いコースならば赤マナ、風が強い日ならばランバックスの方が球のバラつきを抑えられるし、距離も稼げるでしょう。

しなりのフィーリングについては、どちらも切り返しで「手元がクイッ」としなりますが、その後の挙動はけっこう異なります。赤マナはシャフトセンター部分が硬く、先端側が軟らかい。このため、ダウンからインパクトにかけてはヘッドを走りがいいタイプ(ダブルキックぽいしなり)。他方、ランバックスはしなるスピードとしなり戻るスピードがほぼ同じ。赤マナ73から持ち帰ると「炭酸が少し抜けたコーラ」みたいに少しかったるい感じがしますが、反面、体が余計な動きをしてもヘッドが暴れる気配がありません。引っかけ、チーピンが出づらいだけでなく、アウトサイド・インにこすっても、スライススピンが少ないっす。

林まで曲がる弾道ならばラフ、ラフまでならばフェアウェイぎりぎりに残ってくれます。

センターフレックス計で中間部の硬さを調べてみると、

img20050930

赤マナ73 4.2キロ
プロト70C 4.3キロ

プロト70Cの方がわずかに硬めですが、前述したように赤マナ73よりもプロト70Cの方がしなり戻るスピードが遅め。一般には、シャフトは硬くなるほどしなり戻りも速くなるもの。70Cはその常識から外れているから、「かったるい」と感じてしまうのかも知れません。

今日のスコアは41、39の80

今週の日本女子オープンとほぼ同じぐらいグリーンは速く、スティンプメーターで9~10フィートほど。3パット病は少しましになりましたが、バンカーから無理責めして2ホールで5オーバー(トホホ)。なまじバンカーが得意なだけに墓穴を掘っちゃいました。